カテゴリー: 本・雑誌等

東京夜の駆け込み寺

去年書いたエントリがまだ残ってた(ノ∀`)


酒井あゆみ(著)

ヘルス嬢、ホテトル嬢、企画AV女優、愛人、AV女優マネジメントを経験した著者が
出会った風俗嬢のお話集。当然のことながら基本的に明るい話はない。一見、話が
明るい感じで終わっていても、なんとなく不幸な結末が待っていそうに見える。

家族関係が崩壊したり、付き合ってる男に言われて性風俗産業に墜ちていくパターンが
ほとんどかな。家族から離れて帰る場所がないとか男に言われてとか、手っ取り早く
金を稼ぐ為に墜ちていく。


第4章の真弓[ヘルス嬢・元AV売れっ子女優]って誰だろう?
再会したのが写真撮影会で、その日のメインとして飯島愛の名前が上がっているので
1990年代前半の人か。

考えてみれば、AV女優史上、一番成功したと言える飯島愛ですら、あんな最期を
迎えたことを考えると、ほとんどのAV女優はもっと哀しい最期を迎えたりしてるんだろうか。
まあ表舞台に出ないような風俗の人は過去を隠したり、或いは納得の上で結婚した相手と
ひっそりと幸せに暮らしているのかもしれないけれども、その辺は観測出来ないので
何とも言えないな。


読後にやっぱり安易に性風俗や水商売に行かない方がいいんじゃないかなぁと
思いつつも、AV等にお世話になってる俺氏が言うことでもないなと考え直した(ノ∀`)

まるで風俗に行って射精後に賢者タイムに入り、真顔になって
「こんなことをいつまでもしてちゃいけないよ(`・ω・´)」と
説教をし始める親父みたいなもんだもんなw

おひとりさまの更年期―あなたを救う心と体の処方箋

田中 奈保美 (著)

基本的に閉経後の女性に訪れるものなので俺氏には無縁とも言える更年期ではあるが、昨今では男性にも更年期があるとかないとか言われているようなので、ちょっとだけ目を通すつもりで本を開いた。


序盤でかなりホルモン補充療法(HRT)推しなので、これはHRTを普及させることを目的な怪しい本なのかと邪推してしまった(ノ∀`)
(※)ブックパスの無料読み放題本は結構怪しい内容の物があるw

HRTでぐぐってみると、わずかではあるがその危険性について指摘しているページがあったので「ますますもって怪しい、これは読み進めるのは時間の無駄か( ・´ω・`)?」と思いつつも中年期のアイデンティティの危機について言及している部分に興味があったので、取り敢えず読み進めた。

そうしたら94ページからHRTに関する危険性について書かれた記事とその説明があり、後のページでもHRTが万能のものではなく、抗鬱剤や漢方薬等々、その人の症状と環境に合わせたものを選択・併用すべきであるという旨のことが書かれていたので、ここに来てようやく猜疑心の強い俺氏も本書は怪しくないであろうと判断した(・∀・)


読んだ感じでは、更年期障害というものは、中年期において湧き上がる今までの人生に対してのある種の迷い、身体能力の低下や親族や友人の死によって想起することを余儀なくされる生命や未来に対する不安、会社での重責による仕事のストレスに起因する精神的動揺と閉経というホルモンバランスの急激な崩壊によって引き起こされるモノのように思えた。

本書は閉経におけるホルモンバランスの変化自体を軽視しているわけではなく、今まで軽視され、見向きもされなかった精神的動揺にも注意を払うべきであると主張しているようだったが、多分それは正しいのかなぁと思った。

更年期障害というものの詳しい定義は知らないけれども、何にしてもそれは単にある年代の人達が訴えることの多い症状をおおまかにカテゴライズしてまとめた枠であり、必ずしもその中のモノ全てが単純かつ明確に1対1の原因と結果として対応はしているわけではない。そうした場合に、病気即ち身体的不調やホルモンのみが原因とするのは早計であり、他の原因要素との複合を疑うべきだろう。

