カテゴリー: 感想

『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』を観た

男はつらいよ 翔んでる寅次郎

夢アチャラカは便秘解消薬の開発を目指す車寅次郎博士のお話。
タコ社長が相変わらずの借金取りw 単純にポジション的にそういう役回り
なんだろうけれども、毎回毎回借金取りや悪役をやらされているのを観てると
真っ当に会社を経営して生活しているタコに対して寅さんの識閾下に妬みや
自らの存在を貶しめる存在に対する憎悪があるのではないのだろうかと
ついつい邪推してしまうw

そしてまさかの大爆発w ワットくんかよw

OPのサイレントは子供のいたずらに引っかかって怒った寅さんが
原因で川原でいちゃついていたカップル同士が喧嘩する展開(・∀・) ヨクヤッタ、トラ


今回は結婚がテーマらしく、冒頭にとらやの面々が博の後輩の結婚式に参加している
シーンから始まる。とらやに戻った後、唐突にさくらが満男のランドセルから作文を
取り出し、三重丸のついた作文を見て喜ぶ。その言葉を受けて博は満男に作文の
朗読を促す。「僕の両親は恋愛結婚です。」みたいな感じの内容だったので、
さくらは恥ずかしがって作文を読むのやめさせようとする。逃げる満男。
そんな和やかな雰囲気の中、寅さんが帰って来る。

いつものパターンで寅さんの軽口から社長と喧嘩、おいちゃんの嘆きと険悪ムードに
発展するも、何とか事無きを得た模様。トランクから出したおいちゃんへのおみやげを
さくらへ渡して二階へ上がる。

夕食時、幾分か気持ちの落ち着いたおいちゃん。素直に謝る寅さん。おみやげが
舶来品であり、表記の英語を読み間違えて化粧水と整髪料を勘違いしていたことから、
満男に「勉強しなきゃいかんぞ。」とある意味非常に真実味があることを言う寅さん。
その流れから話題は三重丸の作文へと移り、再び作文を読み上げるように促される満男。
満男は昼間の時と異なり、読み上げを拒否し、寅さんが代わりに読もうとするのを邪魔する。

作文の続きから発生する予想通りのいつもの喧嘩。寅さん出奔(ノ∀`)


北海道で商売した寅さん。一人ポツンと湖畔?で一休み。
脈絡もなく今回のマドンナである入江ひとみ(桃井かおり)が車に乗って行かないかと
誘うけれども、それには断り、説教の一つをくれてやる。

その後、怪しい男(湯原昌幸)に騙されて襲われそうになったひとみを偶然助け、
同じ宿に泊まることにこの泊まるくだりもちょっと笑える。でも、この部分も
そうだけども、今作はちょっと寅さんっぽくないところが多かったような。

湯原昌幸って人は知らないけど、それなりに一世を風靡した人なのか。
外見的にはミスターちんと濱田岳を足して2で割ったような感じだったな。

すぐ後に控えた結婚への不満とも違和感ともつかぬ、ひとみの思いを聞いた寅さんは
例え話を流暢に語り、いつものように「なんかあったら、柴又のとらやに…」という
言葉を伝える。

結局、寅さんがとらやへ帰って来て、ひとみからの手紙を読んでいる時に
ひとみが小柳邦男(布施明)との結婚式から逃げ出してとらやへ駆け込むという、
まるで映画のような、いつも通りの展開に。

関係ないけどwikipediaだと邦になっているような…

ひとみがワケありすぎるということはわかるけど、今回のとらやの面々、特に
おいちゃんが冷たい感じがした。その後の博との会話、寅さんの威勢に負けて
同意した博に対するおいちゃんの態度というコミカルなシーンの為にあえて
そうしたんだろうかと思えるくらい、いつもと違う気がした。

その後の源公に対する御前様の罰も今までの作品から考えると有り得ない罰だったような。
笑ったけどw


その後は邦男がひとみを訪ねてきてなんやかんやで寄りを戻すわけだけれども、
今作も寅さんは脇役だねぇ。多少はひとみと親しくなって上機嫌になっているけれども
本当に惚れたというような重さが今作にはない。まあネックレスを買ってきて上げたり、
二度目の邦男の再訪時に嘘をついて追い払おうとして失敗したりはしてるけどもw

