カテゴリー: 本・雑誌等

友と友の間 / 菊池寛

久米正雄、松岡譲と夏目漱石の娘・筆子の恋愛事件について、菊池寛の視点から書かれた作品。

序盤は菊池寛の分身たる木村雄吉の、松本藻石(夏目漱石)と京都帝国大学時代の恩師である中田博士(上田敏)に対しての思いが綴られ、藻石の死去から物語は本編(?)へと突入する。

終盤以外では基本的に情報ソースはほぼ久野(久米正雄)であり、そういった点で恋愛事件に関しては若干久米視点に偏っているものの、久米正雄の『破船』とはベクトルが異なり、終盤での杉村(松岡譲)との会話により事件の立体化がなされ、また、ある種辟易している久米の弱さに対する菊池寛の冷徹な思いがしばしば吐露されており、『破船』を読んだ後に読むと非常に面白いw

より一歩踏み込んで言えば、『破船』の後にこの『友と友の間』を読むことによって、読者の中で二つの作品は一つの名作へと昇華すると思うw

松岡譲の『憂鬱な愛人』は未読なので何とも言えないが、少なくともこの二作品を併せて読むだけで味わい深い何かを感じられた。


尚、菊池寛は『神の如く弱し』においてもこの事件のことを扱っているが、これは短編で、この事件のごく一部分の切り取りであり、久米正雄の弱さをフィーチャーした作品であった。これは青空文庫で読めるが、『友と友の間』の後に読むほうがいいかなぁ?

『破船』を読む限りでは、久米正雄の分身たる小野は若干迂闊なところがあるが、誠実なまともな青年に思えるのだが、今作品と『神の如く弱し』に目を通した後に思い返すと、
正雄さん、ちょっと自分を美化しすぎか、自己認識が弱くございませんか(・∀・)?と思わぬこともないw


木村雄吉、つまりは菊池寛のこの事件に関する最終的な結論は、
「誰も悪くない」
であり、その結論に至る過程の思考についてはほぼ首肯できるものであるが、この事件に関しての俺氏の見解は、

→ (ネタバレを含む)
みんなそれぞれちょっとずつ悪い(・∀・)

まあでも現実の人間社会って往々にして、そんなもんだしね(´・ω・`)ニンゲンダモノ

※作品内の名称と本名が入り混じってしまったがキニシナイ( ゚ 3゚)♪~

  • 久米正雄に関しては、色々と軽佻浮薄であり、少しが間が抜けすぎてて、感情の制御能力が乏しく、人に依存しすぎである。
     
    7歳の時に父が割腹自殺し、その後、移住した先で姉も肺患いで失ってしまっているらしいが、久米がやけに女性や恋に依存的であったり、色々と不安定であったのは、そういったことも関係あるのだろうか。 筆子が年下なれど長姉であったことも惚れて執着する要素の一つだったのかもしれない。
  • 松岡譲は、『破船』で記載されている鳩の拉致が創作だったとしても、写真の受け渡しや偽手紙などの悪戯を鑑みると、頭が良い所為なのか性格的にちょっと人や物を軽んずる部分が強いように思える。
     
    久米正雄との友情は確かにあったのであろうけれど、それは若干、久米正雄を下に見て、"いじり"の対象と認識しているようにも思えた。故に、本人(杉浦、杉村)が否定しつつも、作中内における行動に嫉妬の影、下剋上的力関係の逆転への動揺を感じられた。
     
    また、作中内では雄吉に妙子との結婚に及び腰な発言の中で故郷云々に触れているが、実際のところは両親との義絶甚だしく、寺の継承などは頭の中には毛頭もなく、寄る辺なき身の不安さを松本家の女婿になることで解消しようという考えも確かにあったのではなかろうか。

    まあ、それ自体はある種、下衆な考えに思えるが、それほど絶対的なものではなく、選択肢の一つ、未来の一つとしてぼんやり思っていたところに、妙子と長く触れ合ううちに愛着が生まれ、更に妙子から恋心を打ち明けられ、総合的に妥当な判断、行動をしたのかもしれない。

    あと、久野に妙子のことをどう思ってるかと聞かれて、何とも思ってないと話していたが、これも本当にどうだったのかはわからないw
    意識はしていなかったが、憎からず思っていたとしても、杉村の性格上、スカしていた可能性も否定できないw
    あるいは杉村の友情上でそう言っていた部分もあるのかもしれない。

