葬流者 ソールジャー ケン月影/小池一夫

天明三年、大飢饉が日本全国を襲い、人々を飢餓に陥れた。世は余りの飢餓状態に人が死ぬのを待って人を喰らうという、地獄絵図と化していた。
伊州(現在の三重県伊勢市)の神社港かみやしろの女郎屋には、飢饉のために明日をも知れない貧しさから、金のために売られてくる女が絶えなかった。
そんな中、一人の眼光鋭い素浪人が伊州に入ってきた。その流れ者は自らを<葬流者ソールジャー>と名乗った。その者は、どこにも誰にも属せず、ただ非道に対する怒りに従い、一人で悪に立ち向かう素浪人であった。
葬流者は、神社港の小さな女郎街で起こったトラブルに巻き込まれていく、、。

全11巻。

前半は「なんじゃこの忍者モノみたいなアクション時代劇(・∀・)」という感じで軽めに読んでいたが、後半からは打って変わった展開となり、That's 時代劇みたいな感じになって、これはこれで読み応えのある作品であった。

読後感はかなり熱い漫画だったわ(`・ω・´)

適当ではあるが全話のあらすじというか冒頭を紹介した…こんなことはするんじゃなかった(ヽ'ω`)


葬流者ソールジャー
長合羽を纏い、己の正義の為に刀を振るう無頼むらい。無刀取りを得意とする武術の達人。
その正体は元尾張藩鏡番のおさか波之進。

「過去を葬り、今日を流れる(`・ω・´)!!」


徳川義通

尾張大納言であり、バカ殿でクズ(ノ∀`)
根来黒葵の刀自斎の甘言に乗り、幕府転覆を目論む。

史実では尾張藩の第四代藩主に徳川吉通(1689-1713)という人が居るけれど、この人は聡明であり、若くして亡くなってる模様。


刀自斎
根来黒葵の頭領。
根来衆が武技を仕込んだ300名余の無頼の者を世に放ち、治安悪化による江戸幕府への信頼を失墜させ、尾張が天下を取るという、若干アホな計画を義通に吹き込んだ諸悪の根源。


半次郎
女性の陰毛等の処理をする下刈り屋。
自分の秘密を知った刑につきまとう。尚、刑は全く相手にしようとはしないw

『弐十手物語』の神江こうえ里見が小池一夫原作で『下刈り半次郎』という作品を描いているが、設定等は全く違うみたい。


一巻
序章
天明三年(1783) 冬
天明の大飢饉で餓鬼地獄となった寒村に訪れた刑は、傲慢な代官一行と刃を交える。

真岡代官所 代官 岩佐八郎兵衛

傲慢な態度が災いし、連れの者を馬共々皆失うことになる。


流章之一 白刃しらはにすがった女郎の泪
豪雨で荒れ狂う伊州・瀬田川の濁流に身を投げる女が一人。
後から追ってきた男に頼まれても助けようとしなかった刑だったが、流れ行く女の口から出た救いを求める声に応えて川へと飛び込んだ。

男は女衒で、仮名蔵一家が取り仕切る神社港かみやしろの遊廓に女を売りに行く途中だった…


女衒の住替えすがえの源次とおきみ
何やら普通の女衒と売られていく女の関係ではないようだったが…

最初は伊州は伊賀なのか伊勢なのかわからなかったが、神社港は伊勢にあり、勢田川があるからこっちか。伊勢神宮参拝客向けの遊郭があったみたいだし。つーか途中で伊勢の外宮と書いてあった(ノ∀`)

中々なんとも言えない話の締め方だった回であった…


流章之二 牛頭馬頭ごずめずの群れ
四頭の獰猛な犬を露払いにして、編笠を被った怪しい集団が街道を急ぐ。
山中の廃寺に辿り着いた一団は待ち受けていた刑と死闘を繰り広げる。

