カテゴリー: 漫画

SABER CATS / 山本貴嗣

SABER CATS セイバーキャッツ

全5巻。2巻だけ29円でそれ以外が10円という謎セールで69円で購入した模様。
Wikipediaの項目だと「SABER CATS」だけど、kindleでは「セイバーキャッツ」になってる。どっちが正しいんだろうか。

wikipediaにあるあらすじをちょっと短くして、

21世紀後半、地球連邦政府は凶悪犯罪対策として賞金稼ぎを公認していた。女賞金稼ぎ「山猫のチカ」もその一人だったが、ある日、賞金首に返り討ちにされる。謎の男・宿祢光によって息を吹き返したチカは、その男の繰り広げる謎の技を見て衝撃を受ける。その後も何かと付きまとい、ハントレスとしての失敗をフォローする宿祢光に辟易とするチカだったが…

みたいな感じ。ってでもこれはチカ視点だから、本当はちょっと違うなw
話は光が師匠の命を受けて動き出すので。

ざっくり言うと近未来を舞台にした拳法物なんだけれども、ジャンプとかであるような勝ち負けや戦闘そのものを重視した漫画ではないので、その辺を求める人向けの漫画ではないと思った。多分肩透かしを食らうと思う。

話自体は悪くなかったけれども、如何せん、短い(´・ω・`)
もう少し、単発のチカと光の賞金稼ぎ話や箸休めの日常回とかがあったら、もっと最終回に説得力というか感動があったりしたのではなかろうか。


宿祢光
通背拳を学ぶ武術家。師匠の命で第七植民星ウ・タンから地球に来星。クールなようでいてその実、熱い男である。やや朴念仁。
当麻チカ
若いながらも、銃を振り回して賞金首を追い回すハントレス。負けん気が強いじゃじゃ馬で、泣き虫。その実、お母さんに頭が上がらない、恥じらいも有る普通の女の子だったりする。ロビンを飼っている。
wikipediaだと漢字が"知"になっているけど、最終回だと"智"だったような。
雷鳳岩(レイ・フォンイェン)
流浪の武術家。一時期、光と同じ師匠について学び、友情を深めたが、ある事をきっかけに姿を消してしまう。雷仁飛の弟。

単細胞タイプでポジション的にはかませ犬、この漫画におけるカッコ悪い役のほとんどを担っているが、それ故に、一番愛着が湧くキャラ(・∀・)

雷仁飛(レイ・レンフェイ)
財閥「雷グループ」の長にして、武術の技を収集する武術家。手段を選ばない非道さを持つが、彼なりの美学は持っている模様。
当麻木綿子(とうま ゆうこ)

チカの母。二階建てバスの中華店を経営している。元賞金稼ぎでガチで怖いというかプロフェッショナル。ナイスバディ(*´・ω・)

怒麻重四郎(ぬま じゅうしろう)

居合等の日本系武術を修得している老武術家。つよい(・∀・)(小並感)

ロビン

漫画のタイトルであり、テーマの一部でもある剣歯猫(セイバーキャット)。チカに飼われている。これと言って目立った活躍はしないw

最終教師」のエントリで"「エルフ・17」とも「SABER CATS」とも何か違う絵柄なんだよなぁ(´・ω・`)"みたいなことを書いたが、この作品でも目の部分は結構細野不二彦っぽかったりしてた。単純に二人が似た描き方をしているのか、それともこの両者の更に前に源流とする漫画があるのだろうか?


あとがきを読むと、実際の武術家の人に取材したり技を実際に受けたりしていたらしいw

山本貴嗣作品はマンガ図書館Zで色々と公開されているけれども、この作品はないみたい。kindle unlimitedにはあるみたいだが。

これはバトルが主体ではない、ストーリー系拳法漫画と呼べばいいのかな。
頭脳を駆使した、白熱する戦闘シーンみたいなのは求めない人向けかしら(・∀・)?

傷追い人 / 池上遼一・小池一夫

傷追い人

全11巻。2巻まで無料、以降33円の計297円で購入した模様。

wikipediaの項目だと、がっつりネタバレしてるので、序盤というか1巻の始めの部分だけを書くと

空手有段者にしてNHKの美人キャスターである日下夕湖とその一行は、番組の企画で、存在が噂される日本人ガリンペイロを取材するためにゴールドラッシュに沸くブラジルへと赴く。しかし、リオ・バラキなる人物に襲われ、執拗に取材をやめて日本に帰るように促される。

という感じ。

途中まではそこそこ楽しめるのだけれども、最後の終わり方がアレ(´・ω・`)?って感じなので、あんまり期待しないで読んだ方が良いのかもしれない。打ち切りだったのかな。


リオ・バラキ
夕湖達を襲い、取材をやめさせようとする男。地元のガリンペイロ達からは"白髪鬼"と呼ばれる。
日下夕湖
NHKの美人キャスター。空手の有段者で、男勝り。小池一夫原作の漫画ではよくあることだが、最初のクールさはすぐに崩れて妙にラブラブしたキャラになる。

