『おじいちゃんはデブゴン』を観た

おじいちゃんはデブゴン

騙されるな!
これはデブゴンシリーズじゃないぞヽ(`Д´)ノ

そもそもデブゴンシリーズ自体が勝手に日本で作り上げられたエセシリーズであるとwikipediaの燃えよデブゴンにあるが、そういう問題ではなく、かつてサモ・ハン・キンポーが出ていた映画のようなコミカルな感じはほぼなく、シリアスで若干重い感じの内容。駅前の老人たちでちょこっとだけ笑いはあるにはあるけども。

原題は「我的特工爷爷」で、英語タイトルは「My Beloved Bodyguard」らしい。

個人的に期待していたのは、口うるさいか愚図な感じで家族の中で厄介者扱いされてるデブゴンおじいちゃんがなんやかんやで孫の危機に際して、歳に似合わぬ俊敏な動きとカンフーで救って、相変わらず厄介者扱いだけど、孫だけはちょっと態度が優しくなった…くらいのありきたりなストーリーだったのに全然違ったよヽ(`Д´)ノ

映画.comのあらすじでは、

故郷の村でひとり暮らす66歳の退役軍人ディン。初期の認知症と診断されたディンが唯一心を許していたのが隣に住む少女チュンファだった。ギャンブルで中国マフィアから借金を重ねていたチュンファの父レイは、マフィアのボスであるチョイから借金返済を待つ代わりに、ロシアのマフィアから宝石を奪うという危険な任務を与えられるが、奪った宝石を持ち逃げ。激怒したチョイは娘のチュンファ誘拐を画策するが、その計画をディンが老人とは思えぬカンフーで阻止する。記憶は薄らいでも拳法の腕前は落ちていなかったディンは、マフィアたちを掃討するため立ち上がる。

という感じで、最後の一文以外は大体合ってるはず……
実はこれを観たのは徹夜明け状態の二本目だったので、ちょっと睡魔に襲われて前半部分でウトウトしてしまった(ノ∀`)
最後のところは微妙に違うような気がするけど、大筋ではあってるといった感じか。

正直なところ、無理にアクションを入れずにディン(丁虎 サモ・ハン・キンポー 洪金寶)とチュンファ(李春花 ジャクリーン・チェン 陳沛妍)の触れ合いとか生活の部分だけの文学作品みたいな感じの方が良かったような気がする(´・ω・`)
それだけでも十分に作品としては成り立ったと思う。

ポクさんはんなんか報われなかったな。中国語版Wikipediaには"李勤勤:朴仙女,朝鲜族,房东大妈,爱慕老丁"みたいに記載されていた。俺氏の錆びついたというか元よりないに等しい中国語能力を駆使して翻訳すると、演者は「リー・チンチン、役名は朴仙女、朝鮮族で大家さんでディンじいさんを愛慕していた。」か。つーか字のまんまだなw 最初朝鮮人みたいなことを言っていたけど、子供が公安警察だったから、朝鮮族かなと思って観てたが、やはりそうだったか。なんていうかホント報われないキャラだった。まあちょっとやかましくてコメディ・リリーフ的な感じではあったが。撮影時52歳だから、あれはあれだが、昔は美人だったんだろうな。というか年相応な美人か。

チュンファ役の陳沛妍はHoney Beesというアイドルグループかなんかの一員? まあ可愛らしいと言えば可愛らしいがまだまだ子供だな。13歳くらいか。

チュンファの父・李政久役は刘德华(アンディ・ラウ)か。
名前は知っているがよくは知らない( ・´ω・`) ユウメイダヨネ、コノヒト


アクションシーンで特筆すべきところは多分「動けるデブじーちゃん」というところなのだろうが、俺氏は違うところが気になったw

かつてのカンフーアクション物は打撃の応酬やそのさばきがメインだったのに、この映画では極める極める関節技、折る折る関節、投げる投げる刺す刺すと結構容赦ないw この点についてはカンフーアクションの今昔の問題ではなく、肥龍(デブゴン)ではなく、元・特工軍人の丁虎(ディンフー?)さんだからなのかもしれないけれども。

関節を極めた時に出るCGの骨の透視図?とかも昔はあんまりなかった表現だったような。

何はともあれ、最近のカンフーアクション物で主流の映像表現やらパターンが全く知らないので「なんか昔のカンフー映画とは違うんだなぁ…(´・ω・`)」と思いながら観てた。


以下はネタバレを含むヽ(`Д´)ノ
てっきりディンの孫は何処かの富豪やアメリカ人辺りに違法な養子縁組されていて、作品内に登場すんのかなと思って観てたけど、そんなことは一切なかった(ノ∀`)

チンピラ達の台詞から「チュンファは死んでないよなぁ、お母さんのとこ行ったのかなぁ……でもあのお母さんのとこには行くわけないし、向こうも嫌がるよなぁ…(´・ω・`)」と思って観てたが、まさかあんなオチとはw

チュンファが殺されもせずさらわれもしてなかったのなら、ディンのマフィアへの特攻はなんだったんや(・∀・)と一瞬思ったが、あれは単純に勘違いの部分とかつて孫を救えなかった自分なりの贖罪なんだろうか。
娘の留守電に「対不起…対不起……(´;ω;`)」って謝っていたのは積年の悔いを伝えて、生命を賭けてマフィアの本拠に殴り込む決意の表れだったんだろうか。

でもなんか物悲しい話だったな。マフィアを壊滅させて、それに関わったやつらは死んだり逮捕されたりしたけど、ディンの行方不明になった孫は帰って来ないし、ディンの痴呆症はますます進んでしまうし…ディンの人生ってんやったんやろか……(´・ω・`)

唯一の救いはチュンファがおじいちゃんとして愛してくれたことか(´・ω・`)
ああ、あとポクさんもかw


皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」に引き続き、スケールの小さい、言ってみればスモール・ヒーロー物だったな(・∀・) 
まあ皆が皆、世界や銀河を救わなくてもいいしな。

「ガーディアンオブザ・ギャラクシー リミックス」はあれはあれで凄く面白かったが、スモール・ヒーロー物も好きだ(・∀・)

その作品世界を、その中に生きる人々を救ったり、その悲しみをすくい上げる者皆、ヒーローだよね(`・ω・´)
男の妄想をすくい上げてくれるAVはHでEROだよね(*´・ω・)