牛頭一郎兵衛/馬頭の次郎左
根来衆黒葵(根来黒葵)。
諸国通行勝手許可の手形を持ち、刑の命を付け狙う。
多分、一郎兵衛が眼帯の方で、次郎左が頬に傷がある方。

牛王ごおう馬王まおう
人肉の餌を与えられて飼育された、獰猛な殺人獣。他にニ頭居るけど、特に名前では呼ばれてなかったw

刑の身体

共に義通を諌めようとして命を落とした七人の尾張鏡番の名が刻み込まれた刑の身体。
何故か一郎兵衛は"六人の亡霊"と言っていたりするw
前面は宮下吉左衛門、佐々木甚兵衛(後に甚右衛門になってたりするw)
市毛武太夫、滝河重内。
背面は後藤田左門ごとうださもん、浜名惣一郎、岸右田玄蕃げんば

この回の終盤で刑が言っていることと後の展開とは乖離しているので、おそらく路線変更したんだなって思ったw


流章之三 懸賞首頂戴
飛州大野郡・高山陣屋。だらけた格好で郡代の諸星惣左衛門が打ち壊しに参加した農民達に沙汰を言い渡す。男は皆死罪、気に入った女は自分の物に、残りは賞金稼ぎの連中へと。

諸星惣左衛門
ただでさえ産米事情の悪い飛州で立身出世の為に悪政を敷いた豚野郎ヽ(`Д´)ノ

その悪政から一揆が頻発したのだが、諸星は賞金稼ぎの素浪人達を使ってそれらを鎮圧していた。


伊庭弦内
勘定奉行により、諸星を始末するように送られた達人。
農民たちに新たに諸星に雇われた賞金稼ぎと勘違いされて襲撃されてしまう。

ニ巻
流章之四 追いついた地獄
下諏訪の甲斐連峰付近、山中にて何者かを追う刑。

鬼千鳥の平吉
鎖術の使い手。左右の手でそれぞれ風車鎖を操る強悪。

刑が笠かぶってるシーンとないシーンが混ざってるのはなぜなんだぜ(´・ω・`)?


流章之五 尾張鏡番
山中で刑が射ち落とした渡り鳥を焼いているところに、艶っぽい女が現れ、肉を所望するが…

お銀
山中で鳥を焼いていた刑の前に突如現れ、肉を所望するが、お金が無いと言う。その代わりにと話を持ちかける。

若き日の刑
回想シーンで義通と刀自斎と共に登場する。刑がなぜ葬流者になったのかというお話。

やっぱりここでも"六人"という発言をしてるなw


流章之六 根来生薬組
笹目村に訪れる刑。
周辺で飢饉が続く中、この村だけが豊作だった。だがしかし、ここで穫れる米は食べると頭が変になる狂い米と呼ばれ近隣の者は誰一人として食そうとしなかった。

刑を歓待する名主の元にならず者達が来たとの知らせが。


名主の喜左衛門
怪しい風体の刑を躊躇なく歓待する。狂い米について頭を悩ませている。

生薬組
根来黒葵の女のみで構成されている集団。なぜかみんな最後裸になって戦うw

ネタバレ
強悪達を操る為の麻薬・阿芙蓉を各地で栽培していた。

流章之七 護送屋昵近衆
甲州石和宿。
石和代官所に捕らえられた、鬼の目組首領の鬼目鉄心の江戸への護送業務の為、護送方昵近衆の三河三兄弟が訪れる。

護送方昵近衆 三河三兄弟
体捨流の使い手。おそらく右から太郎左次郎左三郎左の順。
地獄の鬼と昵近であるから昵近衆と名乗ってる。

鬼目鉄心
天領甲斐の郡内地方を荒らしまくっていた鬼の目組首領。鬼の目一揆と呼称されるほど、大勢力になっていたが、甲府・諏訪・沼津の大掛かりな掃討作戦の結果、捕縛された。

ちょっと三河三兄弟が可哀想であり、鬼目鉄心がちょい役過ぎだったw


三巻
流章之八 面影湯船
根来黒葵に仕込まれた尾張強悪達には、身体の何処かに刺青が入れられてること、町湯を避け、河川にある湯船を利用することが多いという情報を得た刑は武州・素水さみず川の風呂屋船に訪れる。

おのぶ
風呂屋船の主。やくざの亭主と死に別れ、子供を育てつつ、借金を返してる。美人でナイスバディ(*´・ω・)

来巣くるすの五兵衛
尾張強悪の一人。
刑に敵わぬと思い、命乞いをして、刺青のこと、湯船などを利用することを教えた。

まあ何となく予想していた展開でした(・∀・)


