『野獣死すべし』を観た

野獣死すべし

ある大雨の夜、東京都内で警視庁捜査第一課の岡田警部補(青木義朗)が刺殺され、拳銃を奪われる事件が起きた。更にその直後、その拳銃を使用した違法カジノ強盗殺人事件が発生、世間は騒然となる。その犯人は、数々の戦場で地獄を見てきた大手通信社外信部記者の伊達邦彦(松田優作)だった。伊達は東京外国語大学卒のエリートで頭脳明晰、射撃の心得もある。現在は通信社を退職し、翻訳家をしながら趣味である読書とクラシック音楽鑑賞に没頭、社会とは隔絶した生活を送っていた。

んー(・∀・)?
蘇る金狼」よりかは主人公の性格というか行動に根拠があったけど、話全体を見ると( ゚Д゚)ポカーンな話のような気がしないでもない。

最初の30分くらいは退屈でしょうがなかった。松田優作の熱演は良かったが、結局それだけの映画というか映画未満というか独り舞台みたいな感じだった。
下手するとただのコントみたいにも見えるw

ネタバレになってしまうが、結局この話は戦場で悲惨な体験をし、殺人まで犯してしまった男が日本で起こした一連の事件に過ぎない。一応殺人の快感を覚えたと言っているが、一度犯した殺人を正当化する為に防衛機制が暴走した結果のようにも思えた。もしかしたらだがテーマとして反戦や海外の戦争に無関心な日本に対する批判も多少あったのかもしれない。


同窓会シーンで岩城滉一が出ていたが相変わらずの酷さであったが、真田徹夫役の鹿賀丈史は良かった。同窓会シーンでボーイである鹿賀丈史と喧嘩する東条は阿藤快だった(・∀・) ナンダカナァ

刑事の柏木秀行(室田日出男)も良かったかな。銃の売人は佐藤慶だったか。

華田令子役の小林麻美って名前は知ってるけどあんまり観た記憶がない。
田辺エージェンシーの社長と結婚して引退したというのもあるが、何故かドラマにゲスト出演した回などがDVDに収録されていなかったりしていて見かける機会が少ないからかな?その辺は田辺エージェンシーからの圧力のような物があるんだろうか?

銀座ジュエルの永友さん可哀想(´・ω・`) この役をやっていた草薙幸二郎って人は「うた魂♪」で主人公を嫌っていたレナの祖父役や「Wの悲劇」で劇団員役、「蘇る金狼」で専務役だったようだが、全く覚えていない(ノ∀`) 

序盤の方でおなぬ部屋?で女の人の裸があったよ(´・ω・)
終盤でも一応おっぱいあったよ(
´・ω・)


映画の終盤に出てくるお話は短編小説由来なのか。あれは何を意味してたんだろう。
殺人を犯して日本に帰ってきた伊達自身の狂気と世間との乖離とかその辺を意味してたんだろうか。よくわからない。

『リップ・ヴァン・ウィンクル』(Rip van Winkle)は、19世紀アメリカの小説家ワシントン・アーヴィングによる短編小説。
(略)
リップ・ヴァン・ウィンクルは、アメリカにおいては伝説的な人物とされており、「時代遅れの人」の代名詞にもなっている。
この物語はまさに「アメリカ版浦島太郎」と言うべきもので、「主人公にとってはいくらも経っていないのに、世間ではいつの間にか長い時が過ぎ去っていた」という基本的な筋の類似性から、「西洋浦島」とも呼ばれている。
リップ・ヴァン・ウィンクル

コンサート後に眠りから目覚めると一人なのはこのリップ・ヴァン・ウィンクルの話とかけてるのかな? ラストは警察隊かなんかの狙撃が正しいんじゃないかな?

カメラの撮影が狙撃隊っぽいし、柏木の幽霊らしきものを見るのは刑事の執念みたいなものを暗示しているような気がする。もっともなぜ逮捕せずに射殺したのかと言われると上手い回答はないw


松田優作が好きな人なら観てもいいのかなくらいで。