酒井あゆみ(著)
元風俗嬢で「東京夜の駆け込み寺」の著者が1997年に起きた東電OL殺人事件について書いた本。
被害者の女性と一時同じホテトル事務所に所属していたらしく、ホテトル嬢としての被害者女性についてと元風俗嬢から見たこの事件について記されている。
元風俗嬢としてその心理や奇行を説明しているが、ある程度までは首肯出来るが、それ以上はちょっと首を傾げてしまうような牽強付会な論理のような気がしたw
この事件についてぐぐると、「東電社員であり反原発派の父親の遺志を受け継いで頑張った為に殺された」みたいな陰謀論がヒットするが、うーん、まあ、さすがに殺されるってのはおかしな気がするw
干されたりしていた可能性は否定出来ないが。
あんまり触れられていないけれども、この被害者女性と母親の関係や、育って来た家庭がどんな感じだったのか気になるなぁ(´・ω・`)
あくまでも仮に、あくまでも仮にであるが、被害者女性が母親と上手くいっていなかった場合、例えば母親が支配的な毒親であり、父親のみが救いであった、或いは被害者女性と父親との結びつきが極度に強すぎたのなら、なんとなく転落の流れも理解できなくもない。
対象喪失の衝撃に耐えられず、徐々に壊れていく場合があるから。
快楽殺人犯などが自分を愛してくれる(存在価値を供給してくれる)庇護者を失ったことがトリガーになっておかしくなっていくように。この人は小動物の殺害やその他の犯罪の傾向がなかったからそういった加害者側にはならなかったけれども。
あと最後の方の奇行は明らかにアルコール依存症が進行しつつあったんじゃないかなぁとも思った。
事件から20年弱も経ち、犯人とされたネパール人も冤罪であったという結末。
全てが闇の中に消えていくのか(´・ω・`)