結婚式で御前様が謡?かなんかをやってるけど、そういえば他の小津映画かなんかでも
笠智衆はやっていたな。同窓会だったか同窓会旅行のシーンで。

上手くないとかいいつつ、熱唱する邦男w こんなに上手かったらおっさんの俺でも
脳内子宮がキュンとしてしまうやろが(*´・ω・)

邦男の妹役の京子は戸川京子か。
戸川純の妹でこの映画の23年後に自殺してしまったのか。
あんまり戸川姉妹のことって知らないなぁ。


寅さんが脇役の時はつまらないんだけども、もうそのパターンに慣れてしまったのか、
いつもとノリが違ったせいか、別物としてそれなりに楽しめたかなぁ(・∀・)
一応、ひとみと邦男の方もストーリーがちょこっとはあったし。

『映画女優』を観た

映画女優 (1987年の映画)

映画史を説明するパートと田中絹代の半生のパートで構成されていたが、
前者の方は面白かったな。後者パートの方で状況説明を思いっきり台詞で
やっていて、この映画は一体何を考えて作ったのだろうかと俺の中のk.aが
蠢いた(・∀・) ナンダカナァ

伯父の源太郎を演じている常田富士男ってTBSの日本昔ばなしの人か(・∀・)
声を聞いていて不思議な気分になったw

なんか渡辺徹も吉永小百合も下手だな。森光子もなんか変だったな。
「親にも殴られたことがない」とか「おしっこしてやる」はワラタw

なんか田中絹代の人となりはよくわからなかったな。
家族に寄生されていたり、清光の裏切り等を経て性格が替わったのか。
まあでも大部屋時代も勝ち気っぽかったか。

石坂浩二、中井貴一、岸田今日子、井川比佐志、菅原文太辺りが出てたが
まあどうでもいい内容だったんで、特に言うことはないw

闘志のスキャンミスかな。

絹代の激しい開志が燃え上がった。
映画女優(1987) | Movie Walker


俺氏はワンピースをピンクハザードの辺りまでしか読んでいなくて、それ以降の
ストーリーを知らないのだけど、取り敢えずそこまで読んだ段階での予想では
世界貴族とか五老星辺りが権力の座を簒奪かなんかして歴史を書き換えたのでは
ないかなと思っている。そしてリオ・ポーネグリフにそんなことが書かれてるに
違いない(`・ω・´)と思っていたがそんなに単純な話でもないか(´・ω・`)

まあ、それはさておき、よく吉永小百合が昭和を代表する女優のように
扱われているのを見て、そしてその出演作を観て毎回思うのだが、

吉永小百合って俳優界の五老星なんじゃねぇか( ・´ω・`)?

※もしこのブログが更新されなくなったり、繋がらなくなったら、
俺氏がサユリストに暗殺されたと思ってください(´・ω・`)

『人間の証明』を観た

人間の証明

ジョニー・ヘイワード(ジョニー山中)が
「お母さん、怖いよ。お母さんが僕を殺しに来るよヽ(`Д´)ノ」と
叫ぶシーンで有名な「人間の証明」を観た。
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
嘘や、そんなシーンはない( ・´ω・`) ソレハヤセイヤ セリフモチャウデ


原作だともうちょい重厚な感じなのかなと思うけど、なんかダイジェストぽかったw
元々映画化を前提に書かれた作品らしいんだけれども。

なおみ(范文雀)、新見隆(夏八木勲)、小山田武夫(長門裕之)辺りが脇役過ぎてワラタw
特に男性二人はもっと深く話に関わってくるのかと思ったけど、そんなことはなかった。

その他にもハナ肇、竹下景子、坂口良子、峰岸徹、地井武男、大滝秀治、佐藤蛾次郎等々がちょい役で出てたようだけど、あんまり覚えてない(ノ∀`)