    まあ、久野の執拗な質問や前述の嫉妬的な部分によって、妙子が杉村の意識上に上がり、それが誘導、"地馴らし"へとつながったとも言えそうではある。

  • 夏目筆子は、うーん、まあ、まだ若い女学生で、父の死間もないこともあり、色々情緒不安であった部分もあるのかな。加えて言えば女傑っぽい夏目鏡子という母親の影響力も強かったみたいだからねぇ…
     
    作中で杉村が認めている通り、久野に対しての好意は皆無だったわけではないだろう。
    ただ、杉村と近づく為に久野に優しくしたとか、杉村とは結婚出来そうにないから、せめて友達の久野と結婚しようとしたという言質は後付っぽい気がしないでもない。

    だってそうじゃないと
    久野が可哀そすぎるじゃん(´・ω・`)

    まあでも年齢的なことを考えれば、娘18、箸が転がっても秋の空ですよ(・∀・) ←自分で言っててよくわからない

    炬燵内お手々ニギニギ事件については良く判らないw
    後に筆子は否定しているらしいが、実際のところはどうだろうか。
    久米松岡筆子に限らず、人間は自分の現在を肯定するために記憶の改竄や理由付けをする生き物だから、何とも言えない。もっと言えば人間は脳内世界で本当に思っていることをそのまま外世界に出せるのだろうかという疑問もあるので。

    いつだって真相は炬燵の中(´・ω・`)よ…

    まあドジっ子の久米正雄だから、何か違うモノを誤認してそう思った可能性も否定できない(・∀・)

  • 夏目鏡子…実はこの恋愛事件の黒幕というか、最も大きい原因存在なのではなかろうかと思ってるw
     
    鏡子が漱石亡き後の男手不在の夏目家において、長男・純一が継ぐまでの繋ぎとしての番頭を求めたことが全ての発端のように思えてしょうがないw
     
    初めは御しやすい久米正雄を、本人の希望も取り入れて選んだが、失点も多かったのだろうか、才気煥発な松岡譲を頼りになる男と認識した後、筆子の希望も汲んで、最終的に久米正雄の放逐へと流れてしまったように思えてしまったのだけれども、実際のところはどうなんだろうかw

    まあ、こう書くと、夏目鏡子が凄く悪辣非道な人のように思えるが、夏目家という文学界の大きい王国の王が崩御し、跡継ぎは幼く、周りにいる重臣・貴族(古き門下生達)はうるさ型のくせに頼りにならず、信用もできない状況下で、忠誠心強く、王室を支えてくれる騎士を求めることは、残された女王の選択としてあながち間違いとは言えないと思えた。少なからず強く責め立てられるものでもない。つーか、久米正雄がもっとしっかりさんだったら…(´・ω・`)

    そういえば、罪悪感や慰藉のつもりかわからないか、『神の如く弱し』では、病に倒れた河野(久米正雄)に対して、夏目家が人を通じて金銭的援助を申し出ていたりもしている話が出ている。まあ、この出来事が実際にあったことなのか、フィクションなのかは判らないのだけれどもw

    一応、1919年2月下旬頃にこういったことはあったようではあるが。
    久米は流行性感冒から肺炎まで行った感じだったのかな?

まあそういうことですので、この恋愛事件の登場人物で咎なき人は菊池寛とカメオ出演レベルの芥川龍之介と成瀬正一だけになりますかねぇ(・∀・)
 
 
 
ん…ちょっと待てよ……(´・ω・`)
筆子が松岡譲を意識したのは漱石の通夜だか葬式で松岡が受付を一人ぼっちでやってた時のことだよなぁ…
 
 
 
あれ?
まだまだ夏目家と親しくなく、その危篤の時に行って良いものかどうかと逡巡していた松岡を、自分の社命のために背中を押した新聞記者が確かおったよなぁ……

あいつが余計なことしなければ、筆子と松岡の恋愛的邂逅は発生せず、久米ルートエンドの可能性もあったよなぁ…
 
 
 
