『堕靡泥の星』の遺書―さらば愛しき女たち
男はおのれの欲望に忠実でありさえすればよい。愛情に決して埋没せず、自分の心の中に潜む欲望を優先して。「黒い傷痕の男」「野望」などの劇画作家である著者の奔放な女性遍歴と劇画人生を赤裸々に綴る。
これはひどい(#^ω^)
『堕靡泥の星』やピカレスク物や実際の犯罪ノンフィクションやらエロ漫画などをそれなりに好んで読んできた俺氏でもなんか気持ち悪くなるくらい、この男は外道だと思ったw
そういう時代だったといえば確かにそういう時代だったわけでもあり、今の価値観で測るべきではないのかもしれないが、この人は犯罪者クラスの人格障害者だわ(ヽ'ω`)ツーカジッサイハンザイオカシテルナ、コノヒト
まあこのくらいイカれてないと『堕靡泥の星』とかあんな非人道的な性犯罪漫画は描けないわなw
一応、作者はあの当時としては、そこそこハンサムな感じ。
でも現代だったら、悪くない程度か普通程度かな?
で、まぁ、全編通して女性たちはなんか微妙な人がほとんど…つーかこの作者のストライクゾーン広すぎない(´・ω・`)?って思ったw
時代と言えば時代、化粧技術や魅せる技術も今よりも拙かった頃の写真で、かつ写りが悪かったとは思うが、現代の若者ならほとんど見送る感じのレベルに思えた。作者はどんな球でも当てに行く名打者だったのだろうか…
まあ考えようによっては経済の興隆と食料事情の健全化と自由恋愛の一般化、"イエの存続"から"個人の意思"を重視した婚姻によって、自然淘汰的に比較的美形なつがいが増え、それを繰り返すことによって現代の女性の方が外見的には美しく魅力的になっていると言うことなのか…或いは単純に全体的な嗜好として、旧来の日本的美人顔より西洋的美人顔を好むようになったという美的感覚の変化があり、その感覚を継承している俺氏だからそう思ってしまうのか?
以下は各章の目次とその紹介文に若干のコメントを付け加えた羅列。
ちなみにこの本、実際にいたした女性の写真と実名を載せているので、一部伏せ字とする。
よくもまあ1998年にこんな本を出版出来たものである。
尚、プライバシーを無視したことが問題になったのか、クレームが入ったのか、その2年後に写真に目隠しを入れた『プレイボーイ千人斬り』という題名で出版し直されている模様。つーか出版し直すなよw
幼い恋、17歳で童貞喪失
中学卒業後、印刷所に入社したら三人の女子社員が誘惑してきた。当然三人ともいただいた。と同時に年上女性二人とも問題を起こした。
空襲の絡みで父親の郷里である愛知県の祖父江で印刷所に就職。そこで出会った三人の女性と出会ったり、漫画を描いたり。実際に肉体関係を持つのは兄と姉と共に大阪に移り住んだ後。
面白いと言ってはなんだけど、この頃のガチガチの貞操観念とせっくる即結婚という感覚は現代の若者には驚きかもしれない。勿論、今も一定数以上は身持ちの固い女性だとは思うけど。やり取りも手紙なので、今のメールやSNSと異なる重さがこもっていて面白い。時間が愛を育むのだろうか。まあ佐藤まさあきの場合は性欲とその愚息が膨張してるだけなんだけどw
この後、大阪のアパートで同居していた姉の同僚をレイポまがいに関係を持ったり…つーかどう考えてもレイポだな、これ(´・ω・`)フドウイセイコウトウザイデスネ
もう二人でてくるけどこれはしてなかったり、同意せっくるですね(´・ω・`)ワカンテイエヤ
この章の終わりでアパートを引き払いマンションへ引っ越す。
漫画家として自立、ロリコンに目覚める
仕事場に小さな女の子のファンが通ってきた。小学生だが妙に色気がある。私の心の中で善魔と悪魔の戦いが始まり、やがて悪魔がわらった。
同意の有無に関わらず13歳未満相手のせっくるは完全にアウトです(・∀・)カイセイゴハ16サイミマン?
ファンとして接近してきた女を片っ端から
雑誌に顔写真が載った途端、数十通のファンレターが舞い込んだ。大阪近郊に住む女性全員に返事を書き、会い、気に入った女すべて片っ端からヤリまくった。
水商売の女やら愛知の昔の女やらと関係を持ちつつ、ファンの女の子とデートしたり。実際に最後までいたしたのは少数?
