カテゴリー: 本・雑誌等

UnityではじめるC# 基礎編 Kindle版 大槻有一郎/いたのくまんぼう

※2020/12に改訂版が出たらしい。変更内容はUnityのバージョンやらスクリーンショットやらで、中身自体は前のものと同じらしい。

50%セールの時に¥1,188でこうたった(`・ω・´)


結論から言うと、ぼちぼち満足した(・∀・)

C#をタイトルに入れているけれども、C#の勉強になったかというと、
そうでもないと思ったw

一応、データ型とか条件分岐等の説明はあるものの、C#特有な話はほとんどないので、Javaとかかじって歯ぐきから血が出たりしてるような人ならChapter3までは流し読みで大丈夫だと思う。まぁ本書で作るゲームのレベルであれば、それほどC#をバリバリ使いこなす必要はないし、一から十まで説明していくとページは足らなくなり、挫折者多数になること必至だから、これくらいの説明で良いと言えば良い。でもやっぱり人によってはタイトル負け感を覚えざるを得ないかもしれないw


本書は前半がC#関連、後半がUnityや必要なライブラリのインストール方法からUnityエディタの使い方、ゲームの作り方、実機へのインストール及び公開方法の説明となっているが、前述の通り、後半が大事(・∀・)ワカリヤスイ

そういうわけなので、或る程度、プログラミング関連の知識があって、Unityを触ってみようと思ったけど、なんだかUnityエディタとかよくわかんない(´・ω・`)という人には良い本だと思った。

あとamazonのレビューで他の人の感想を眺めたが、プログラミング初心者には好評な感じであった。


サンプルデータと正誤情報は
『UnityではじめるC# 基礎編』サンプルデータダウンロード+正誤情報

インストール部分はVisual Studioの方でインストールされていたので余り詳しくチェックはしてない。(実はAndroid向けモジュールがインストールされておらず、P112のコラムを見てダウンロードした(ノ∀`))

基本的に致命的な問題はなかったような気がする。ただバージョンアップでRigidbody2Dの[isKinematic]の設定がなくなって[BodyType]の方で設定するようになったらしく、この部分に関しては下記エントリで説明されている通りにした(・∀・)
[教材]「UnityではじめるC# 基礎編」をやってみた [本・電子書籍]
※2018/09/19追記
Rigidbodyの設定項目では依然として[isKinematic]が存在していた。

以下はどうでもいいことを、可愛い息子タンをアバズレに奪われたヽ(`Д´)ノと発狂している姑目線で挙げる。

  • P45の本文と画像が"Test.name"になってるけど、”Person.name”じゃないとおかしい。
  • P48の”ジス”はどうだろう。”ディス”も完全な発音ではないんだろうけども。
  • P139で机のGameObject名は”ImageDesk”にするのに、pngファイル名は”table.png”でもにょる(´・ω・`)

といった感じに書くと、何もかもが上手く行ったラヴィアンローズ的Unity体験であったかのように読めるが、実は色々とはまった…(ヽ'ω`)ダイタイハジブンノセイ

  • 設定したGameビューのアスペクト比設定が何故かフリーアスペクトに変わっていて、他のGameObjectを覆ってしまい、クリック出来なくなる事件(´・ω・`)
  • ビルド途中でエラーが出て、ビルドが終了しない(´・ω・`)
  • ビルドは終了するようになったが、Androidの実機にインストール出来ない(´・ω・`)

1つ目の問題は物理パズルゲームで作業するまで原因が判らず、PanelWallをStretchから固定サイズ(centerxmiddle)に変えて800x1280を設定するという力技で凌ぐ(`・ω・´)

2つ目と3つ目の問題は結果的には解決したが、今ひとつすっきりせず、なんかモヤモヤが残った…

  1. SH-M01(android4.4)という端末をつないで。(この時、エクスプローラからSH-M01は認識されており、中身も見えた。)
  2. "CommandInvokationFailure: Unable to list target platforms. Please make sure the android sdk path is correct." みたいなエラーとかが出る。
  3. どうも最新のandroid sdk toolだと上手くUnityでビルドが出来ないらしいので、ダウンロードしてきて上書きしてビルドする。(Unity で Android 向けにビルドが出来ない)
  4. やっぱり上手くいかないのでadb.exeを落としてみる。(UnityのAndroidビルド時にエラー "CommandInvokationFailure: Unable to forward network traffic to device. Please make sure the Android SDK is installed and is properly configured in the Editor. " が出たときの解決策)

これでビルドまでは上手く行った(・∀・)


が、なんだか書き込みが出来ない。USBデバッグも有効だし、mtp接続だし、提供元不明アプリも許可している。仕方がないのでshv40(android7.1)という端末でも試すがこれまた一緒。なんじゃらほいと思い、ケーブルを変えても駄目。

