月: 2017年1月

とろける鉄工所 1巻 / 野村宗弘

とろける鉄工所

ある地方の村部にある鉄工所「のろ鉄工」で働く溶接工たちの日常をコメディタッチに描く。1話完結であるが、作者によれば物語が進展していくストーリー漫画とのこと。

溶接工さんの日々を描いた漫画。全10巻らしい。99円セールかなんかで買ったような…
内容は面白いんだけども、柱にお嬢様の新人編集かなんかのつまらない自慢というか煽りみたいな文章があるんだけど、これが本当に滑っていて酷い(´・ω・`)
余計なものを追加して読みづらくしないで欲しかったわ。

と今ぐぐってみたら、他の人もそういう感じに思っていたのか2巻以降ではなくなったのかなw?
なんであんなのが面白いと思ってやっちゃったんだろうか。



北さん
溶接業にまつわる群像劇っぽくはあるが、一応、主人公なのかな? おそらく作者の代理的存在。温厚と言えば温厚。



北さんの奥さん
我慢強そうではあるが、怒ると怖そう(´・ω・`) 溶接工の妻として毎日苦悩の連続。


小島さん
丹下段平ではない。ベテラン溶接工。



さと子
小島さんの娘。奥さんの遺伝子強すぎだな。



吉川
新人溶接工。強く女性を求めるところとか色々面倒くさい。あんまり成長しなさそう(´・ω・`)



今井さん
一見怖いが優しい、が実は怖い((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル



社長
何かズレてる気がする。鬼と言えば鬼かもしれない…


単純に溶接に関することを学べるところも面白いが、小島さんとさと子、北さんと奥さんとのほっこりとしたエピソードなどが良い(・∀・)

吉っちゃんはどうでも良い(・∀・) 続刊を読める機会があったら読んでみたい。

しかしまぁ漫画内では軽く笑い事として扱われているけれども、溶接業の人のじん肺やら目への負担とか色々と厚労省辺りが動かないといけない事案なんじゃないかと思ったりもした(´・ω・`)

レモンエンジェル / わたべ淳

レモンエンジェル (漫画)

女子高生の主人公メダカを中心に繰広げられるちょっとエッチなハートフル学園コメディである。

amazon kindleで大安売りしていたので全巻買うてみた(・∀・) 1冊29円だったかな?
それで全10巻だったから全部で290円かな。俺氏が中高生の頃の作品だったと思う。

昔、同時期にこの漫画と同じ名前のアイドルグループが居たので、てっきりこの漫画からスピンオフしたのか、或いはメディアミックスで同時に売り出したのかと思っていたが、改めてぐぐってみると衝撃の事実が…( ;・´ω・`)ゴクリッ

レモンエンジェル自体がくりいむレモンのスピンオフやったんか…Σ(゚∀゚;)


2006年にしほの涼等が演じたレモンエンジェル実写版のページ(404になってた(´・ω・`))の年表を丸ごとぱくって引用してきたが、漫画版のレモンエンジェルの開始の方が後なのか。

1987年5月
約800名の応募者から3名のレモンエンジェルを選出。
その後ミキ・トモ・エリカの個性にあわせたアニメ・キャラクターを創作
8月
フジTVミッドナイトアニメ“レモンエンジェル”放送開始
10月
TBSラジオ レモンエンジェルの“アブないCパーティ”放送開始
11月
週刊ヤングジャンプでコミック“レモンエンジェル”連載開始
レモンエンジェル アニメビデオ発売開始
デビューアルバム“レモンエンジェルファースト”発売
1988年1月
フジTV“レモン白書”放送開始
5月
フィルムコミック3冊発売。以後、文庫・単行本等レモンエンジェルの本続々刊行
6月
千代田公会堂にてファーストコンサート“おもいっきり!めいっぱい!!レモンエンジェル”開催
7月
美少女3人組の実写とアニメのおもしろバラエティビデオ”あぶないビデオTV”創刊号発売
1990年
解散

wikipediaには

連載中の1987年に集英社『ヤングジャンプ』内で同名アイドルグループのメンバー募集が行われ、桜井智(現:櫻井智)・絵本美希・島えりかのメンバーで結成された(詳細はレモンエンジェル (アイドルグループ)を参照)。その審査の模様は同誌のグラビアページなどで連載され、漫画版の原作者であるわたべ淳も審査に加わった。