恭子の息子・郡恭平(岩城滉一)は下手だったな。
鶴田浩二は分かったが、三船敏郎には気づかなかった。
角川春樹と森村誠一も出ていたらしいw 

八杉恭子(岡田茉莉子)、棟居刑事(松田優作)、ケン・シュフタン刑事(ジョージ・ケネディ)の三人だけで話の大半は成り立ってたような気がする。

ニューヨークロケは斬新なような気もするけど、そんなに必要だったのかと言うとそうでもないような気がするw まあ未だ敗戦の影を色濃く残した内容であったことと撮影当時にはまだあったであろう海外の物を珍重する、ある種の憧れが残っていたことを踏まえるとロケは妥当な行為だったのかもしれない。

他所のレビューで見かけた豪華な二時間サスペンスドラマという表現がしっくり来たw
幾つかうーん(´・ω・`)と思ったところは

  • ファッションショーシーンが長すぎる。
  • デザイナー大賞でのコメントが好意的に受け入れられたことが謎。
  • 中山タネをいつ殺したんだろう。
  • なおみの夫・小山田武夫は必要だったんだろうか?別に独身でも良かったような。

ファッションショーシーンが長すぎたので、てっきりその辺がメインかと思い、
ジョニーがNYでデザイナーか何かで雇われる→八杉恭子のゴーストデザイナーになる→金銭的に揉めたかジョニーが自分の名前で活躍したいと言い出した→だから殺された。
という展開だと勝手に理解して観ていたが、全然違った(ノ∀`)

更に勘違いしていたけど

  1. 横須賀のバーで八杉恭子とウィルシャー・ヘイワードが出会い恋に落ちる。
  2. ジョニー・ヘイワードが産まれ、恭子の生まれ故郷の霧積へ行く。(早口言葉っぽい)
  3. 闇市の事件が起きる。恭子は警官を呼んでくるが、棟居は逃げたと思う。恭子はレイプされる。
  4. 恭子は失踪、自殺しようとした所で郡陽平に助けられる。そのまま恋仲に。
  5. ヘイワード親子はアメリカに帰る。
  6. 恭子はデザイナーとして成功しつつある。
  7. ジョニーが突如現れる。

で良いのかな?最初はレイプ事件の後に霧積に行ったと思っていて話がつながらないと混乱してたけど、これなら話がつながる。

人間には誰しも麦わら帽子のような大事な物を持っているのだけれども、それを汚されてしまったり、失ったりしてしまったら、いつまでもその物に固執せず新しい大事な物を見つけて生きていくべきなのですと八神恭子は主張したかったんだろうか。そこにかつて失った古い汚れてしまった麦わら帽子が出て来たから、犯行に及んだのだろうか。


タイトルの「人間の証明」って何処にかかる話なんだろう。
最初は

  • 八杉恭子が自らが昔読み聞かせた西條八十の詩を聞くことで人間としての心を取り戻し、犯行を自供する。
  • 棟居が父の仇であり、いともたやすく日本人を射殺するケンを理性によって一発の銃弾によって許す。
  • 八杉恭子が救われた後に父を見捨てたのではなく、警官を呼びに行ったことを知り、許す=逮捕せずに自殺を見逃す。

みたいな感じのことを指しているのかなと思っていたが、
シナリオの最後には

ニューヨーク・マンハッタンの高層ビルの遠景。
その下にも、様々な人間の証明がある。タイトル流れて。

とあるのでそういう意味でもないのかな。


劇中に出てくる"母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?"という詩が
西條八十という日本の詩人のものと知り驚くΣ(゚∀゚;)
ずっと海外の詩人の詩だと思っていた(ノ∀`)

何でそんな風に思っていたのかというと、昔好きだった「マダムとミスター」という少女漫画で執事のピーターの子供の頃の思い出で帽子だかセーターをなくした話があったからw

ぐぐってみたら、この詩は「動物のお医者さん」で使用されていたらしい。
(漫画の中の「詩・小説・戯曲」)