小宮夏子
スケバンのリーダー。謎の組織G.P.Xに拉致監禁される。

これまた小池一夫原作漫画にありがちなキャラである。というよりも小池一夫原作の漫画でヒロイン格のキャラは皆、ガワが変わるだけで基本的に同じキャラなのではないか疑惑がある( ・´ω・`)
それを言い出すと主人公もそうじゃないかという身も蓋もない話に発展する可能性があるので、ここでやめておこう(´・ω・`)

花館環・次位弦大
G.P.Xのエージェント。組織の為に非道なスカウトを繰り広げる。

レモ
ヒムロ族の酋長。態度は大きいが臆病者で卑怯者。夕湖に惚れ、自分の物にしようとする。

ヒムロ族のシャーマン。夕湖達を呪われた者達と言い、来訪を拒む。或る意味で予言は当たっていたと言えるw

ブラックスネーク
レモとの一件が片付いた後に突如として現れたガリンペイロ。大蛇使い。キングと言うニシキヘビを親友であると言っているが、あくまでも自称に過ぎない気がしないでもない。元レスラー。ペギーに惚れる。

ペギー
船大工。ブラックスネークに腕相撲で勝つほどの腕力を持つ。片手で70フィート級の帆を一人でコントロール出来るらしい。


ミスティ
G.P.Xに雇われた殺し屋。外見に似合わぬ殺人マシン。結局、ミスティの過去って明らかにされなかったような気がする…


"クラシック・アーミー(退役軍人会)"を率いるホワイト大佐(右)と副官のインディアン・ジョー(左)。"クラシック・アーミー"は「マッドブル34」で言うと"ゴールデンソルジャー(黄金兵士)"みたいな感じか。


何やかんやで部下になった異常性欲のニック(元警部)、リッキー(元チンピラ)、ジョルジョ(元自動車のテストドライバー)。一応、この他に木島という運転手や細々なことを担っているであろうキャラが居るのだが、ほとんど漫画内では活躍しない。

他にも登場人物が居るが、これ以上は面倒なので端折る(・∀・) アト5~6人ダケカモシレナイガ


特に意味はないが擬音が気に入ったので(・∀・)ドキューン

みんな大好き、「エレクチオンしないのよー」

「傷追い人」をぐぐった時に、ちゆ12歳の13年前のエントリ「さよなら絶望先生と板垣恵介先生のルーツ」がヒットしたw

13年前のエントリって凄いなw 技術知識系の場合、内容が陳腐化したり使い物にならなくなったりするけれども、旅行記や漫画やら映画等の感想は色褪せないというか時間経過によって逆に貴重になって来そうな気がしてきたw

文中の

ちなみに、男がエレクチオンせずに女が怒るのは小池ワールドでは非常にありふれた光景で、小池一夫ファンサイト・道中陣さんでは「どうしてエレクチオンしないの~ッ!一覧表」を作っておられます。

という部分にあったリンクを辿ってみたら、"無効なURLです。"と表示され「oh~(´・ω・`)」と思ったが、FC2に移転していた(`・ω・´) →道中陣(小池一夫ファンサイト)

まあでも最終更新が"10年11月20日"とあるので、今は管理されていないのかも。GeocitiesのようにFC2がサービスを止める時が来たら、見られなくなっちゃうかもしれない(´・ω・`)


何はともあれ、まあまあ楽しめたので、オチ以外はそんなに悪くなかったぜ(・∀・)
OVAにもなってるんだな、これ。

新・堕靡泥の星 / 佐藤 まさあき

全7巻。一年ちょっと前に216x7=1,512円で購入した模様。その時に読破していたが、何となくエントリ化しないで放置していた為に内容を完全に忘れる(´・ω・`)

致し方なく改めて読み直してエントリ化した。これ以外にも数十冊分くらい読み直してエントリ化しないといけない作品があり、更に買ったは良いが読んでいない作品も100冊以上有る(´・ω・`)ヨムノメドイ


ネタバレ含みで内容を羅列すると、

1巻の「アウシュヴィッツ」編は、かつてのアウシュヴィッツに訪れた神納達也がシモン・メイヤーなる人物に導かれ、あんなことやこんなことをするお話。前半はほぼ前作の内容を編集した再録。後半はかつてのナチスの凶行を説明するように話が進む。


人間って怖い(´・ω・`)


2巻の「アラブ肉地獄」編は、産油国の王族にさらわれた天摩香織を救う為に達也が奔走・活躍するアクション物。前作の密川憲造の人間牧場の焼き直しと言えなくもない。香織が"中国拳法および杖術の名手"で女優でレポーターだったので、何となく『傷追い人』の日下夕湖と設定が似てると思ったりした(´・ω・`)