でまぁ、よくよく見たらshv40の方は接続が"充電のみ"になっていた(ノ∀`)
mtp接続にしたら、インストールまで上手く行った。

SH-M01の方は[提供元不明アプリ]の下にあった[アプリを確認する]のチェックを外したら上手く行った。
でも今ひとつ、これが本当の原因だったのか切り分けが出来なくてモヤモヤしている。
android4.4の実機がもう一台あれば試せるけど、面倒くさいからいいか(ノ∀`)

※2018/1/22追記
SH-M01の方は最初に試したケーブルが駄目だった模様。MTP接続では端末が見えていて、エクスプローラーで端末のファイルをコピー(Read)するのは可能だが、端末へのペースト(write)が駄目という謎の状態だった。他のケーブルにしたら、エラーが出ずに普通にインストール出来た。


ということで、Android SDK toolsをダウングレード?、(adb.exeの再起動)、接続設定の確認、接続ケーブルの確認で大体は解決すんのかな?


取り敢えず、「Unityの寺子屋」も一緒に買ったので、引き続き読むかヽ( ・∀・)ノ

東電OL禁断の25時

酒井あゆみ(著)

元風俗嬢で「東京夜の駆け込み寺」の著者が1997年に起きた東電OL殺人事件について書いた本。

被害者の女性と一時同じホテトル事務所に所属していたらしく、ホテトル嬢としての被害者女性についてと元風俗嬢から見たこの事件について記されている。

元風俗嬢としてその心理や奇行を説明しているが、ある程度までは首肯出来るが、それ以上はちょっと首を傾げてしまうような牽強付会な論理のような気がしたw

この事件についてぐぐると、「東電社員であり反原発派の父親の遺志を受け継いで頑張った為に殺された」みたいな陰謀論がヒットするが、うーん、まあ、さすがに殺されるってのはおかしな気がするw
干されたりしていた可能性は否定出来ないが。


あんまり触れられていないけれども、この被害者女性と母親の関係や、育って来た家庭がどんな感じだったのか気になるなぁ(´・ω・`)

あくまでも仮に、あくまでも仮にであるが、被害者女性が母親と上手くいっていなかった場合、例えば母親が支配的な毒親であり、父親のみが救いであった、或いは被害者女性と父親との結びつきが極度に強すぎたのなら、なんとなく転落の流れも理解できなくもない。
対象喪失の衝撃に耐えられず、徐々に壊れていく場合があるから。

快楽殺人犯などが自分を愛してくれる(存在価値を供給してくれる)庇護者を失ったことがトリガーになっておかしくなっていくように。この人は小動物の殺害やその他の犯罪の傾向がなかったからそういった加害者側にはならなかったけれども。

あと最後の方の奇行は明らかにアルコール依存症が進行しつつあったんじゃないかなぁとも思った。


事件から20年弱も経ち、犯人とされたネパール人も冤罪であったという結末。
全てが闇の中に消えていくのか(´・ω・`)

東京震災記 / 田山花袋

1923年9月1日に起きた関東大震災について、自身の体験や被災者から聞いた話を
まとめた作品。田山花袋と言えば、変態私小説「蒲団」のイメージしかなかったが、
この作品はとても興味深い内容であった。

こんなことを言うと田山花袋が墓から跳び出てきて思いっ切りぶん殴られそうだが、
随所に入る文学的表現や自作品からの引用等は読むのがちょっと煩わしかったw
その辺を考慮しつつ読むのであれば良い被災体験記であったと思う。


東京の下町方面や皇居周辺の地理は余り詳しくないので、今ひとつピンと来なかったが、
基本的にほぼ全部が焼失したのだけはわかった。持ち出した家財道具に執着したが為、
火災の広がりを甘く見たが為に命を失ってしまった人も大勢いたようだ。家財道具を
載せた大八車や多数の人間が橋などに集中し、身動きが出来ない状態になったまま
火の手に囲まれたらしい。火を避ける為に川に飛び込むも火勢の激しさや体力の消耗で
命を落とした人もかなりの数居たようだ。

序盤で田山花袋は代々木の自宅にほとんど被害がなく自分の家族が全員無事なのに
頻りに被害の大きかった地域を見に行こうと試みるのが不思議でたまらなかったが、
読み進んで行ったら、「ああ、なるほどw」と合点がいったw 気持ちがわからないことも
ないが相変わらずだなと思った。

不逞鮮人云々の話や自警団の過激化、自警団を装う追い剥ぎ連中、甘粕事件への言及も
あり、これもまた当時の状況を窺い知ることが出来て良かった。発展前の渋谷や東中野に
関する記述も、今読むと面白い。


