もぐら王国

色々と適当に

パタリロ!

感想等

個人的な感想等


俺氏みたいに山上たつひこの『がきデカ』をじっくり読んだ人の中には『パタリロ!』の中に『がきデカ』の影響を感じてしまうのだが、作者本人はその影響を認めていないので、なんか謎な思いが残る(´・ω・`)

ちょっと話がそれるが、本人曰く
ただ、オリジナリティだったり、独特という部分に関してはあるのではないかと自負しています。私は生まれたときから、人と同じことをするのがとにかく嫌いだったんです。

魔夜峰央「中年おじさんは心の中の美少年を素直に出そう」
とあるが、俺氏としてはどちらかと言うと魔夜峰央という漫画家は、落語、妖怪話、推理小説、SF小説などの原本のフレームを組み合わせたり、翻案して魔夜峰央ワールドとして再構築、或いは組み込むのが上手いという認識だったので、これまたちょっと不思議に思った(・∀・)

勿論、独創性や独特と言った部分はちゃんとあるのだけれども。
その辺はさておき、『パタリロ!』が後世に与えた影響はかなりあるのではなかろうかと考える。少女漫画雑誌に掲載されていたのでメインの読者層は少女であったが、内容は所謂"少女漫画"とは一線を画していた為、姉妹所有の単行本を読んだ兄弟、それを借りた友達と言う風に一定の漫画好き少年層にも浸透していたように思われる。(俺氏の周りだけだったかもしれないが(ノ∀`))

更に1982年にはアニメ化されたので、少なくとも漫画やアニメ視聴を許されていた家庭で育った2019年現在で40代後半以上の中年男女の多くは、好き嫌いはともかくも「パタリロ!」のことを見知っているだろう。(『パタリロ!』が好きだった俺氏なんかはおっさんになった今でもOPやEDの歌や、パタリロやタマネギの台詞を脳内再生することが可能である(`・ω・´))


近年、連載場所を紙ベースからWebベース(マンガPark)へ移して連載を続けている。「ミーちゃん 引っ越し」~「イカロスの羽」の途中くらいまでしか読んでいないが、昔に比べると非常に作画が酷くなっている。ストーリー自体もなんかちょっと酷くなっていたりで、あんまり評判も良くないみたい(´・ω・`)

これは描き込みが必要なキャラ(バンコランやマライヒ等)を描けなくなった、若しくは描くことを忌避したが為に、出来るだけパタリロ、タマネギ、ミーちゃん、猫といった簡単に描けるキャラのみでストーリーを構成せざるを得なくなったからではないかと思うのだが、どうだろうか。(まあでも作画の劣化というか変化自体(美形キャラの鼻や顔パーツの配置)は文庫版の38~39巻(平成10~11年頃(?))辺りから既に始まっていたような気がする。)

ただ、
実は、3年前に体を壊して倒れたんです。その時期は本当に体調が悪かったのですが、治ると同時に気力も戻ってきました。
 体調が悪い時期の『パタリロ!』では、新たな美形キャラを描く気にもならなかった。美形キャラのポイントの睫毛が美しい線で描けなくなってしまったんです。

 でも、気力が戻ると、また睫毛も綺麗に書けるようになり、美形キャラも描けてます。まだまだ、新たな気持ちで漫画を描けるかなと思っています

魔夜峰央「中年おじさんは心の中の美少年を素直に出そう」
という風にも語っているので、今後は良くなってくるのかな?

そういったことを踏まえて言うと、初めての人には何処までがオススメかというと……何処までだろう(´・ω・`)

取り敢えず、アスタロトと6世が出てくる文庫版13巻までは問題なく面白く読めるだろうし…
その後も或る種のマンネリズムを感じつつも楽しめるのだが、「パタリロミステリー」シリーズ(文庫版 29巻)が出てくる辺りからなんやかんやで推理ネタの回が増えてくるので、その辺が好きでない人はそこで飽き始めるかも。また、徐々にタマネギ部隊の生々しくホモホモしい話が増えて来るので、その辺もちょっと離脱原因になるかもしれない。

ストーリー漫画と4コマ漫画を組み合わせた"スト4"という試みをしているのだが、魔夜峰央の描き込み量と台詞の量から非常に読みづらい(´・ω・`)

後々、4コマオンリーの作品も描いているが、いずれも起承転結の四コマ漫画ではなく4コマ(1p 8コマ)、普通のストーリー漫画をそのフォーマットで描いているだけなので老眼になった我等には優しくないw
マンガParkでの連載作品はうーん…(´・ω・`)
(幽霊の少年がジョギングする話はちょっと良かったけど、あれも「FLY ME TO THE MOON」みたいに泣かせようとして狙って作った回なのだろうか(´・ω・`))

一応、今読んでいる「イカロスの羽」シリーズはアスタロト絡みらしいので最後まで読もうとは思う。
(何故か知らないがアプリ上では「イカロスの羽根」になっているのが気になるw)

などと思っていたら、「イカロスの羽」のPart18(XVIII)くらいから、絵は残念ながらも古いキャラ達が再登場し始め、話自体もかつてのファン達が愛した魔夜峰央ワールドのシリーズ物っぽくなって来たので、ちょっとwktkして来た(`・ω・´)

(と興奮して読み進めたところ、このまま話がどんどん大きくなっていくのかと思いきや、アレって感じで終わってしまった(ノ∀`)
「イカロスの羽」シリーズは序章っぽくて、ゆっくりと話が進んで行くのかな? 何にしてもピョートル大帝パティーンはやめていただきたく(・∀・))
西王母辺りを出して来るのかな…でも旧神だしなぁ……うーむ(´・ω・`)


「デュモンの影」シリーズはやや推理モノ系だったのであんまり面白くなかった(´・ω・`)

「剣と魔法」シリーズは再び魔界絡みなので面白くなる…と信じたい(´・ω・`)

本当はもっと体系的に分類して色々と細かく書こうと思ったが、力尽きた…_| ̄|○ マタイツカガンバル

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