とあるから実際には同時進行なのかな。でも連載開始年が1988年からとあるしな…なんだろう、この矛盾はw

初代のうちの一人は2016年に引退した声優の櫻井智か。←2019年に復帰した模様。
あんまり声優には詳しくないけど、なんか名前は知ってる。銀魂の日輪役やっていたのか。



小川メダカ
主人公。友達の理絵、里美と他愛もない話と男の話ばかりをして毎日過ごしている。幼馴染のケースケに惹かれたり、体育教師の三田村によろめいたりとフラフラしがちな日々。両親は美容室を経営しており、日中、休日ともに不在の時が多い。姉の水枝はビッチ 恋多き女?


太田理絵
活発な刈り上げの女の子。ませた弟がいる。物語中、何度かチャンスはあったものの、遂に最終回まできちんとした彼氏の出来なかった(ノ∀`) 連載の最後の方ではメダカのネタがなくなったからなのか、理絵が主人公と言える回がちょっとだけ多かったような気がする。


横田里美
おしとやか系長髪の女の子。兄がいる。大学生の彼氏が出来、三人の中では一番最初に初体験を済ます。


カワシマケースケ
メダカの幼馴染。ミュージシャンになることを夢見てる。年齢が年齢だけに色情狂というか猿みたいなところがあるが、良いところもあり、なんやかんやで作中内で色々な女性キャラに好意を持たれたりしている。


三田村
モテモテの体育教師。イメージ的にいうとめぞん一刻の三鷹さんのような感じ。こういう教師が現実世界に居たら関係が発覚して大問題になりそうw まあ実際に一年に一回くらい似たような事案が発覚してニュースになってるなw

他にもメダカと絡む男性キャラとかは出て来たりするのだけれども、めどいので省略w


性的描写はキス、ペッティングが主で実際のセックスシーンはそんなになかったな。あの当時の漫画にしてはソフトなエロだったような気がする。意外とただのエロ漫画って感じでもなかった気がする。一応メダカやケースケ達の成長は描かれていた。作者のわたべ淳は男性だったから、女子高生の心情みたいなものはどうやって捻り出していたんだろうかw 妄想かはたまたブレーンが居たのだろうかw わたべ淳て人は奥さんの高見まこ(「いとしのエリー」の作者)と一緒に手塚治虫のアシスタントをしていた人で、今も夫婦揃って現役漫画家のようである。もう還暦前か越したくらいの年齢かな?

今の若い人たちが読んだらどんな感じに受け止められるんだろうなぁ、この漫画(・∀・)

月光条例 / 藤田和日郎

月光条例

今更ながらに月光条例を読み終えた(・∀・)
良かった部分もあったけれども、世界設定やストーリー展開はやっぱり「うしおととら」と比べると落ちるかなぁ。


主人公の岩崎月光とエンゲキブにはあんまり思い入れはないかもw

後々のメインキャラになるからかシンデレラと赤ずきんの話は中々熱くて良かった(・∀・) チルチルの嘆きに凄く同意するし、最終的な幕切れとしてはマッチ売りの少女も良かったかな。一寸法師の話は二転三転して面白かったけど、一寸法師自体はそれほど好きなキャラじゃないなぁ。ご飯粒の話を抜きにしても。関係ないが一寸法師 - Wikipediaには俵薬師とのつながりがあるかのような説が載ってたけど、さすがにちょっとこれは牽強付会なんじゃないかと思った(´・ω・`)

鉢かづき姫はまぁ…普通と言った感じかな… 真由子系か。
桃太郎はまあいいとしてもイデヤはいまいちキャラが微妙であんまり好きにならんかったな。桃太郎とイデヤはちょっとキャラが被ってたしなぁ。そういやなんで最初の時、桃太郎の攻撃が通じたんだっけか?油断とかそういうレベルの話なんだろうか。

トショイインもまぁあれだけど、あれくらいまでなら納得が行かないこともない。マペティカもあるし。ただ名前とかミスリードが酷すぎたキャラだったような気がしないこともないw

ホウソウブは本当は一回きりのキャラの予定が予想外の人気でレギュラー化したとかどうとか。そのせいか目立ったところで活躍したのは一、二回だけだったな。まあショートカットは良いよね(*´・ω・) ショートカットハセイギ

