ズートピア
ここは、動物たちが人間のように暮らす“楽園”、ズートピア──誰もが夢を叶えられる、人間も顔負けの超ハイテク文明社会。
だが、あらゆる種類の動物たちが平和に共存するこの理想の大都会に、いま史上最大の危機が訪れていた──。
ディズニーが、動物たちの“楽園”を舞台に贈る感動のファンタジー・アドベンチャー。
ズートピア初のウサギの警察官のジュディが、夢を忘れたサギ師のキツネ、ニックを相棒に、大都会ズートピアに仕掛けられた恐るべき陰謀に挑む。
“夢を信じる力”とニックとの友情の絆を武器に、彼女は奇跡を起こすことができるのか…?
夢を信じて諦めずに進み続ければ、きっと世界は変わる。感動のファンタジー・アドベンチャー『ズートピア』が、世界に希望の扉を開く。
特に観る気はなかったが、出先で時間があったので観てみた。
結論からいうとぼちぼち面白かったで(・∀・)
小難しい映画評論家タイプとかでなければ、十分楽しめるのではなかろうか。
大雑把に分解すると、3DCG、人間並に進化した肉食獣と草食獣の共存する世界設定、夢を諦めない、旅立ち、にんじん、異なる立場を超えた友情と真の共存、二転三転する展開、ズートピアを覆う陰謀、警官物映画のお約束と言った感じかなぁ。
3DCG
日頃から3DCGアニメをよく観ている人には大した進化ではないと思うが、久しぶりにこの手のモノを観た俺氏、驚愕す((((;゚Д゚)))
シーンによっては
「え、これ実写と組み合わせて撮影してんの(´・ω・`)?」と思うクォリティ。
体毛等がリアルすぎて思わず、もふもふしたくなるくらいw
目がそれほどリアルではないのは、不気味の谷現象を回避する為の方策なんだろうか。
特に凄いなぁと思ったが、光の陰影。これが上手いと凄くリアルに見えてくる。
でまぁ、最後のスタッフロールでLIGHTINGだったかのセクションでかなりの人数の名前が出て来るのだけれども、この人達がその担当だったのかなぁ。だとすれば凄く納得出来る。
制作費が150億円ぐらいかかってるのも頷けるw
相変わらず慣性と重力に違和感があるけど、まあそれは実世界に合わせちゃうとアクションシーンやら何やらがおかしくなってくるからしょうがないのかもしれないが。
そういえば、覚えている限りで二箇所ほど、日本語で文字が書かれているシーンがあった。
最初の方の箱と象のアイスクリーム屋の注意書きだったかな。このローカライズって3DCGだから出来る芸当なのかな?でもアイスクリーム屋のシーンは、その注意書きを手に取った部分だけローカライズされていてその後は英語表記に戻ったままという片手落ちなところが気になったw
世界設定
進化した草食獣と肉食獣が共存するという部分は、ストーリーの肝なんだけれども、取り敢えずそこは措いておいて、各動物の大きさに応じた乗り物や建築物等の世界設定が観ていて楽しかった。
大きさ別乗降扉やネズミゾーンの空中通路、キリン用の商品受け渡し口等々…
高架道路が飛行船の為に川の橋のように跳ね上げ橋になっていたりするのも良かった。
メインのストーリーに関係ないところにもきっちり描き込んで世界設定を作り上げるのは大事だねぇ。
夢を諦めない
旅立ち
主人公のジュディの夢はウサギ初(正確には草食獣初)の警官になること。
ZPD(ズートピア警察)の警官は肉食獣で、大きさから言っても到底ウサギでは職務を遂行出来そうにない。けれども、ジュディは夢を諦めず、警官になる。
これはこの映画の一つのテーマであり、これはこれでいいとは思うが、ジュディの身を心配する両親のスチューとボニーが言った「今こうして幸せに暮らせているのは夢を諦めたからだ」というようなこともまた真実なんだろうなぁと思ったり。
夢は形を変えていくモノの場合もあるしねぇ。
短いけれども一応警察学校シーンもあり、ジュディの奮闘が窺える。
このシーンのネタも一つだけ後につながっていたような気がするw
経年激しく涙もろい俺氏、旅立ちのシーンでちょっとクる。
微動だにしないおじいちゃんらしきウサギがちょっと笑えるw
故郷のバニーバロウからズートピアまで電車で行くのだけれども、このシーンで主題歌が流れるがまぁまぁ良かったけど、シャキーラの原曲でも別に良かったような気がしないでもない。
主題歌は劇中内ではガゼルというポップシンガーの歌ということになってる。
ガゼルはストーリーそのものには関係して来ないけれども、映像的にはちょこちょこと出て来る。
にんじん
ウサギを蔑むようなニュアンスの言葉として使われたり、「おい、そこにんじんマークかよw」とツッコミたくなったり、「にんじんペン最高(`・ω・´)」となったりと色々と出て来る。ジュディの両親はバニーバロウでにんじんやらブルーベリーやら色んな物を生産している。
関係ないけど馬もにんじんのイメージがあるな。
異なる立場を超えた友情と真の共存
ジュディ(草食獣)とニック(肉食獣)の友情や社会的な草食獣と肉食獣の真の共存がもう一つのテーマというか、先の夢を諦めないというテーマと合わせて、その出自やら何やらに関わらずなりたいものになるみたいな感じが本当のテーマなのかな?
