時をかける少女 / 筒井康隆

ここ最近、通常放映と追悼放映で『時をかける少女』を目にする機会があり、「そう言えば原作読んだことないのぅ…(´・ω・`)」と思い、BOOKOFFで110円で購入。

収録作品は表題作の『時をかける少女』、『悪夢の真相』、『果てしなき多元宇宙』。解説込みで238ページ。

この短編集の収録作品の内訳(?)は、

「中三コース」1965年11月号~「高一コース」1966年5月号に連載された中篇「時をかける少女」は、筒井作品で最も有名な作品といえばこれ、というくらい有名な作品で、何度も映像化されている。「悪夢の真相」は「中二コース」1964年9月号~12月号に連載された短篇。「果てしなき多元宇宙」はこの単行本のための書き下ろし短篇。
筒井康隆たぶん全部 1960年代

ということらしい。

中高生向けの作品であったが為か、非常に平易な文章で、いい歳したおっさんが読むには若干物足りない筆致であった。

また同時に50年以上前の作品であるが故、正確には筒井康隆の影響を受けたであろう筒井康隆チルドレン、グランドサン、グランドドーター達の作品群を俺氏が読んだり観たりしているが故、全体的に現代では陳腐な感じがしてしまった(´・ω・`)ツマラナイワケデハナイガ


時をかける少女

原作は110ページ弱の短編なので、あんまり特筆すべきことはない(´・ω・`)
映画との違いを書き出そうと思ったが、それもそんなにないかな? ←正確には映画の内容をあんまり覚えていない(ノ∀`)

映画との違い
  • 浅倉吾朗と幼馴染ではない。
  • それ故に「吾朗ちゃん」ではなく「朝倉さん」呼び。深町も同様に「深町さん」。
  • 吾朗ちゃんの家は醤油蔵ではなく、荒物屋。
  • つーか、吾朗ちゃんは映画よりもモブに近い脇役。
  • タイム・リープするのは「暴走トラックに轢かれそうになった時」と「福島先生の引っ掛け 及び その後の部屋への帰還時」。
  • 立花尚子(担任)が居なかったり、弓道部設定はない。
  • 深町一夫というかケン・ソゴルは、何か凄い目的の為にこの時代に来たのではなく、瞬間移動+時間跳躍の実験をしていて、うっかり帰還時用の薬を持たずにタイム・リープしてしまった(ノ∀`)
  • ケン・ソゴルは睡眠教育を受けた11歳児。
  • 物語の最後に芳山くんが起き出して歌を歌ったりしない(´・ω・`)

映画版との違いを列挙していてふと思ったが、現代だと男女のポジションを逆にしたやつを作ってもそれなりに支持されそうな気がしないでもない。

エロ漫画とかでもいけそうだよね。年齢の部分を踏まえると「lo」とかに載る感じだろうか…(*´・ω・)


悪夢の真相


怖がりな弟・芳夫を持つ昌子が、腐れ縁の森本文一と共に自らに潜む恐怖の謎を解き明かすミステリー(?)っぽい、70ページ強の短編。

大まかなオチは途中で判ってしまうのだけれども、まあまあ面白かった。
内容的にも悪くなかったが、それ以上に国語の教科書に載るような、スッキリとした話の構成というか、ラストの文学っぽさが良かったかな(・∀・)

「中二コース」に掲載されていたらしいけれども、まさしくもって中高生向けの作品であった。


果てしなき多元宇宙


現実世界に不満というか嫌悪すべきことがある暢子のぶこが、他次元で起きたヴェラトロンの大爆発事故によって他の世界の同時存在と入れ替わってしまう話。40ページ弱の超短編。

うーん、これはちょっと…(・∀・)

つまらなくはないけれども、現代の人間が読むと
「なんじゃこれ、この短編集を出すための書き下ろしだからって、筒井康隆、手を抜きすぎだろヽ(`Д´)ノ」
って思ってしまうくらいに在り来たりの作品に思えてしまうかもしれない(ノ∀`)

そのくらい他の作品で読んだり観たりしたことのある展開w


つまらないってことはないけれども、中高生向けに書かれた古典レベルの作品群なので、特にお薦めはしないかなぁ(・∀・)?

『時をかける少女』が大好きだったり、原作と映画の違い、つまりは映画化した人々の工夫や手法・改変を知ることが好きな人なら読んでもいいのかも知れないが。