まあ、いいか(・∀・)
葬式時から参加していても、受付やってたかもしれないしな…

である。


→ お金をかけずに『友と友の間』を読むには
尚、『友と友の間』は国立国会図書館デジタルコレクションの菊池寛全集 第三巻、または友と友の間 (金星堂名作叢書 ; 第5)で読むことが出来る。

俺氏は後者の方を選択してしまったが故に若干苦労した(ヽ'ω`)
何故なら後者のバージョンは文字の消失や補修とその当時の読者の書き込み等で読みにくくなっていたからであるw

後に前者の存在に気づき、消失部分を確認することが出来た(・∀・)
少なくとも一箇所、文言が違うところがあったな、そういや。


で、まあ古い本なので旧字体である。青空文庫にもなかったので、
「ずっと無職でタイピング能力も落ちてるから、その練習がてら、
ついでにテキスト化しとくか(・∀・)」と思い立ち、読み取ることの出来たかつての読者の書き込み含みでテキスト化した。

一応出来るだけ、底本(?)の仮名遣いや旧字体で入力したが漏れ等々があるかもしれない。
尚、ベースは金星堂版であるが、読解不能な部分、明らかな誤植等は全集三巻の内容に従っている。

当初、それをそのまま公開しようと思っていたが、
「これこのままじゃ読みにきぃなぁ、もっとこの作品を広めるためには適当に現代文っぽくしちゃうか(・∀・)」と送り仮名の追加や漢字の平仮名化を施してHTML化した。

具体的には、
積り→つもり
貰う→もらう
居→い
一寸→ちょっと
就いて→ついて
等々。

意図的に平仮名化していない部分もある。
筆致そのものや文章から受ける印象はおそらく変わっていないと思う。
つーか元々、菊池寛の漢字使いも必ずしも一定ではないので、それほど問題はないかと思ったのでやってやった(・∀・)ヤッテヤリマシタトモ

あと、ルビを振ってるが、本当にその読みが正しいかどうかは知らないw
何となくで振った(・∀・)

注釈は無駄に多くの単語につけてしまった…
暑さとこの作業のために2週間以上公開が遅れた(ヽ'ω`)

注釈をつけた単語(8-9割付いてるかも)は若干、色が薄い(#404040)かルビが振ってあるので、それをクリックorタップすれば、上の部分に表示される。この辺の仕組み等々、改良しなければならないところが多々ある。詳しくは下記にて。尚、ルビを振っていても注釈がないものも幾つかある。

注釈に利用したのはずっと前に買って、使い勝手が悪いというか、PCユーザーからすると操作体系が合わずに放置していたカシオ XD-SX6500GDに収録されていた『広辞苑 七版』。広辞苑でカバーしていなかった、或いは説明がそぐわなかった数単語を『明鏡国語辞典 第二版』『新漢語林 第二版』『ジーニアス英和辞典 第5版』から取った。つーか、XD-SX6500GD、生産終了後の絡みか、amazonで33000円強するんやな…俺氏は2万弱で買ったみたいだが。


菊池寛の著作権は切れているので、この改変、公開等について権利的な問題はないと思われるが、何か寡聞ゆえの未知の問題が存在して怒られたり、夜中、寝苦しくてうなされて目覚めたら、胸の上に菊池寛の胸像がのしかかっていて、怖い形相でこちらを睨みつけてる等の怪異現象が起きた場合には公開を中止する(´・ω・`)ソンナン、コワイモノ

現代文に寄せてHTML化したもの。
菊池寛 『友と友の間』

こちらは旧字体のテキスト。ルビや傍点は"<<>>"で対象部分の後に追記している。

非営利ならば、このテキストは自由に扱ってもらいたい。 ← 元々、原文は俺氏が書いた文章じゃないしね…( ゜σ・゚)ホジホジ

何故ならもっと色んな人に破船事件について知って欲しいからw
同時に古い文学小説の全てをお堅い、小難しいものと思って敬遠しがちな人々にも、必ずしもそんなことはないぜと伝えたいので。


底本を金星堂版にしたが為に読解に苦労し、「書き込みなんてすんじゃねーよ、バーヤバーヤヽ(`Д´)ノ」とか思ったものの、最後までテキスト化した今では、ちょっとだけ、この書き込みのある方に最初に行き着いて良かったと思ってるw