西條八十の項目を読み進んで行ったら

名前は筆名ではなく、本名である。両親は、苦しいことがないようにと、「苦」に通じる「九」を抜いた「八」と「十」を用いて命名した。

と面白い命名理由。

加えて

西條が『砂金』に収録した『トミノの地獄』という詩があり、この詩を声に出して朗読すると「呪いに罹って死ぬ」と噂されている。いわゆる都市伝説が存在する。内容は「トミノ」という少年が地獄を旅するという内容で、これは西條が亡くなった父もしくは妹に奉げる為に書いたとされるが詳しいことは不明。 

などという謎の都市伝説が(・∀・) こんなん知らんかった。

何時頃からあったんだろうか。少なからず自分が子供の頃はなかったし、大学の頃くらいまでは都市伝説の本とか読んでたけど見た記憶がない。

ぐぐったら

寺山修司(1935年12月10日 - 1983年5月4日)はこの詩を声に出して読んでからしばらくして亡くなった、という詩なのである。
トミノの地獄とは (トミノノジゴクとは)

とあった。

何で寺山修司が出てくるのかなと思ったら、知恵袋でベストアンサーではない別回答に

寺山修司さんの天井桟敷の映画のなかだったかな~の歌でした。
トミノの地獄について

とあった。ここで寺山修司との関わりが出てくるのか。
詩自体の解釈はベストアンサーの人のもので良いのかな。

更に他のページで

比較文学者、映画史家である四方田(よもた)犬彦氏の著書によると、
黙って心の中で読むのなら良いのだが、朗読してしまうととんでもない凶事がおこるという詩があり、なんとこの詩を声に出して読んだばっかりに、かの寺山修司は亡くなってしまった。
spazioinwind.libero.it/egvocyrh/sakin/

とあったので、この本が出た後に流布したもののようだ。

更にぐぐる。

流行ったの去年じゃなかったですか?
この手の話大好きなんですが・・・都市伝説です。
確かに美しくて怖い詩なんですが、この話を広めたのは四方田犬彦という物書きさんです。
この人が、心は転がる石のように(2004年刊)という本に トミノ地獄の呪いについて書いて、それがネットで広まったのですね。
だからトミノ地獄の話はネット上に何千件とあるけど 心は転がる石のように の発刊以前のものは皆無と思います。

このホムペに書いて

朗読して死んだ、という根拠については
四方田犬彦氏のエッセイ『心は転がる石のように』
の名前を挙げている方が多いようです。
その中の一編『トミノの地獄』には
「今までその掟を破った人に寺山修司がいた。
彼はそれからしばらくして、46歳で死んでしまった」
という記載があります。
このエッセイ以前にすでに噂は存在したようですが
少なくともこのエッセイ(元はウェブマガジン)が
噂の尾か鰭の一部になった感は否めません。

読むと死ぬとされている詩の作者ですが、かなり有名な方のようです。

ということなので発生時期はともかくも少なからずメジャーになったのは2004年発刊の『心は転がる石のように』以降で、どうも2005年辺りがピークなのかな。

ネットの流行りモノを取り扱ってた探偵ファイルでも2005/08/24のエントリ
これを試しているし。

まあ、人間の証明とは何も関係ないな( ・´ω・`)


岡田茉莉子って知らないなぁと思ったが、
秋刀魚の味」で長男の嫁、「秋津温泉」の新子役だった人か。

前者の役柄はあんまり覚えてないけど、秋津温泉の方ではメインだな。
西田敏行の「浅草ふくまる旅館」の第一話のゲストだったのか…
全く覚えてない(ノ∀`)


まあでもなんやかんや言って、豪華な2サスだと思って観るなら
そんなに悪くないかもねぇ(・∀・)

死体の犯罪心理学

※リンク先が結構死んでた(´・ω・`)

死体の犯罪心理学 上野正彦

久しぶりにこの手の本を読んだ。元監察医の著者が精神分析系ではなく法医学の観点で
様々な殺人事件を読み解いた一冊。具体的には遺体から遺体の処理方法、殺害方法、
犯人と被害者との関係や犯人の心理状況を類推した内容。