流章之九 売り出す
旅籠かど屋で薪割り水汲み風呂焚きと雑用をする刑。泊り客の風呂での会話が耳に入り、今までの強悪退治によって受け取れる賞金があることを知る。その賞金を被害にあった人々に施そうと代官所へと受け取りに向かう。

富谷五兵衛
石和代官所の手代。
代官と共謀し、賞金三百両の減額を謀る。

流章之十 人間墓標
寂れた漁村である下総海上郡石渡村に訪れた刑。人と会う約束があると久しく使われていない網小屋を借りて夜を明かす。

倉吉
網元の伜。度重なる時化で働き手をなくした村に大勢の男衆を引き連れて戻って来た。

倉吉は中々の漢であった(´・ω・`)


流章之十一 郡兵衛鴉
粉雪舞い散る中、八代藩 壱の木戸に鴉を乗せた怪しい浪人、続いて女性を四人で守るように取り囲んだ武士達が訪れる。

鴉の郡兵衛
寒空の下でも薄着の怪しい風体の浪人。
芯の通った男かと思ったが、そうでもなかったw
肩に乗せている鴉の名前は文太もんた

おるいと日高
日高は城代一派の不正を暴く為に、同志と共に脱藩し江戸へと向かう。おるいは城代の娘ではあるが、恋仲である日高と道を共にする。

四巻
流章之十二 鏡いのち
山寺で鞭の鍛錬に勤しむ刑。何かを会得した後、徐ろに懐から紙の束を取り出して目を通す。それは八丈島から島抜けした、へまむしこ組と呼ばれる五人組の人相書きであった。

へまむしこ組
平吉、万、向次郎むかじろう、志摩垣、幸太郎からなる五人組の無頼者達。各々の頭文字をとってへまむしこ組と呼ばれる。八丈島から抜け出した後、異人船に拾われ、はんまあるぼるばあなる6連発銃を手にしている。

ここで短筒を入手し、以降、短筒も使うようになる。


流章之十三 ま血がい槍
新春に華やぐ街中を歩く刑。大道芸で見事な槍さばきを見せる浪人に因縁をつけられる。

日下半九郎
槍の名手。年老いた母と二人暮らし。槍の大道芸をたつきとしていた。

倉吉と同じく、きちんとした漢であった(´・ω・`)


流章之十四 肌越え峠
中仙道坂本宿を訪れた女性。豪雪の中、二人連れの浪人を追い、碓氷峠に向かおうとするも、ここまで乗ってきた駕籠かき達にけんもほろろに断られてしまう。そこに現れた刑が碓氷峠越えすると知り、同行を願い出る。

名もなき女性
二人連れの浪人者を追い、駕籠に乗って坂本宿まで辿り着いた。

うーん、サービス回ですかねぇ(・∀・)?
これ以降の回でも裸が多くなった気がするから、テコ入れだったのかな?


流章之十五 下刈り半次郎
ある廓に訪れた美形の下刈り屋。仕事を済ませた後に廓の元締に銭を求めるも、元締は一向に払おうとせず…

半次郎
女郎達の陰毛の処理をする下刈り屋。美青年。月に一度、おかしくなる。刑に秘密を知られ、道連れになろうとつきまとう。

廓の元締
一見、人の良さそうな感じだが、せこい小物。

五巻
流章之十六 生命連れ
全てを打ち明けて、道連れにして欲しいと懇願する半次郎を突き放し、先へと進む刑。追いすがる半次郎と共に山道で賞金首の銀蔵を捕まえようと山狩りをする坂本代官所の者たちと遭遇する。


友引の銀蔵
悪虐の限りを尽くした大悪党だが、生まれ故郷であるこの地の民に掠め取った金をばらまいていたため、味方する者が多く、必死の探索の網にもかからず、逃げ続けている。

流章之十七 短筒と剃刀
宿にて6連発短筒を分解整備する刑。全く相手にしてもらえない半次郎は自らの腿に刑の名を彫り、酒で消毒をするが、その酒には黒葵の手の者による毒が仕込まれていた…