尚、書き込みについては一応"*"として載せているので、注釈同様にクリックorタップをしてもらえば読むことが出来る。
但し全体的にくずし字等や重ね書きが多く判読不能なもの等が多く、もしかすると間違えて記載してるものもあると思われる。
完全に判読不能なもの、注釈へ統合したもの、意味不明なものについては割愛した。

おそらく大正~昭和初期に読んでいたであろう人達の赤裸々な感想が読めたからである。(もっと時代が進んだ人の書き込みも混じっているかもしれないが、いずれにしても今ではない、それなりに昔の人達だと思われる)

この作品内で書き込まれた内容は現代でも繰り返される、久米派vs松岡派(夏目家派)の互いへの中傷となんら変わりがなかったw

最終的に久米と松岡は仲直りして、旧交を温めた後に二人とも旅立って行ったのだから(若干、なんか後を引いていたようだけどw)、少なくとも、当事者関係者でもない、当時の読者でもない、外野も外野、球場でのライブコンサートに入れず、漏れて来る音楽を微かに盗み聴いているだけような我々現代の読者は、もうそういうのはやめとこうぜとちょっとだけ思ったw

→ 技術的或いはもっと大きな枠組みでの課題について
  • 注釈表示の仕組みを、JQueryを使わないで、Javascriptで書き直したい。これはhtml単体かつオフラインで利用出来る完結した形態にしたいということ。今時オンラインじゃない環境なんてないけれど、オフラインで利用できるようにしときたい。まあ、そのうちね(´・ω・`)
  • 当初、PCでの利用しか想定していなかったので、えらく適当に作ってしまったが、スマホとかiPadで読もうとすると、かなりユーザー体験が悪いw 拡大表示した時とか。これもまあ、そのうちね(´・ω・`)
  • ユーザーが文字色や背景も変更できるようにはしたい。出来そうな気はするが、面倒くさそう(´・ω・`)
  • ページネーションの問題。今の絵巻物状態だとどうもよろしくない。スマホやiPadでの画面拡大を利用すると色々と期待通りにならないのもあるし、一般的な紙本読者の感覚では、表示部分を読み終えたら、ワンタッチで次ページに進む方が感覚的には馴れているはず。せめて章単位での表示にすべきか…うーん(´・ω・`)
  • 当初は注釈はhoverで表示させていた為、一回注釈を仕込んだ単語にはルビも注釈表示もつけないようにしていたが、clickに変更したので、全てにつけてもいいのかなと思いつつ、取り敢えずそのままにした。尚、なぜhoverからclickに変更したかというと、PCでそれをやってしまうと、注釈表示する単語が多数あるページで、文量の多い注釈を縦スクロールするためにカーソルを移動させるのに、電流イライラ棒並みの細かいマウス操作が必要になってしまうことに気づいたから(ノ∀`)
  • ルビの表示もオンオフできればいいなと思うが、Javascriptでrubyタグ等を除去するのも力技すぎる感じ。文字のカラーを背景のカラーと一緒にすればいいかとこれまた小手先の技でなんとかしようと思いつつ、まあ、そのうちね(´・ω・`)
  • 注釈付けにVCSを使ってやったが、やっぱり辛かった(ヽ'ω`) どうにか良いツールを探さねば…そもそも適当に後から注釈をつけていく手法に問題があった。途中で方針変更を繰り返したのが原因である。最初に単語の洗い出しをするべきであった。専用のツールでも作れればいいのだが…
  • 上記の点の改良等をしたいところではあるが、俺氏にはこれ以外に3Dプリンタで遊びたかったり、国会図書館デジタルコレクションで発見してしまった『破船』と『憂鬱な愛人』の文字起こしがしたかったり、100本近く溜まってしまった映画の視聴記録エントリを作成したいので、今は着手できない(ノ∀`) 尚、本当は先に未読の『憂鬱な愛人』の文字起こしをしたいが、『友と友の間』の前に『破船』を読んでもらいたいこともあり、『破船』の作業をしばらくしたら開始する予定(`・ω・´)マア100エンデカエルサクヒンダケドネ
  • 文字起こしは画像OCRでもっと簡単に出来るのだろうか? 金星堂版は余りにも状態が酷すぎてあれだったがw

何はともあれ、読んで良かったです(・∀・)(小並感)