『劇画工房』の設立と妻、◯◯子との出会い
『劇画工房』を漫画仲間と設立、直後に〇〇子と出会う。ヤリたい一心でついに結婚してしまう。が半年もすると後悔し始めた。浮気の虫が…。
ここで父親の話が出てくる。この女狂いの父親の行動と戦争等による影響が佐藤まさあきという色キチガイ劇画家をこの世に生み出した模様。
子供の頃から色々やっており、兄もかなりの異常な性的嗜好を見せていた模様。
最初の妻はさいとうたかをの後押しで結ばれた感じ。でも同棲して二週間で後悔し始めるとこが鬼畜の鬼畜たる所以w
なんやかんやで東京へ拠点を移す。
私を地獄の日々に引き込んだ京都の女
京都の女に惚れ東京と京都を往復した。〇〇子は怒り狂う。長男が生まれたが、それでも私は妻子を捨て京都に走った。ところが京都の女は…。
地獄の日々に引きずり込んだとか被害者意識丸出しになるところが、キチガイのキチガイたる所以…
結局、〇〇子と長男を捨てることになるも、京都の女は子供が生まれていたことを知らせなかったことを理由に結婚を拒否する。
「この日以来である、女というものに絶望し、女を信じることが出来ず」みたいな文句で章を締めているが、「何言ってるんだ、このバカ(・∀・)」という感想しか出てこないw
ちなみにここに出てくる京都の女・よし子とは後のさが・みゆきという漫画家。彼女自身も漫画のあとがき等で公開してる模様。
なんか色々と強いw
名前をくださったMS先生には申しわけないけど。別れて数十年になるなあ……今は遠きおもい出の人よ……今いちどあなたの胸にな~んちゃって…… ぼくの好きな先生③
このさがみゆきは漫画仲間(?)の池川伸治と結婚するが、
祇園の芸者の娘として生まれる。美容師をしながら漫画家を目指し、1962年、金園社から短編集『すみれ』で貸本漫画家としてデビュー。その後上京し、池川伸治の太陽プロに参加。後に池川と結婚するが、池川の宗教への傾倒・暴力などが原因で離婚。
とある。ちなみにこの池川伸治(文章内では池川伸二になってるな…)は2011年に亡くなっているが、
太陽プロ出身。初期は「夏川ちさと」名義で少女漫画を描いていたが、1964年頃からホラー漫画(サイコスリラー漫画)に転向した。単行本総数は100冊を越え、不条理な作風と荒唐無稽な展開で異彩を放ち、漫画界に「少女スリラー」というジャンルを確立させる。1970年代以降はひばり書房で数作の描き下ろしを発表したのち沈黙。その後は漫画界から離れて、肉体労働をしながら全国の建設現場を転々とした。1990年代以降は貸本復刻ブームで再評価され、押切蓮介のウェブサイト本『カイキドロップ』(コアマガジン)に20数年の沈黙を破り読切作品「おジュースは死の香り(アミ君の巻)」を寄稿するが、これが絶筆となる。
漫画家の清野とおるとは交友があり、清野は『ハラハラドキドキ』第2巻に池川と出会ったエピソードを描いている。
という感じらしい。やたらと美女が多い街?清野とおる×パリッコが「葛飾区金町」を歩くで池川伸治の未亡人とその娘と飲んでるから、再婚したってことなのかな? まあどうでもいいんだけどね( ゜σ・゚)ホジホジ
ヤルのは3回まで、本格的プレイボーイ開始
京都の女に裏切られた私は本格的に"遊び"始めた。女はセックスの対象でしかない。OL、モデル、学生…と貪欲に女をたらし込んだ。
美容学院、料理学校、モデルクラブ等のある地域の喫茶店で漫画を描いて、それにより立ち寄った女性グループの興味を引いて、目当ての女の子一人だけに連絡先を渡すという手法を実施。やっていることは大久保清とかと大差ないな、しかしw
この作戦はいまいち成功せず、この後、週刊明星の文通コーナーを利用しだす。
数十人単位で毒牙にかけた模様。これ以外にも編集者等から紹介されたきれいめなお姉ちゃんともいたしてる模様。
前妻の〇〇子やよし子とも。もう一人、数年ぶりに再会した女性の名前が出てきたが、前にいつ出てきたか思い出せない(ノ∀`)カズガオオスギルンヤ
女房、子供を隔離してプレイ道に励む
二度目の結婚後も私は女漁りを止めない。妻と子を江ノ島の新居に追いやり、週刊誌で募集した女たちと遊ぶ。まさにハーレムの誕生だ。
自分で文通クラブを主催。
可愛い女の子は自分がコンタクトを取り、それ以外を男性会員に紹介という、ずる賢い手法を編み出すw
それと平行して、事務員の姉と関係を持つ。これは初恋の人に似てる云々、妊娠してしまったことから二度目の結婚に踏み切る。
これでキチガイじみた女癖が収まるかと思いきや、江ノ島に家を建てて妻子をそちらに送り、性行為目的で募集した複数の女性アシスタント達や事務員と爛れた関係を始める。
