『ねらわれた学園』・『なぞの転校生』/ 眉村卓

映画を観てから、いつかは読もうとずっと思っていた2作品を読了。
2作品共、その執筆された時期等を考慮すれば確かに名作なのだろうけれども、この作品から生まれたであろう、子とも孫とも言える作品群を読んだり観たりしている以上、色々な点で物足りさを感じざるを得なかった。

そもそもこれらは中学生向けに書かれた作品であるがために、最早、髪も希望もない、脂肪ぷくぷくのおっさんが読んでもそれほどは面白くないものなのだろう( ・ ∀ ・ )


『ねらわれた学園』 眉村卓

突如、阿倍野第六中学の生徒会長に立候補し、鮮やかに当選してみせた高見沢みちる。それまで目立たない存在だった彼女は、魅力的な微笑と不思議な力で学園を支配していく。美しい顔に覆い隠された彼女の正体と真の狙いとは? 1970~1980年代に大ブームを巻き起こし、幾度も映像化されてきた日本ジュブナイルSFの金字塔。

なんやこの本、もっとも大事な星の魔王子の腹踊りがないやんけヽ(`Д´)ノ

これ →

まあ、原作の京極少年を映画で謎の"星の魔王子"にしてたから、そんなもんは原作に居なくて当然なんだけどもw

Wikipediaの項目によれば、映画は薬師丸ひろ子をアイドルにする為の手段として作られただけのようなので、原作と全体的に雰囲気が違うのは仕方がないことか。

映画では、原作主人公の関耕児(高柳良一)がサブとなり、サポート役だった楠本和美が三田村由香(薬師丸ひろ子)という名前になって主人公になってたし。大人の事情ですねぇ…( ゜σ・゚)ホジホジ

星の魔王子の峯岸徹を初め、先生陣がいっぱい出てきたのも大人の事情なんかね。
映画だとそれなりの大人の俳優を集めないといけないから。

原作はシンプルに管理社会というか、その忍び寄りに警鐘を鳴らすような感じの内容で、映画は超能力バトル(?)みたいなやつだったか。← もう余り内容を覚えていない模様(ノ∀`)

『なぞの転校生』同様に、父親がやけに理解的で俯瞰した感じなのが気になったw
眉村卓自身の考えをストレートに台詞で言わせられるポジションなのかなw

観たことはないけれども、アニメ版は設定等々がずいぶんと違うんだな…(´・ω・`)カマクラ?


『なぞの転校生』 眉村卓

岩田広一が通う中学に山沢典夫という転校生が入ってきた。典夫はギリシャ彫刻を思わせる美男子であるのに加え、成績優秀でスポーツも万能だったが、なぞめいた雰囲気を持っていた。ある日とんでもない事件を起こした典夫の秘密とは? 1970年代のNHK少年ドラマシリーズシリーズとして映像化され人気を博した眉村卓がおくるSFジュブナイルの傑作。(講談社文庫)

テレ東深夜でやっていた岩井俊二版のドラマが結構好きだったので、「あれ? ずいぶんと原作と違うんだな。」と思った。 ← 映画版『ねらわれた学園』と原作の乖離と比べたら、全然許容できるレベルなんだけどもw

そういや、アスカとかスズシロとか居なかったような…
映像化される時はやっぱり女の子が追加されたり主役になったりするのは今も昔も変わらんのかのぅ…
原作通りだと色々と地味だから。

楽園は彷徨って辿り着くものじゃなくて、自ら踏みとどまると決めて作っていくしかないって感じですかねぇ…( ゜σ・゚)ホジホジ ← 既に内容を余り覚えていない