破船 / 久米正雄

破船

敬愛していた先生が亡くなり、弟子の小野は残された長女・冬子への恋心を次第に募らせていく。我慢できず婚姻を申し込むが、先輩弟子から反対され、小野を中傷する匿名の手紙が届けられたことで婚姻は一度白紙に。さらに親友である杉浦へのある疑念が次第に強まっていき……。
夏目漱石の弟子である久米正雄が、漱石の長女・筆子と親友・松岡譲との間に起こった実際の恋愛事件を元に描いた自伝的小説。

ドリヤス工場の文豪春秋で知った破船事件について興味を持ち、Kindleでないかなと探してみたら100円で売っていたので購入し、ちょっと前に読み終えた。

中々面白かったわ(・∀・)


失恋した久米正雄側の作品ではあるが、夏目家に気を使ってるか、そうすることによって自らに利する展開を目論んでいたかは定かではないが、それほど夏目家や松岡譲を正面から非難するような感じでない。

そういった書き方であった為か、世間の同情を大いに集め、夏目家というか松岡譲は逆に非難を受けてしまったらしい。

確かにこの作品を読む分には、久米正雄の分身である小野が余りにも迂闊で軽佻浮薄ではあるものの、勝見家の未亡人である磬子けいこ夫人(夏目鏡子)がこの失恋事件の原因の一つであり、杉浦(松岡譲)の振る舞いもどうかなと思うはずである。

この作品のみを読んだ分には(・∀・)

この後、国会図書館コレクションで菊池寛の『友と友の間』を頑張って読んだので、より詳しい感想はそちらのエントリで書きたい。

松岡譲の『憂鬱な愛人』は復刊されているものの、お値段が高く、上下巻なので、ちょっと今のところはすぐに手は出せない。
つーか、そこまでお金を出したくないというのもあるw

尚、俺氏は読書開始当初、「ああ、この柳井って人に取られちゃうのか、なんか頭良さそうだし、美形っぽいしなぁ(・∀・)」と思って読んでいたが、柳井は芥川龍之介の分身でほぼほぼ話には関わって来なかった(ノ∀`)

だって、奇行したり軽口ばかり叩いてる杉浦が恋敵なんて思わないじゃーん、思わないじゃーん(・∀・)

まあこの杉浦についての描写は久米正雄の精一杯の悪意なのか、単純に久米正雄から見た松岡譲そのものなのかは判別しがたかったw


古い表現や知らない単語も多く、KindleからWeb検索に飛んでの読み進めで少し時間がかかったが、筆致は小難しい感じでもなく、読みやすい方なのではないだろうか。文明が進歩してその時代時代に生きる人間の懊悩や起きる事件は変わらんもんだなぁといういつもの結論に辿りついたけれども、まあ読んで良かったわ(・∀・)

内容はよく覚えていないが、乱読した本など("・ω・゙)-003

金田一耕助ファイル1 八つ墓村 横溝正史

戦国の頃、三千両の黄金を携えた八人の武者がこの村に落ちのびた。だが、欲に目の眩んだ村人たちは八人を惨殺。その後、不祥の怪異があい次ぎ、以来この村は“八つ墓村”と呼ばれるようになったという――。大正×年、落人襲撃の首謀者田治見庄左衛門の子孫、要蔵が突然発狂、三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。そして二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った……。現代ホラー小説の原点ともいうべき、シリーズ最高傑作!!

1971年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。
今はKindle Unlimitedから外れてる?

普通に面白かった(・∀・)

映像作品同様にほぼほぼ金田一が活躍しないところがいいw

何はなくとも典子ですわ(・∀・)
彼女なくしてこの作品の良さはないですわ

だのになぜ、映像作品では存在そのものを抹消されたり、そのファンクションをオミットされてしまうのか…(´・ω・`)