紹介文には

社会を揺るがせた一連の事件を、犯罪心理学と法医学の両面から深層をさぐり、社会的背景、さらには人間の本質に迫る。

とあるが、"犯罪心理学"部分については他の大学の教授のコメントを引用して補完・考察
している章が多いのでやや盛りすぎな表現のような気がしないでもないw

"犯罪心理学"的考察を試みているが今ひとつずれてるような気がする。
なんというか非常に常識人的過ぎるというか普通の人っぽい考察。

とは言え、法医学の観点からの考察は新鮮で興味深い。この系統は「法医学教室の午後」
(西丸與一)を読んだことがあるけど、あれも面白かった記憶がある(・∀・)

報道で真犯人とは全く異なる犯人像予想がされてたりしていたが、その内の数件はこの人の
ものだったのかw 正直に的外れだったこと告白しているところは嘘臭くなくていいw

扱ってる事件は全部で12件。大体5~13年前くらいのものかな。


中央大学教授刺殺事件
かつての教え子に大学教授が殺害された事件。
母親に溺愛され所有物化された子供だったのかな?
生活反応についての説明があった。


新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件

この事件は拘置所に親がDVの本を何冊も差し入れしていたというような報道があって
その時点で怪しさいっぱいの加害者だったな。入れ知恵した奴が居るんだろうか。

加害者・被害者の生育過程等について触れていて興味深い内容(・∀・)

体育会系バリバリの父親は脱サラしてバブル前に起業。相当なワンマンオラオラ系だったらしく、家庭内でも独善的かつ暴力的な存在で娘の歌織に体罰を度々幼い時から繰り返していたようです。
(略)
大学4年辺りから都内の老舗ソープランドでソープ嬢として働き始めます。
渋谷エリートバラバラ殺人タガメ女の心の闇を分析してみた その1

殺害方法に関する説明があった。


結婚詐欺・埼玉連続不審死事件

「平成6年、愛人契約やデートクラブでセックスでお金を稼ぐようになりました。月に150万円くらいです」
ついに事件を語る、自信満々の木嶋被告 ピアノは「上手」 結婚「もう少し待って」 上品な声で+(2/5ページ)

付き合っていた男の指示で中学時代の事件と同じ家から貯金通帳と印鑑を盗み出して金を引き出したようです。高校卒業後、この事件のために家庭裁判所で保護観察処分を受けています。本人の証言によれば父親が7~800万円を弁償したそうです。
(略)
木嶋佳苗の家は周りからは、仲の良い理想的な家庭のように思われていたようですが、両親の不和は木嶋佳苗が小学校高学年の頃から始まっていたようです。
(略)
木嶋佳苗は母親との軋轢をかかえていたようですが、妹や弟たちは木嶋佳苗を慕っていたようです。
妄想のセレブ 木嶋佳苗

早熟な性的発達に加えて母親との軋轢、名家の生まれとそれと見合わない外見によって
歪んだ心を持った被告はさまざまな男性遍歴を経た後、父親の交通事故死を引き金に、
ただの詐欺師から連続殺人犯へと変わっていったんかね(´・ω・`)
父親への愛着がどういったものだったんだろうねぇ。

内窒息、外窒息、血液の色に関する説明があった。


江東区マンション神隠し殺人事件

この男も親との確執を抱えていた。

星島被告は、ごく普通の家庭に生まれたが、1歳11カ月の時に熱湯の入った浴槽に落ちて両足に大きなやけどを負った。やけどのあとが残ったことで、小学生のころから継続的にいじめに遭った。しかし、両親に相談に乗ってもらえなかったと感じ、やけどを負ったのは両親のせいだと恨みを募らせ、やがて殺害したいと思うまでに両親を憎むようになっていった。
江東バラバラ殺人事件(星島貴徳被告) 2009/02/18 東京地裁判決要旨

だからといって星島被告が劣悪な環境の中で育ったとまではいえないし、なぜ見ず知らずの者に対して、このような犯行に及んだかは十分に説明されていない。

後半部分はともかくも、前半部分に関しては判決文を書いた人間は
何もわかってないんじゃないかと思った(´・ω・`)
人間という生き物にとっては身体機能・外見もまた環境であることを。