跡部大作
北野代官所手代。宿での刃傷沙汰を聞き、駆けつけて来た。

流章之十八 政争の具
三河・尾張の国境を分けて流るる堺川。次々と尾張強悪達が渡って、山寺へと列を成して向かう。刑に置いてけぼりにされた半次郎は女郎屋での下刈りの仕事で偶然、尾張強悪のことに勘付き、その列に紛れ込んで潜入を果たす。

根来黒葵と尾張強悪に檄を飛ばす刀自斎
英吉利えげれすから買った多銃身輪廻式短筒。
尾張強悪達は白いお粉(阿芙蓉)が大好き(・∀・)

みんな大好き牙取具砲がとりぐほう(・∀・)

流章之十九 殺戮の海
大阪から関東へと向かう渡海船・永楽丸に乗船している刑と半次郎。相州浦賀にて、刑は強引に永楽丸を買い取る。遠州灘に向かう永楽丸の上で過ごす夜、半次郎はいつもの血の道の病により錯乱する。

戦闘に向いてる船とは思い難い。
本当に船酔いに飲尿が効くんですかねぇ…( ゜σ・゚)ホジホジ
お金ときちんと払うとはいえ、牙取具砲の試射で威嚇してるよねw
ついに結ばれる二人(*´・ω・)

流章之二十 墓船の盃<前編>
遠州灘へ向かった永楽丸は激しい嵐に遭い、牙取具砲を失い、自航不能になってしまう。漂流数日、食料も水も尽きてしまう…

前回の勇ましい終わりはなんだったんだろうか(´・ω・`)
ちょっと強引じゃない?とも思ったw

六巻
流章之二十 墓船の盃<後編>
幕府軍戦・安宅丸へと飛び移り、大義の為に奪取を目論む刑。幕府砲術指南・大垣天山は二人の武芸の腕前を気に入る。翌朝、天山の命に依り、流人島である新島の流刑者達に向けて火納カノン砲が無慈悲に火を吹いた。

幕府軍戦・安宅丸
幕府砲術指南・大垣天山
新型兵器・火納砲
流人島である新島

流章之二十一 軍船安宅丸
火納砲の威力にご満悦な天山と非人道的行為に怒りを覚える刑。
天山の仕官の誘いを断った二人は、大砲誤射の責任者として島に降ろされてしまう。

怒り狂う流刑人達に取り囲まれる二人。
他の流刑人とは一線を画す冷静な島主(?)

流章之二十二 島抜け船
無事、安宅丸を奪取した刑達であったが、島抜けを望む流刑人達と骨と年寄りしか乗せぬつもりの刑との間で新たな諍いが起きる。

乗船拒否に激おこの流刑人達。
無事、船は出港するが、船べりで放尿していた藤文とうぶんが海中へと落ちてしまう。
刑に助けられた藤文は夜更けに何かを一人思案する。
老人達は故郷に帰って厄介者として一生を終えるよりも
刑と共に戦いたいと懇願する。

流章之二十三 洋上の死闘
老人達に操られた安宅丸は尾張強悪達を積んだ天地丸と遭遇し、熾烈な海戦に突入する。
あくまでも遭遇したのは天佑神助があったからです(・∀・)
諸悪の根源である刀自斎へと向かう刑。
ネタバレ
いつかはそうなるとは予感していたけれど、半次郎はこの戦いで命を落とす。
最期に刑の身体に自分の名を刻み、この世を去る・゚・(つД`)・゚・

流章之二十四 孤剣再び
熱海の浜に天地丸の残骸と共に打ち寄せられた刑。海の男の矜持のある網元の命によって三根村へと運び込まれ、手厚い看病を受ける。一方、ふらり浜辺に現れた悪党達が天地丸に積載されていた銃器を見つけ、弾を求め、刑を助けた三根村の民へと襲いかかる。

よくよく考えてみると、他の死体も打ち寄せられていてもおかしくないような…(´・ω・`)
意外と情報通でめざとい悪党たちだったな。

七巻
流章之二十五 徒手空拳
着の身着のままで三島宿に辿り着く刑。古道具屋で刀を求めるも、労働で贖いたいという申し出を断られてしまう。店の親父から三島神社の奉納試合で勝てば刀と賞金を得られると聞いた刑は礼を述べ、その場を去った。