まあ典子の活躍を映像化するためには、ロケにかかる費用や手間がとんでもなく跳ね上がるからだろうねぇ…( ゜σ・゚)ホジホジ

でもあの辺がないと『八つ墓村』の良さがさぁ…

今度リメイクされる『八つ墓村』で典子の扱いがどうなるかは気になる。
金田一は誰でもええねん(・∀・)アイツ ワキヤクダカラ


毒の矢 「金田一耕助」シリーズ 横溝正史

高級住宅街緑ヶ丘町一帯に、突然、悪意に満ちた奇怪な密告状が舞い込み始めた。差出人は黄金の矢と名乗る謎の人物。はじめは、たちの悪いイタズラと笑い過していた人々も、殺人事件が起こるにいたり、たちまち恐怖のどん底に叩き落された。被害者はアメリカ帰りの富裕な未亡人で、むき出しの背中に彫られたトランプ散らしの刺青のうちハートのクイーンの部分を、無気味なからす羽根の矢が深々と刺し貫いていた! 金田一耕助の名推理が冴える奇怪ミステリーの傑作、ほか一篇を収録。

Kindle Unlimitedで読んだ。
今はKindle Unlimitedから外れてる?

山深い村や絶海の孤島のような、(当時の)現代社会から隔絶された舞台で事件が起きる、言い伝え、因習ベースの長編シリーズと異なり、この本に収録されている『毒の矢』と『黒い翼』は新興住宅地で事件が起きる短編物。

被害者が少ないせいか、金田一が有能な探偵に思える(・∀・) ← 酷い言い様

『八つ墓村』等の長編物のテイストとは大幅に異なるが、これはこれで面白かった。


死仮面 「金田一耕助」シリーズ

昭和23年秋、「八つ墓村」事件を解決した金田一耕助は、岡山県警へ挨拶に立ち寄った。ところがそこで、耕助は磯川警部から、無気味な死仮面にまつわる話を聞かされる。東京で人を殺し、岡山に潜伏中の女が腐爛死体で発見され、現場に石膏のデスマスクが残されていたのだ。デスマスクはいったい何の意味なのか。帰京した耕助は、死んだ女の姉の訪問をうけ、さらに意外な事実を聞いて、この事件に強い興味をそそられた。三十年ぶりに発掘された巨匠幻の本格推理に絶筆「上海氏の蒐集品」を併録する。

Kindle Unlimitedで読んだ。
今はKindle Unlimitedから外れてる?

これは長編と短編の中間かな。
舞台は都会というか学園内のお話。
複数人被害者が出る。
amazonのレビューを読んだら、横溝正史がこの作品を嫌っていて(?)、中々本にならなかったとか、原稿が逸失していて他の人が補完したとかどうとか…

『上海氏の蒐集品』は金田一物ではない。
ちょっと物悲しいお話で横溝正史の遺作らしい。


半沢直樹 1 オレたちバブル入行組

大志を抱いてバンカーとなり、今では大阪西支店融資課長を務める半沢直樹。
ある時支店長命令により五億円もの融資を行った会社があえなく倒産した。融資ミスの責任をすべて半沢に押し付け、醜い保身に走る浅野支店長。沸き上がる怒りを抑えながら、半沢は巨額の債権を回収するすべを探る。やられたら、倍返し――ここから痛快リベンジ劇が始まる!

Kindle Unlimitedで読んだ。
堺雅人は好きなので、いつか観ようと思いつつ、未だに未視聴の『半沢直樹』の原作。

中々読み応えがあって面白かったわ(・∀・)

まあ、細かい内容は全く覚えていないのだが(・∀・)

続刊も機会があったら読んでみようかな。


Z世代のネオホームレス 自らの意思で家に帰らない子どもたち 青柳貴哉

YouTubeでホームレスを取材し続ける、元芸人による渾身のノンフィクション。
自らの意思で家に帰らない、Z世代ネオホームレスのリアルに迫る。

2023年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。

知らない分野の話なので、それなりに面白かったが、今まで読んだ他のノンフィクション本に比べると若干、浅いといった印象であった。

雑誌記事とかならこのくらいでもいいんだけども、もう少し色んな要素や視点からの深堀りが欲しかったかなぁ?

内容はよく覚えていないが、乱読した本など("・ω・゙)-002

つけびの村 高橋ユキ

2013年の夏、わずか12人が暮らす山口県の集落で、一夜にして5人の村人が殺害された。
犯人の家に貼られた川柳は〈戦慄の犯行予告〉として世間を騒がせたが……
それらはすべて〈うわさ話〉に過ぎなかった。
気鋭のノンフィクションライターが、ネットとマスコミによって拡散された〈うわさ話〉を一歩ずつ、ひとつずつ地道に足でつぶし、閉ざされた村をゆく。
〈山口連続殺人放火事件〉の真相解明に挑んだ新世代〈調査ノンフィクション〉に、震えが止まらない!