3巻の「黒魔団(ブラック・メイソン)」編は、ドイツ編と能登半島編の二部構成のお話。ドイツの話の終わり方は、1巻同様に少し不思議な的終わり方。能登半島の話は無理矢理繋げたのかなと思わなくもない展開で、なんか問題は解決してないような気がしないでもないw ちなみにこの巻で「影男」が出てくる。あれも三巻まで読んだけど、未だに追加エントリ化してない(´・ω・`)


さすがにそれは脆すぎるだろと思った(´・ω・`)


4巻の「夢犯魔」編は或る意味、前作を踏襲している犯罪物。クロロホルムを使った連続婦女暴行事件を元にした話っぽい。 1~3巻、5~7巻は比較的”綺麗な神納達也"なのだが、この巻だけは前作の腐れ外道の鬼畜野郎に戻っていて怖い(´・ω・`)

うるせぇ、黙れ(・∀・)


5~7巻の「九竜魔窟」編「性人形」編「香港死闘」編は続き物。またまた影男が出てきて大活躍。まあ影男なしではどうしようもない展開だしなw 結構ストーリー展開は雑だった。

言うまでもないが犠牲者となる女の子達(´・ω・`)

前作にも出てきた謎の男・室田

この展開は雑すぎるw

相変わらず、不思議な擬音を使う人だなって思ったw

その論理はおかしいよ、影男(´・ω・`)

水上じゃないのか

謎の組織IIO

金正男暗殺って…
三巻の能登半島編の陸のバミューダトライアングルって…


正直のところ、微妙と言えば微妙。作者の佐藤まさあきも、もうネタ切れだったのか、クライム物よりもアクション物を描きたかったのか、4巻以外はただの冒険活劇だなぁ。1巻も違うと言えば違うか。

まあ、する人間が達也ではないだけで、そういうシーンは相変わらず沢山あったけど(*´・ω・)エッチナノハイケナイトオモイマス

というわけで前作のようなクライム物を望む人向けではなく、かといって「影男」ほどのハードボイルドアクション物でもない。まあでも、強いて言えば「影男」系アクション物が好きな人向けですかねぇ…(´・ω・`)

THE大市民 / 柳沢きみお

全5巻。kindleのセールの時に1巻無料、2~5巻10円の計40円で買った模様。

柳沢のエッセイ的作品で、とくに決まったストーリーはなく、作者自身の社会観や趣味、生活習慣について描いたもので、柳沢自身もライフワークと称している。 (大市民)

正直、主人公・山形鐘一郎というか柳沢きみおの主張の多くは首肯出来るものではないので、理解出来ない主張を読まされ続けるのは結構辛かったw まあそれでも、自分ではない、ある個人の思考の流れや傾向を知ることはそれなりに面白く、登場人物達の掛け合いは嫌いじゃないので、トータルで言うとまあまあ楽しめた。

また、2002年~2004年の頃の時事を題材に話しているので、当時を懐かしんだり、山形の予想(というか願望?)の答え合わせ(ほとんど外れているがw)をする面白さも多少あった。F1レーサー佐藤琢磨を凄く評価して推してたけど、内藤聡子との不倫について山形はどんな擁護をしたりするのかとか気になるw

あと、作者の柳沢きみお(連載当時は54歳? (山形は53歳))自体が感じているであろう、この年齢層の焦り、あがき、もがき、諦め、気概等がそこはかとなく含まれているような感じがしてそこらへんも嫌いではない。



小説家・山形鐘一郎。お酒好き。是か非かはともかく色々とこだわりがある中年男性。途中で急に丸くなったような気がしないでもないw 筋トレを欠かさない。よく自炊してアパートの住人達に料理を振る舞う…というか皆が勝手にやって来て、なし崩し的に一緒に食べてると言った方が正しいか。小説家なのに「敷居が高い」だか何かを誤用していたような気がしないでもない。


同じアパートの住人、ヘルス嬢のなっち、銀行員の山田、小説を書いている高校教師の片井、温和な門倉さん。

よくよく考えてみると、この「THE大市民」はヤングマガジンアッパーズに連載されていたから、多少は読んだことあるな。山田となっちは何となく覚えていたし。


この「THE大市民」は第3シリーズで、この佐竹は第1シリーズの頃のキャラらしい。なぜ途中から出て来るようになったのかはわからないw

見逃しているだけかもしれないけれども、このキャラって2~3回出てきた後って出てきたっけ(´・ω・`)?


あと、この漫画の特徴と言えば、ひたすら美味しそうに酒を飲み、

グルメ漫画風な感じでレシピなどを交えつつ、大いに喰らい、
「美味し(`・ω・´)!!」と叫ぶところ。

この部分が気にいる人はいるだろう(・∀・)ウマシッ!


まあ何はともあれ、それなりに楽しめたので、続きや前のシリーズもいつか読んでみようかなぁ(・∀・)セールデシカカワナイケド