平賀さんはワラタw キタ━━ヽ(゚∀゚)ノ━━ !!!!!と思ったけど予想通りの弱点を持っていたなw じいちゃんとか署長はいつもの富士鷹ジュビロの漫画に出てくるようなデフォルトのキャラなので特に言うことはない。

一番の謎キャラは高木天道だったな。天道って少年漫画にありがちな何かの転生とか特殊な血筋というバックボーンも持ってないのにあんだけ強いのはいくらなんでも人間としておかしいw 少し反則キャラだったかな。


今作が微妙に感じた一つの原因は、味方にせよ、敵にせよ、キャラに対して余り感情移入が出来なかったことかなぁ(´・ω・`)?

ああいうストーリーというかテーマだったから月打(ムーンストラック)を受けたキャラ達を滅殺することなく、執行によって正常化させるという形になったのだろうけれども、その辺がちょっともにょる感じがした。

「うしおととら」の十郎、ヒヒ、流、さとりとかみたいに狂気の後はやはり滅殺されないとしっくり来ないというか、被害が可逆的だからか悲壮感がなく、凄く話が軽い感じに思えてしまったw そういう意味でこの漫画にはマッチ売りの少女が居なかったのかな(´・ω・`)


今作は「うしおととら」や「からくりサーカス」と異なり、凄くメタ的というか、創作とは何か、物語とは何かというような少年漫画らしからぬ方向で富士鷹ジュビロが語りたかったテーマをメインにしていたような気がする。アオイホノオならぬアオイヒカリか。

この部分について、特に終盤のアニメやゲームに対する御伽噺キャラ達の考え方は俺氏の考え方とも似ていて非常に納得出来た(`・ω・´)

全然関係ないけど、物語にせよ、技術にせよ、これら、人により紡がれて積み上げられて来たものには連綿とした血脈が続いてるよね。そういう意味合いからかつての漫画や物語を安易に軽んじる風潮は余り好きじゃない(´・ω・`) 崇め奉り過ぎて絶対不可侵なものにするのもそれはそれで問題ではあるけれどw

ラスボスはなんか北朝鮮の金一族+白面の者(羨望)のミックスみたいな感じだったなw
金日成、金正日が「男はつらいよ」が好きだったという話をちょっと思い出したw

盛り上がりにかけた理由を一つ思い出した。ラストの敵達のキャラがあんまり立ってなかったというか、なんか似たような感じだったのが微妙に感じたな(´・ω・`)

カグヤの奮闘を見ていて、なんだかマップスをまた読みたくなって来た(`・ω・´)

あとあれか青い月光の設定とかその辺があんまりしっくり来なかったからかなぁ。そんなんで免疫というか戦う力が身についちゃうのかよという突っ込みをしたくなった。「君の名は。」のおばあちゃんの、何の説得力もない御都合主義ですらない「それも結なんだよ J("・ω・゙)し」みたいな発言を思い出して残念な思いに囚われもした(´・ω・`)

ああ、あとなんかストーリーに穴があるというか無理があるようにも感じられてしまった所もあったなぁ。そういえば後の方でアトラスとかちょっとだけ出て来たような気がするんだけど、ギリシアとか北欧とか、まあ何処でもいいけど神話クラスのキャラが出てきたら、もっとラストバトルは楽に進んだよねと思ったりしたけれど、そうするとそこに至るまでの執行がラグナロクレベルの戦いになっちゃうから駄目か。

これまた全然関係ないけど、紙上の者の攻撃がラストの敵達に通じないというのを見て、何故か魔界水滸伝を思い出した。あれもまた読み直してみたいなぁ(´・ω・`) マァ、ミカンダケドネ


まあぐだぐだと文句を書き連ねた感じにはなってしまったけれども、ぼちぼち楽しめたから良かったかなぁ(・∀・) 普通の少年漫画で取り扱われるテーマより、ちょっと大人向けなような気がしないでもなかったけれども、逆にそこが良かったかな。ストーリーそのものは凄くメタ的な感じになってしまうので、そこが嫌にならなければ読んでもいいんじゃないかなぁ。

次は中途半端に一気読みした「からくりサーカス」でも読み直してみようか。でもあれなんか合わなかった記憶があるんだが、どうだったかな…