2019年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。

まあまあ面白かった(・∀・)
これは確か半分弱くらいはWeb連載で読んでいたんだったかな?

一言言いたいのは、さんざん引っ張った田村さんの話、
肩透かしやないかい(・∀・)ってことかなw

まあでも、村の成り立ちや環境、衰退と行く末を丁寧に書いてあって、事件そのものを抜いてもある種の地誌的な読み物として成立していて良いと思った。

ちょうど横溝正史の金田一耕助シリーズを何冊か読んでいたこともあり、その雰囲気を十分に感じ取れた。

事件の根源は山奥の集落では今も尚、現在進行形で存在していることなのかなとも思ったりした。

まあ都会では都会で違った形で同じようなことがあるから、一概に田舎だけの話でもないか。


武富士対後藤組 木村勝美

かつて消費者金融業界に君臨していた武富士の店頭公開に隠された、闇の権力とのただれた関係。
武富士は創業者である武井保雄が一代で消費者金融業界のトップの座まで築きあげる。しかし、そこには山ロ組系山建組のフロント企業や、稲川会系右翼団体など、闇の権力とのただれた関係が見え隠れしていた。一方、後藤組率いる後藤忠政組長は山ロ組最高幹部のひとりで、暴力装置と経済力を兼ねそろえる実力派である。武富士の店頭公開を軸にこのふたつの最強組織が激突する。カネに群がる男たちを描く、戦慄のノンフィクション!

2010年公開。Kindle Unlimitedで読んだ。

これもなかなか面白かった(・∀・)
随分と前に読んだのでこれまた詳しい内容は全く覚えていないが、武富士も糞だが、ヤクザやら警察の天下りやら国会議員やらも出てきてグチャグチャなことが起きてたんだなぁといった感じ。

数年前のミネルヴァ法律事務所の倒産を引き起こしたリーガルビジョンの前身のDSCを立ち上げた兒嶋勝という人は武富士の札幌支店長だった人で、リーガルビジョンの現代表の霜田広幸という人は武富士時代からの部下ということらしい。

他にも武富士残党出身の人で色々闇で暗躍してる人とかも居るのだろうか(´・ω・`)オソロシイ
東京ミネルヴァ法律事務所、破産の裏側…元武富士社員が支配か、法外な広告料の原資は?

武富士というと謎のダンスCMと武富士弘前支店強盗殺人・放火事件くらいしか知らんかったけど、色々と勉強になったわ。


常識として知っておきたい裏社会 懲役太郎/草下シンヤ

現代日本では表と裏との境界が曖昧になり、犯罪の魔の手はあちこちから忍び寄っている。しかし、裏の世界の実情について、一般からうかがい知ることは困難だろう。本書では、裏社会情報の発信者として注目を集める2名による対談を行った。身を守るためにも「常識」として知っておきたい、裏社会のさまざまな事情を詳細に解説。ヤクザや半グレとは何か? どのような活動を行っているのか? どこに危険が潜んでいるのか? 警察や刑務所の内情は?
豊富な経験から語られる真実がここにある!

2022年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。

まあそれなりには面白かったかなぁ…(´・ω・`)くらい?

内容はアレだけど、インタビュー形式のライトな感じの文章なので、簡単に読み進められるけれど、あんまり頭に残らない感じではあった。

まあここら辺の本を読んだのは一年以上前のことなので、そもそももう記憶が薄れてるんだけども(ノ∀`)

もう少しイラストや図、データ表とかそういったものが有ったほうが読み物としてはいいかなぁとは思った。

まあ比較的近年の裏社会ネタは知られたような気がする。あんまり覚えていないが("・ω・゙)


増補新版 芸能人はなぜ干されるのか? 星野 陽平

商業出版の限界を超えた問題作!
全マスコミが完全無視したものの、「ここまで書いていいのか?」とネットで話題騒然となった『芸能人はなぜ干されるのか?』が増補新版として再登場。
「SMAP分裂騒動」「ミス・インターナショナル吉松育美電撃謝罪」「能年玲奈(現のん)芸能界追放劇」「現在進行形の芸能界殺人計画」の真相を暴く補章「それからの芸能界」を新たに追加してますます「芸能界の闇」をあぶり出す!