この時、"お世辞にも可愛いとはいいがたい"という五十嵐というアシスタントが入って来たのだが、当然のように手は出さなかった模様。
これが後の『キャンディ・キャンディ』を描いたいがらしゆみこらしい。
いがらしゆみこも犯罪者に近い銭ゲバだったな…(´・ω・`)
よくわかる『キャンディ・キャンディ』絶版事件
乱交パーティー室もある!佐藤ビル完成
原稿の依頼はまさに絶頂期。メチャメチャ忙しい。妻とアシスタントの間もまったく問題ない。こんなとき私は憧れの真正マゾ女に出会った。
自社ビルを建てて、乱交パーティーだとwktkしてた佐藤まさあきだったが、女性を連れて来ていた知人が家庭を大事にするようになったのか、せっかくの計画も水泡に帰すw
その代わりなのかクルーザーを購入。
『堕靡泥の星』やその他の短編でクルーザーネタが何回か出てきたけど、実体験に基づいた話だったんだね。
妻子の住む江ノ島付近でガールハントに勤しむのってやっぱり頭がイカれてる(ノ∀`)
ここで出てくる日活の女優って誰やろか…
他にもナンパしたり、水商売の女性、旅館の中居さんなどなど。
底知れない女の魔性、マゾ性を知る
女というのは底知れない部分を持っていて、男次第でどうにでも変貌するのを知った。30代後半から私は女のマゾ性、魔性を開発していった。
この章は漫画のドラマ化や映画化の話で始まる。関係を持ったわけではないだろうが、志穂美悦子や波乃ひろみ(『堕靡泥の星 美少女狩り』の主演女優)の写真が掲載されてる。
偶然拾った他人の身分証明書を使ったり、芸能事務所社長を装ってキャバレーやクラブで女を騙したり。
他の人の読後感想エントリでも言及されているんだけど、あるアシスタントを"デビューしたばかりの松田聖子のような顔"を評しているのだが、やっぱりこの人、目がおかしいんじゃねぇか疑惑が湧き出してきたw
あとは女子高生と関係してヌード写真を撮ったり…
劇画に疲れビニ本に進出しモデルと
ビニ本を作った。もちろん目的は女。それにしても女はカメラの前では平気で裸になれるし、レンズで濡れるというのはどうしたわけだろう。
漫画業を止めて、パブレストランを開店して失敗→喫茶店を居抜きで買う→並行して(?)、漫画家に戻ろうとするも出版社からの需要なし→ビニ本を作ろうとする→経費削減で色々削り、女性も自分で調達することに→そのまま美味しくいただく→なんやかんやでビニ本も行き詰まり、色々処分して江ノ島の自宅へ。
名前こそ載ってないけど、目隠しなしのヌード写真が載ってたりする…(ノ∀`)ウッタエラレナカッタノカナ?
男性自身の復権を求めて韓国で女三昧
もう日本の女相手ではその気は起きない。それに比べ韓国女性には、日本の女が失くしてしまった細やかな情がある。私は結婚の決意をした。
離婚→石神井のマンションに行き、劇画大全集を出すも売れずに返本の山→再出版した『堕靡泥の星』が大ヒット→お金の心配がなくなり、佐藤まさあきの愚息復活→そうだ、近くて航空運賃も安い韓国で女漁りだ!→コールガール漁り→結婚相談所から斡旋される女性
紺野美沙子似…( ;・´ω・`)ゴクリッ?
それはともかく、この時代の韓国の状況とか韓国女性の置かれていた状況は、それはそれとして興味深い内容であった。この章でもそうだけど、騙された女の人カワイソス( ´・ω・)
ついに理想の女性、韓国美人と三度目の正直
韓国には何度も行った。行くたびに女を買った。結婚も二度失敗し三度目でやっと平穏な生活を掴んだ。が、何ということだ、私の男のモノが…。
なんつーか、もう、好きにしろやって感じ(・∀・)
1992年末頃に脳梗塞+突発性心筋症を併発してEDに(?)
部分部分は官能小説的に楽しんだり、その時代を占めていた考えや文化、風俗(性を含むものも含まないものも)を垣間見たり出来るところはまあまあ面白かったとは思う。でもなんか同じような話と作者の自己正当化と謎理論が繰り返されるばかりで辟易してしまった。
尚、佐藤まさあきは
2004年、犬の散歩中に倒れ、心不全により死去。
ということなので、病に倒れてから11年強生きていた模様。
マーケットプレイスで3256円で購入した。
余程の佐藤まさあき好きでもなければ読む必要はないと思うw
俺氏も別にそんなに好きってわけでもないので、買う必要はなかったかなと思いつつ、まあそれなりに堪能したと言えば堪能したので良しとしよう…
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