過去3回の奉納試合で優勝し続けている一伝流 島三斎
木剣を得られず、白刃取りで勝ち進む刑。

流章之二十六 白き狩人
奉納試合で優勝した刑は5両と三池典太三世みいけてんたみつよを手に入れ、再び装備を揃えて街道を進む。茶屋で休んでいた武士は刑に声を掛ける。

手賀内源蔵
茶屋で茶をすすっていた武士。刑に蛇をけしかける。実は公儀御庭番。

毎度お馴染みのオサカ・オング(・∀・)フチュウハツミ~♪
尾張強悪達とあんまり違いはないw

殺義之章一 安財数馬の狙撃
尾張大納・義通は銃の名手である安財数馬とその姉・糸路に、日光詣に出る将軍・徳川家治を狙撃するように命ずる。

安財数馬とその姉・糸路

なんつーか、ひでぇ回だわ(´・ω・`)
もしかしてサービスシーンが必要だったということなんだろうか?


殺義之章二 九度参の忠
寸鉄を身にまとわず、義通の前に幾度も現れ、諫言を繰り返す刑。

初回は褌姿でした(・∀・)
忠義の心、義通に届かず、忘恩不忠の徒になることを決意する。

殺義之章三 忘恩不忠の徒<前編>
三河吉田の河川敷で若い衆に大凧揚げの修練をさせる大風生曳おおかぜいきびきの前に突如現れた刑。

大風生曳おおかぜいきびき
三河凧師衆の元締。刑の途方もない頼みを受け入れる。

石川五右衛門かな(´・ω・`)?

八巻
殺義之章三 忘恩不忠の徒<後編>
大風生曳の力を借り、大凧に乗って城への潜入に成功する刑。寝ていた義通の首に刃を押しつけ、城外へと連れ出そうとする。

"恩不忠"になってる気がする(´・ω・`)
義通を馬に乗せ、城外へと向かう刑。

殺義之章四 覇道王道
廃墟にて、義通を縛り上げ、炊事に勤しむ刑。
自分の目で民の苦しみを目にし、真の大義王道を悟るまで、天下六十余州を旅をさせるという申し出に抵抗する義通であったが、自ら命を断つことも出来ず、不承不承、承諾する。

島右近
義通家臣。一瞬、島近ではないかと思ったけど、180年以上前に戦死してるな(ノ∀`)
諸国視察の旅に出る刑達を鉄砲隊と共に待ち構えていた。

特に涙で鼠の絵を描いたりしない義通。

まあ無駄死にと言えば無駄死にですかねぇ…( ゜σ・゚)ホジホジ


殺義之章五 君知り給うや天下の秋を
徒歩での旅に早々に弱音を吐くを義通を叱咤して辿り着いた尾張の果ての村。
二人はそこで木地師達と村民の争いに巻き込まれてしまう。

慣れぬ徒歩旅で既にボロボロの義通w
木地師達との喧嘩でいりに備え、浪人達に指導される村人達。
妙にかっこいい格好の木地師達。忍者かな(´・ω・`)?

木地師
木地師ってなんだべとWikipediaの項目を見たら、以下のように書かれていた。

木地師きじしは、轆轤ろくろ(轆轤鉋)を用いて椀や盆等の木工品(挽物)を加工、製造する職人。轆轤師とも呼ばれる。
(中略)
9世紀に近江国蛭谷(現:滋賀県東近江市)で隠棲していた小野宮惟喬親王が、手遊びに綱引轆轤(紐錐轆轤)を考案し、周辺の杣人に木工技術を伝授したところから始まり、日本各地に伝わったと言う伝説がある。
(中略)
木地師は惟喬親王の家来、太政大臣小椋秀実の子孫を称し、諸国の山に入り山の7合目より上の木材を自由に伐採できる権利を保証するとされる「朱雀天皇の綸旨」の写しを所持し、山中を移動して生活する集団だった(「朱雀天皇の綸旨」をはじめとする由緒書の多くは、江戸時代の筒井神社の宮司大岩助左衛門重綱の偽作と考えられている)。