2016年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。

これもまた詳しい内容はあんまり覚えていないのだが、まあまあ面白かった記憶がある(・∀・)

単純な芸能事務所により所属者に対する支配のみならず、戦前から連なる芸能界の闇というか興行と反社組織のつながり等々、海外との違い等が知られて面白かった。今はコンプライアンス云々言ってるけど、まだまだ繋がってたりするんだろうねぇ。

まあしかし反社組織以上に芸能事務所やテレビ局の人間の方が非道非法なことを平然とやってたりすることを考えるとこの世は闇ですねぇ(・∀・)

メイド喫茶等の秋葉原の軽風俗店でも反社組織経営のところもあるという噂があったりするけれども、YouTuberやVTuberとかでもそんな感じになってる人もおるんやろな(´・ω・`)


サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

アワビ、ウナギ、ウニ、サケ、ナマコ……・「高級魚(サカナ)を食べると暴力団(ヤクザ)が儲かる」という食品業界最大のタブーを暴く。
 築地市場から密漁団まで5年に及ぶ潜入ルポは刊行時、大きな反響を呼んだが、このたび文庫化にあたって「サカナとヤクザ」の歴史と現状を追加取材。新章「“魚河岸の守護神”佃政の数奇な人生」「密漁社会のマラドーナは生きていた」を書き下ろした。

2021年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。
これはアフィリエイト対象外だった。たまにそういうのがあるけど、他の書籍とどういう違いがあるんだろうか?

これは結構面白かった(・∀・)

密漁のみならず、銚子の高橋寅松とテキヤ組織の源清田の話やレポ船に絡んだソ連の諜報活動等々、興味深い内容であった。

漁業に限らず、港湾系とヤクザの繋がりは密接だったのは、やはり金になるところと死と隣り合わせの職業だったからなんだろうか?

何はともあれ、これを読んでから東洋経済オンラインとかでやってる漁業ネタがちょっと気になるようになったわw


ドゥテルテ 強権大統領はいかに国を変えたか 石山永一郎

「抵抗する者はその場で殺せ」。麻薬撲滅戦争で6000人以上殺す一方で治安改善、経済発展を成し遂げ、支持率82%を記録。なぜ強権的指導者が歓迎されるのか? 現地在住記者が綴った、フィリピンの実像。

2022年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。

これも結構面白かった(・∀・)

今もそうだが、余りフィリピンの歴史や現状について詳しくなかったため、ドゥテルテってどんなキチガイなんや(・∀・)と思って読み始めた。

読み終えた後はクレイジーはクレイジー(・∀・)という印象と共にそれなりの正当性はあるのかなという感想になった。

フィリピンの現状を踏まえたら劇薬もやむ無しという感じ。
日本というなんやかんやで恵まれている国に生まれ育った人間には解り得ない部分もあるから。
色んな意味で中々の経歴であったw

この本を読む限りでは、フィリピンの未来は明るそうに思えたが、冒頭にあるボンボンと娘のサラとの政治的蜜月は既に終わり、ドゥテルテは国際刑事裁判所ICCに身柄を引き渡された。

ドゥテルテの処遇とフィリピンの今後がちょっと気になる(´・ω・`)


昭和平成芸能史 時代と寝た女たち 実話ナックルズ アーカイブス

2024年出版。Kindle Unlimitedで読んだ。

浅香唯、南野陽子、岡田有希子、宮沢りえ、斉藤由貴、松田聖子、中森明菜、原田知世、石野真子、薬師丸ひろ子、大場久美子、岡田奈々、伊藤蘭、ちあきなおみ、島倉千代子、堀江しのぶ、川島なお美、安達祐実、八代亜紀、おニャン子クラブ、小泉今日子、後藤久美子、大場久美子、倉田まり子、榊原郁恵、美保純、森下愛子、川上麻衣子、杉本彩(順不同)

の記事が載ってた。

まあ読み物としてはそれなりに面白かった。

『増補新版 芸能人はなぜ干されるのか?』の後に読んだので、いろいろと「この事件は実は…(´・ω・`)」という妄想がはかどったw

ネトフリに入る気はないけれど今度やる戸田恵梨香主演の細木数子モチーフのドラマはちょっと気になるw