在宅指紋、保身の心理に関する説明があった。


秋田児童連続殺害事件

元ソースまでは詳しくは見てないけど、やっぱり父親の虐待があったようだ。
橋の上の「殺意」―畠山鈴香はどう裁かれたか ← 本のタイトル
畠山鈴香の心・2

水に沈まない溺死に関する説明があった。


京都腐敗水注入事件

この事件はwikipediaに項目がない?
殺人ではなく傷害致死事件だからかな。生い立ちがわからないねぇ。
代理ミュンヒハウゼン症候群の人間の生育過程にも特徴はあるのだろうか?
ある程度の共通点はありそうだけれども、あんまり日本での事例がない(或いは
発覚してない)からか定説はなさそう。

代理ミュンヒハウゼン症候群の説明も出てくるが法医学的なものとしては
血管内への異物の注入に関する説明があった。


自殺サイト殺人事件

前上博の父親は白バイ隊員だったらしい。

1年以上にわたって行われた精神鑑定によると、被告人は両親、特に元警察官である父親からは独自の逮捕武術から派生した窒息によるリンチ・虐待を受けており、これが被告の言う「4つの性癖(白色スクールソックス、窒息、唯一効力のある「精神安定剤」が他人をいたぶることであること、そのことを苦にしたことで生じた自殺願望)」の根本となっていた。

この章は法医学の話はほとんど無く、化学的去勢の提言の後、
自殺サイトに関する話から"集団心理の行き着く先にあった悲惨な戦争"という話となり、

男性はそもそも社会性が高いために、周囲に流されやすい生き物だといえよう。
(略)
その点、組織の論理に染まっていない分だけ、女性はもっと自分の気持ちに正直だ。
(略)
この先、日本が危うい方向へ向かいそうになったら、世の女性たちには、ぜひ声を上げて反対してほしい。

という極めて謎な論理展開をしているw


大阪姉妹殺害事件

この事件てなんだったっけと思ったが、山口母親殺害事件の犯人が再犯したやつかΣ(゚∀゚;)

山地悠紀夫も大本には父親の虐待が存在しているようだ。

この事件の犯人となった少年の父親は様々な職を渡り歩いていたが、酒癖が悪くしばしば妻や少年に対し暴力を振るっていた。1995年1月に父親は肝硬変で死亡したが、その後は少年は母親と2人暮らしであった。

母親の方もかなりおかしい人間だったのか多額の借金があったらしい。

また母親には再婚話があり、同僚に対し「僕は邪魔者だから家を出る」とも話していた。

という感じで見捨てられ不安的なものも見受けられる状況だったのか?

加えて父親の通夜での母親の一言が後に母親へ敵意を向けるようになったらしい。

そんな中、2000年7月29日午後9時ごろ、少年と母親は口論となる。きっかけは少年が交際したいと考えていた女性の携帯電話に、母親が無言電話をかけたためであった。そのことを母親に少年は問いただしたが認めず、母親が少年に対し「出て行け」などと言ったことに腹を立て、借金の事も絡んで口論となり暴行を加えた。

母親を殺害したところまでは不謹慎ながらも取り敢えず良いというか納得するとしても、
その後の大阪姉妹殺害事件は酷い話だ(´・ω・`) 他の犯人達もそうだが、どんな境遇で
育ったとしても、それに由来する負の行動を自分を害して来た者以外の他者に与えて
はならない。それを行った瞬間に情状酌量すべき理由は雲散霧消してしまう。
負の連鎖を自ら担ってしまったわけだから。

母親の殺人時に射精していたというが、これは今までの恨みを晴らすという
興奮(快感?)状態からのものなのかなと思うけど、快楽殺人者とかはこれが
殺人と癒着というか固着しちゃうから連続殺人し続けるのかな。
前上博の”白いもの”に対しての執着もそういうメカニズムなのかな。
殺人全書だったか何か忘れたが覗き趣味の話を思い出した。

山地と前上はもう死刑執行済みなんだな。


大宮看護師バラバラ殺人事件

これも項目がないかな。2001年の古い事件だからか。
まあ三角関係で揉めてた親友を殺してバラバラにしちゃった看護婦さんの事件。
殺すことはないだろうと思いつつも被害者も被害者だな。
肝心の男は今は何してるんだろうな。のほほんと別の女性と幸せな家庭を築いていたら
ちょっといやだな(´・ω・`) いや、いいんだけどねw