木地師

山窩とは異なる技術集団みたい。
東近江市が木地師の分布を調べたパンフレットを作っていた。
木地師のパンフレットができました

岩手県や秋田県の大部分、長野県東部辺りから群馬県全県、中禅寺湖辺りまで、岡山広島鳥取の隣接区域(道後山近辺)が空白なのは、記録が残っていないのか、滅亡或いは移住したのだろうか? 一瞬、修験者の領域かと思ったけれども、そうでもなさそうだし。その他の勢力が居たのか、植生に起因してるとも考えにくいし、よくわからない(・∀・)


殺義之章六 五欲本能
義通を取り返す為に家臣達が3つの村の住民を藩士達に全員入れ替える作戦に出るが…

情けない義通w
一計を案じる家臣団。
刑の命を狙うも見透かされて驚く義通w

殺義之章七 有為転変
雨に打たれ熱を出した義通を抱えて村に訪れた刑。村娘の手厚い看護を受けて目を覚ました義通は、刑の不在を知るや否や、逃げ出そうとするが…

おきん
村の娘。熱で寝込む義通を甲斐甲斐しく看護する。中々の気の強さであるw

刑の居ぬ間に逃げ出そうと暴れる義通。
危険を顧みず、架橋作業を行う刑。
思いもよらぬ義通の行動に驚愕する村人達。

この回の義通がガチ糞過ぎて笑うw
ほんとクズw


九巻
目次がなんか変。
⑨であるはずなのに、なぜか①になってる。
蛇蝎道場が蛇蜴じゃえき?道場になっていたり。

殺義之章八 悲惨街道
岡崎と池鯉鮒を繋ぐ矢矧やはぎ大橋で旅人に身体を買って欲しいと乞い願い、手荒く振りほどかれる女性。通りかかった義通の足にすがりつき、同じように乞い願う。

何やら理由があり、憔悴しきった様子。
女衒に連れられ、廓へと向かう娘達。

今回の刑はいつもよりも増して非情(´・ω・`)
馬鹿殿を開眼させるためとはいえ…


殺義之章九 蛇蝎道場
舞坂御関所を越え、浜松城下へ入った二人はすれ違う多くの怪我人達の一人から蛇蝎道場の話を聞く。
その道場は他流試合、道場破りを歓迎し、道場主が敗れた場合は門弟を含め道場全てを進呈すると宣伝し、挑戦者が後を絶たないらしい。

小浜千万ちま小百こひゃく
蛇蝎道場の道場主。鏡心明智流の使い手。凄い手練れで、数多の挑戦者を叩き伏せてきた。

ネタバレ
実は浜松藩お抱えの別式女べつしきめ(奥向きの武術指南役。奥向きとは将軍家以外の大名家に於ける大奥)
東海道の要にして繁栄する浜松に大挙する無頼者を一網打尽にするため、好条件の罠で道場破りを引き寄せて駆除している。


遂に馬鹿殿の改心を認め、刀を渡す。
男泣きする刑(´;ω;`)

心眼之章一 松と雪
遂に心を通い合わせた二人が訪れた箱根の関所で紀伊大納言が将軍家名代として尾張に病気見舞いに行くという知らせを伝える早馬と遭遇する。まだまだ旅を続けたい義通は尾張に戻るべきかと刑に問う。

徳川家治
第10代将軍。史実では天明六年(1786年)に49歳で没している。
死因は脚気による心不全らしい(´・ω・`)ゼイタクビョウ?
作品内ではこの時、天明五年辺りかな?

紀伊大納言
史実通りなら時代的に徳川治貞になるのかな?
紀麟公と呼ばれる名君だったらしい。
大磯の鴫立沢の万兵衛茶屋にて義通と会見する。

刑は義通に雪の積もった松の枝の話をして諭す。
うはははじゃねぇよ(・∀・)

心眼之章二 信義と仁義
義通が何気なく洟をかんでポイ捨てした鼻紙が並行して歩いていた渡世人集団の一人に当たってしまい、一悶着起きてしまう。

君津の新蔵
温田おんだ宿の渡世人。街道で刑達と並行して歩いてた時に、義通が考えなしにポイ捨てした丸めた鼻紙が当たり、呼び止める。義通の詫びがぞんざいであったが為に激昂して指詰めを要求する。