当時の神奈川県の被災状況はよく知らなかったので、地震発生時に横浜沖に居た
船頭のUの話や箱根・熱海方面から避暑客達が歩いて東京都を目指した話は非常に
興味深かった。都内を目指して汽車のレール上を歩いて行く人々は救恤品として
"パンの一片や握り飯の一つや二つ"を入手することが出来たり、真鶴で動物を
採取していた外国人がそういった対応にえらく感激していたという話があり、
「昔から日本人はこういうところがあったんだなぁ(・∀・)」と妙な感慨を覚えた。

大磯の停車場や馬入川の鉄橋崩壊や横浜の被害状況、信濃坂については見知っている
場所だけにこれも興味深い記述だった。横浜の辺りも全滅に近い状況だったようで、
「そう言えば三渓園の原三渓が私財を投げ打って復興に尽力したんだっけか」と
ふと思い出した。


東海道線と異なり、東北方面の線路は被害がなく避難民が殺到したらしい。
震災当日とその翌日は制しても屋根の上にまで人が乗るような有り様で
それ以降は上野から大宮辺りまでは無蓋貨車で人を運んだようだ。

弘前在住の予備役中佐だった花袋の弟が召集され、上京/帰郷した際に見聞きした話では
上京時の列車内では不審人物のチェックがあり、帰郷時は混雑の為に難儀したとあった。
いずれの時も福島辺りまでは酷い混雑だったようだ。

花袋の兄・實が地震学の関谷博士に依頼され、「大日本地震資料」を編纂した絡みで
聞き知っていた、関谷博士の跡を継いだ大森房吉の話や活動写真好きのK翁の話も
読み応えがあった。


花袋をはじめ、当時の人々の中には江戸・明治時代から部分的に更新されて来た"東京"が
国際都市としては不十分と考えていた人も居たようで、この震災を機に新しい日本の首都と
して復興することを望んでいたが、"そこには歴史もあり由緒もあり伝統もあり利害も
あるに相違なかった。焼出されたものでも、出来るならば、元のところに帰って住みたいに
相違なかった。人の心の落附いて行くにつれて、次第に消極的の議論が出るように"なり、
"今では復興ということより復旧ということに重きを置かれるようになった”ようだ。

こんなにも新”東京”へ期待する花袋に対し、「でもどっちにしろ、東京大空襲で東京は
また焼け野原になっちゃうんだぜ(´・ω・`)?」と思いつつ読んでいたが、後の方の章で
花袋自らが『飛行機でもやって来る段にもなると、とてもこの地震の比ではないそうだね?
この東京などは、一度で滅茶々々になってしまうってね?』と話していて、そのことを
予見していたかのように思えて驚いた。まあこれは全てが確定した事象を知っている
人間が現在から見るから予見していたかのように思えるだけだけども。


田山花袋は百年近く前の時代の人だけれども、現在生きる人々と考えてることや
感じることに大きな違いがなく、その事は人間という生き物の限界とも不変性とも
言えるような物悲しいモノを想起させると同時に奇妙な親近感を抱かせてくれた。
そういう不思議な読後感も含めて、兎にも角にもこの本は興味深い、interestingな
面白さがある作品だった。

もっと色々と書こうと思っていたことがあったが忘れた(ノ∀`)
というか疲れたからもういいや。

東京夜の駆け込み寺

去年書いたエントリがまだ残ってた(ノ∀`)


酒井あゆみ(著)

ヘルス嬢、ホテトル嬢、企画AV女優、愛人、AV女優マネジメントを経験した著者が
出会った風俗嬢のお話集。当然のことながら基本的に明るい話はない。一見、話が
明るい感じで終わっていても、なんとなく不幸な結末が待っていそうに見える。

家族関係が崩壊したり、付き合ってる男に言われて性風俗産業に墜ちていくパターンが
ほとんどかな。家族から離れて帰る場所がないとか男に言われてとか、手っ取り早く
金を稼ぐ為に墜ちていく。


第4章の真弓[ヘルス嬢・元AV売れっ子女優]って誰だろう?
再会したのが写真撮影会で、その日のメインとして飯島愛の名前が上がっているので
1990年代前半の人か。

考えてみれば、AV女優史上、一番成功したと言える飯島愛ですら、あんな最期を
迎えたことを考えると、ほとんどのAV女優はもっと哀しい最期を迎えたりしてるんだろうか。
まあ表舞台に出ないような風俗の人は過去を隠したり、或いは納得の上で結婚した相手と
ひっそりと幸せに暮らしているのかもしれないけれども、その辺は観測出来ないので
何とも言えないな。


読後にやっぱり安易に性風俗や水商売に行かない方がいいんじゃないかなぁと
思いつつも、AV等にお世話になってる俺氏が言うことでもないなと考え直した(ノ∀`)

まるで風俗に行って射精後に賢者タイムに入り、真顔になって
「こんなことをいつまでもしてちゃいけないよ(`・ω・´)」と
説教をし始める親父みたいなもんだもんなw