解体に関する話が少々。


渋谷区短大生切断遺体事件

これは肉体的な虐待はなかったけど、牽強付会の謗りを免れないかもしれないが、
歯医者になることを義務付ける精神的虐待や親からの支配があったんじゃないかな。

直接的なつながりはないけども、被害者の妹は女優を目指していたということから
平塚5遺体事件の被害者(娘)を思い出した。彼女も劇団か何か入っていたなぁ。

性器の切り取りは他の事件でもあったような気がする。阿部定みたいなやつじゃないので。
殺人全書に載っているような古い事件だったかな?
愛知バラバラ殺人事件(戦後の主なバラバラ殺人事件)だったかな?
でも犯人はもっと違うタイプだったような…まあいいか(´・ω・`)


加古川小二女児殺害事件

この事件はなんなんだろうな。未だに犯人が捕まってないと言うし。
著者の言う通り、狙いがピンポイント過ぎるような気がするし。
自宅前で殺されるなんてねぇ(´・ω・`)

失血死に関する説明があった。


島根女子大生死体遺棄事件

この事件も未解決か。顔見知りかストーカーかどうかわからないけど
少なからず一方的に愛情を寄せていた人間が犯人じゃないのかね。
二日後にバイトを辞める予定だったみたいだし。

被疑者と被害者との間に接点は無かった

バラバラにしたのも著者の言う保身の心理故だと思う。
日本でのバラバラ殺人って大抵は遺体の隠滅が目的な気がする。
猟奇殺人としてのバラバラ殺人は少ないんじゃないかな。
これがもし猟奇殺人というか快楽殺人なら、もう少し連続的に
事件が起きてもいい気がする。

これとは関係はなさそうな気がするけど、2012年9月に柏木佐知子さん失踪事件が
起きてるのか。うーむ(´・ω・`)

※2016/04/15追記
どうも下の件は2015/8頃に死体が発見されて、事故死だった模様。

上記の件は

2016年
12月20日 - 島根・広島両県警合同捜査本部は、遺体が見つかった2日後の2009年11月8日に山口県内の高速道路で事故死した当時30代の会社員の男が本事件に関わった疑いが強いとみて、被疑者死亡のまま松江地方検察庁へ書類送検した。

とのこと。


って、いつの間にかに本の感想じゃなくて殺人事件の感想を書いてたΣ(゚∀゚;)
しかしまぁ、この手の話は時間泥棒だな… (ヽ'ω`)

まあ何はともあれ、著者の言う監察医制度の拡大はした方がいいよね。
どんな形でもいいから。

※2017/11/07
最近、座間の事件関連でアクセスが増えているので追記。

当初、あの事件を聞いた時は聞いた時は余りにも奇異に感じたけれども、
母親との別離等々、家庭は必ずしも外部が見た印象通りでもないことを踏まえると
それほど特別なケースではないのかもしれない。

風俗の女性スカウトに就き、その対応の酷さ的なものが伝えられてきているので---それが真実であるかはともかくも、それを信じるのであれば---、女性への憎悪、軽視(これもまた母親との関係に起因する?)が加害者に存在したのではないかとも考えられる。そこで希死念慮を持つ女性につけいった犯行?

一応、本書よりも古く、以前からバラバラ殺人は猟奇殺人というよりも、死体の処理に困っての犯行であることを指摘しているのが俺氏のバイブルとも言える本『殺人全書』。

興味のある人は『殺人全書』を手に取ってもらえれば、是か非かはともかくも、その興味を或る程度は満たせると思う。これ以上になると『快楽殺人の心理』、それ以上になると人格障害関連の本を読むと良いのかな。
うちのサイトで関連するエントリ・カテゴリは
https://mole-kingdom.com/wpbl/2009/03/24/1450.html
https://mole-kingdom.com/wpbl/category/%e5%bf%83%e7%90%86%e5%ad%a6%e7%b2%be%e7%a5%9e%e5%88%86%e6%9e%90
くらいかな。

いつかはちゃんとまとめたい(´・ω・`)