最初、温田ぬくた宿の人間だと思って、長野県下伊那郡泰阜やすおか温田ぬくたから親分の代参で香取大社に刀を奉納しに行っているが、なんで君津なんだろうか?と思っていたが、温田おんだというルビだったから、違う場所か。

泰阜村のWebサイトにアップされている地誌(?)を見ても、宿場であった様子が全くなかった。温田宿ってどこだ(´・ω・`)?
山口の周南市にも温田はあるが、違うようだし。いずれにしてもなんで君津なんだろうか。


有田喜左エ門
紀州藩士。
鴫立沢での会見を公儀お庭番黒鍬者に知られたことを告げる為、馬に乗って義通のもとへ駆けつけた。

ポイ捨てすんなヽ(`Д´)ノ
みんな大好き、刑のバオーッ(・∀・)
そこまでせんでも…(´・ω・`)セメテヒトリデイイヤロ

ここまで深く考えて読んでなかったが、二人は岡崎→舞阪→箱根→大磯と東進を続けているから、新蔵達と並進することになっていたのだな。てっきり会見後は西進してるのかと思ってたわ(ノ∀`)


心眼之章三 死闘!三対一<前編>
豪雨の中、尾張へと急ぐ二人が、雨宿りにと寺へと寄るとそこには三人の科人とがにんが唐丸籠に入れられていたまま、雨曝しにされていた。

雨曝しの科人達
快楽殺人者の野州無宿・鯱の匁蔵じんぞう、相撲上がりの巨漢の暴れ者の上州無宿・荒手の貫吉、冷酷非情で二人を使って荒仕事をさせていた武州無宿・まむしのお政。

来嶋くるじま左内
科人とがにん護送の任につく石和代官所の筆頭手代。

再三の左内の制止にも関わらず、仏心を出した義通は貫吉に水を上げてしまう。

十巻
心眼之章三 死闘!三対一<後編>
貫吉の奸計によって籠から抜け出した三人は、容赦なく護送役人達に襲いかかる。

左内の激おこパンチが義通にヒット(・∀・)
解き放たれた三人。
みんな大好き、刑のバオーッ(・∀・)ナンドメダ

心眼之章四 公儀の触手
江戸城にて茶を立てる老中・水野忠邦。配下の甚左からの報告により、尾張大納言が城内に不在であることを知った忠邦は道中にある、ただのの男である義通を始末しようと命を下す。一方、左内達を弔った刑達は天地丸の後始末と乗組員達の亡骸を弔うために鳥島へと向かう。

水野忠邦
老中。義通が道中にあることを知り、その暗殺を指示する。

すだれ甚左じんざ
御庭番の頭領(?)。顔に複数の切り傷がある。義通暗殺の為、部下を率いて、その後を追う。

三島代官
甚左からの無理な要求に疑問を抱きつつも、その気迫と脅しに押し切られて、探索の手配りをする。

今までの愚行のけじめとして鳥島に弔いに行く決意をする義通。
二人の潜む網小屋を取り囲む伊賀者達。

心眼之章五 不死ぶしの別れ
刑の操る小舟で鳥島に辿り着いた二人は、天地丸の残骸と乗組員達の亡骸を燃やして弔う。そこに義通暗殺に失敗したことに気づいた甚左率いる伊賀忍達が襲いかかる。

こんな小舟で何処まで行けるものなのだろうか?
安宅丸の残骸を用いて亡骸を荼毘に付すのはSDGsですね(・∀・)
この人達も小舟で来てますね。もしかして初島なんだろうか…

鳥島って小舟で行けるのか? めちゃくちゃ遠いような…
ルビは"とりじま"だから違う島なんかな?
天地丸は半分くらいは熱海に漂着してたよな…
つーか安宅丸は新島から遠州灘に向かう途中で天地丸と遭遇して交戦したんだよねぇ…どういう海流の動きなんだろうか(´・ω・`)マアドウデモイインダガ


心眼之章六 別離海峡
置いてはおけぬと渋るも押し切られ、刑の手配していた藩船で尾張へと向かう義通。
時間稼ぎの為、鳥島に残り、後続の公儀隠密と死闘を繰り広げる刑。