全体的には浅いというかライトな仕上がりだったか。
一瞬、肉食獣が欧米先進諸国で草食獣が植民地にされた国々や第三世界のことを表してるのかと思ったが、そこまでの変な作りこみはないよね、きっとw
まぁしかし、やっぱりあんなに肉食獣と体格差があったら、やっぱり警察官は無理だよなぁw
二転三転する展開
ズートピアを覆う陰謀
まあこの辺はネタバレになってしまうのであんまり触れないけど、普通の映画のように展開が二転三転して、最後は陰謀を止めてハッピーエンドや(・∀・)
途中で展開が分かってしまったり、最後のギミックというかトリックは想像がついてしまうのだけれども、まあ、それが分かるように誘導しているので、それは意図的なもんなんだろうな。
警官物映画のお約束
この映画、正直人によって、「白人とそれ以外を草食獣と肉食獣に置き換えて、アメリカの警官物映画を3DCGにしただけじゃね(´・ω・`)?」っていう感想が出て来ても不思議ではない。というか実際のところ、アクションシーン等々を翻訳してしまえば簡単に実写の警官物映画に出来ると思う。面白いかどうかはともかくも。
そういう点から言うと上記のような否定的な反応になるか、警官物あるあるにニヤニヤするか
分かれそうな気がした。
警察学校の訓練シーン/ドーナッツ/署長に軽んじられて助けを得られない/孤立無援の中、
悪党を相棒に/解決したと思ったら、解決してない/相棒との喧嘩と仲直り/カー(?)アクション/相棒の更生/ラストの事件のオチ等々、アメリカの刑事物映画を何本か観たことがある人なら、ある種の既視感に襲われること間違いないw
その他
上戸彩
最初、Dlife等のCMで見た時は全然上戸彩っぽさがなくなったので「いつの間にこんなに声優みたいな感じになったんだΣ(゚∀゚;)」と驚いたのだが、実際に本編を観たら、やっぱり凄く上戸彩でした(ノ∀`)
まあでも鑑賞を阻害するほどのものでもないのでまあいいかな。
隣人と大家さん
もうちょっと話に絡んで来るのかなと思ったけど、そうでもなかった。
大家さんは最初の登場シーンと海賊版DVD屋のシーンだけで隣人は登場シーンとあと声だけかな?
BOOKOFF狼はちょっと笑ったw
造形的には受付のクロウハウザーとお父さんのスチューが丸っぽくて可愛かったかな。
カッコよさはニック一強(`・ω・´)
CMで流れてる免許センターのシーンのニックの嫌らしい意地悪そうな表情も好きw
ジュディの上京等を踏まえると春休みに公開した方が良かったようにも思えるが、挫折からの復活の流れを考えると5月病が発病するGW辺りの公開の方が正しかったのかな。
歳を取った人は意外なところで涙腺を刺激される場合があるかもしれないので注意やで(・∀・)
世界設定がしっかりしてるので続編とかスピンオフがあってもおかしくないかなぁ(・∀・)