飛脚で知らせておいたとはいえ、来るの早すぎない?
涙の別れ。前半、後半の初期の頃の関係が嘘みたい(´;ω;`)
義通を送り出し、再び葬流者として天下を乱す者を討つことを決意する刑。

心眼之章七 士魂ここに在り
早馬を駆り、尾張へと急ぐ水野忠邦。剣牙十内の報告により、甚左のしくじりを知った水野は三島・沼津・小田原の三藩に小船から上陸してくる者を捕らえよと命じて、尾張へと急ぐ。刑はその途次を阻み、そのまま踵を返し、江戸を戻るように説得しようとするが…

剣牙十内けんがじゅうない
御公儀御庭番黒鍬参之組。謎の武芸者・葬流者の正体が尾張鏡番の刑であることを見抜く。

どうしても尾張藩をお取り潰しにしたいみたいだね。
無駄と知りつつも説得を試みる刑。
お馬さん、かわいそう(´・ω・`)ボヒヒヒ

十一巻
心眼之章八 天下の刺客
幾度の説得にも応じず、尾張藩を取り潰そうと目論む水野を刑が斬る。
その累を及ぼさぬために、自らを八幡太郎義家と叫び、狂人を装う。

鬼島弥兵衛
沼津藩軍目付けいくさめつけ
刑の行動を狂言と見抜いていたが、唾を額に吐きかけられ、平常心を失い、刑を狂人として捕らえる。


稲葉美濃守
大目付。老中水野越前守がされた報を聞き、急ぎ小田原へと向かう。

意外と軍勢を集めて来てないね(´・ω・`)コレデハカテナイ
狂人を装う刑。
( ´・ω・)エ? そこまでしちゃいますか?

大義之章一 吹く風枝を鳴らさず
刑に拉致同然に渡らされた境川でのことを想起しつつ、尾張へと帰着する義通。
紀州公からの早馬で刑の捕縛を知った義通は刑を助けるために合戦の支度をせよと喚くが、家臣団の理性的な説得によりこらえる。
稲葉美濃守の厳しい詮議にも答えぬ刑は拷問責めに遭う。

気持ちはわかるが、まあ落ち着け(´・ω・`)
稲葉美濃守は優秀だな(・∀・)
ボロボロになりながらも厳しい拷問に耐える刑。

大義之章二 活法武備心流 かっぽうぶびしんりゅう
厳しい拷問にも耐える刑に手を焼いた稲葉美濃守は詮議を諦め、活法武備心流の使い手を呼び、刑を無力化してから江戸へ護送する。

名倉美鋭なぐらみえい
活法武備心流の使い手。
稲葉美濃守いわく、"活法武備心流とは活かして殺さず、殺さずにして活かす術 人の骨を自在に動かす恐るべき術"らしい。つまるところ関節外しの技なのかな。

尚、何故か全裸になって処置を施すw


久しくサービスシーンがなかったから、入れたかったのかな?
文字通り、骨抜き状態の刑。

血涙之章一 再会
稲葉美濃守は、謀叛の心がないことを示すために江戸へ向かう義通に、関節を外されて芋虫同然の刑を見せることによって真相を探ろうとする。

ぐにゃんぐにゃんのままの刑。
刑に同情し、元に戻そうとする美鋭を一喝する稲葉美濃守。

血涙之章二 葬送の詩
無事江戸に入府し、将軍・家治に謁見した義通は、尾張叛意の疑いを晴らす為、刑と共に一世一代の涙の茶番劇を演じることになる。

自ら槍を手に取り、刑と疑われる狂人を成敗しようとする義通。
最期まで忠義を貫いた刑(´;ω;`)

元はと言えば、義通の愚かさがこの幕切れを招いたわけだけどね…・゚・(つД`)・゚・

たまには全話紹介でもしてみるかぁ(・∀・)と軽い気持ちで手をつけたが、めちゃくちゃ時間がかかった…(ヽ'ω`)

まあ漫画の内容自体は良かったから、まだいいんだが、とにかく疲れた…_| ̄|○
疲労の割りに大した内容のポストにならなかった気がしないでもない( ゚ 3゚)デモキニシナイ

Netflix辺りで血ドバドバ有りで、山口馬木也主演とかで実写化して欲しいけど、
まあ無理やろな…( ゜σ・゚)ホジホジ