多くの人は精神と肉体は全く別のもののように捉えているようだけれども、精神や思考は肉体上で発生している化学変化の集まりであり、肉体と相互に強く影響しあう。正確に言うならば精神は肉体の延長線上に存在するというか、脳の進化の結果として産まれて来た、あるいは自覚されたモノである。そうしたことを踏まえた場合にわかりやすいホルモンバランスの変化のみに注目していてもきっと更年期障害の問題は解決しないだろう。


素人考えではあるけれども、更年期障害と呼ばれる一連の事象において、本当に注目しなければならないことはホルモンバランスの変化よりも中年期におけるアイデンティの再構成の方なんじゃないのかなと思ったりもした。

男性には閉経はないし、ホルモンバランスの変化はあるとしてもそれほど大きいインパクトはないか、それによって不調を訴える人の数は少ない。

目に見えるほどの不調をもたらす大きいホルモンバランスの変化は必ずしも全ての人には訪れない。男女を問わず、より多くの人が体験するのは中年期のアイデンティティの再構成の方であろう。

そうしたことを踏まえると更年期障害と呼ばれる一連の事象は、実は青年期的若さの喪失またはその自覚、忍び寄る死への不安等によって生じる精神的動揺のトリガーであったり、危険信号の発報なんじゃなかろうかと言う風に思った。女性の場合は閉経という身体へのインパクトの大きいイベントを抱えてるが為にこれが生じやすく、その身体的不調に注目が集まっているだけで。


なんやかんやで色々と興味深い内容だった。症例の話はまあ「へぇ(・∀・)」というくらいの感想しかないけどw 中年期のアイデンティティ絡みの本を読みたくなった(`・ω・´)

まあしかしこの辺のこともきちんと考えた上で女性登用を進めないと、高齢の女性に対して”SHINE”は「輝け」じゃなくて「しね」ってことにもなりかねないよね。
無職の俺氏が昨今の政策に疑問を呈するのもなんだが(ノ∀`)

彡 ⌒ ミ
( ・∀・)< 夢は正SHINEになること!
              頭はSHINEしてるじゃん>(・ω・` )

海の奇談

著者は庄司浅水。明治生まれの人なので言い回しが現代と違っていて
少し読み辛いというか、言葉の使い方が違うような気がした。
あと、漢字変換のルールが一定じゃないような気がした。波止場が漢字だったり、平仮名だったりしてたような。特に意味はないんだろうけど。

主な内容は

  • 海の怪獣の目撃、巨大海ヘビの捕獲
  • ベッツィ号、グレンドワー号、サンドウィッチ伯号、レニィ号、アビゲイル号での殺人事件や反乱
  • ボストン茶会事件
  • クジラに呑まれた男、長期漂流者
  • レギュレータ号、タイタニック号の遭難事故
  • グラーフ・シュペー号の最後

全体的に人物名や地名の羅列が多く、その辺はちょっと冗長かもしれない。

海の怪獣/巨大海ヘビに関しては今はともかく、昔は恐竜の生き残りみたいなのが居たんだろうかと思ってしまう目撃談が多いなぁ。実際はどうか知らないけどw

殺人事件や遭難事故の章を読むと船旅は恐ろしいという結論にしか辿り着けないw
タイタニック号事件なんて昔の話やと思っていたが、イタリアや韓国の海難事故を考えるとそうも言ってられないな。

タイタニック号に関してはあんまり知らなかったので唯一の日本人乗船者である細野正文にまつわる話は興味深かった。

意外と本編よりもミニコラムの短い話の方が面白かったな(・∀・)


確実に誤植等のミスだろうと思える部分が何箇所かあった。

P117
ベンスシ → ベンスン?
P145
フランズ → フランス
P157
ピーター。マッキンレー → ピーター・マッキンレー?
P189
反乱者の逮捕 → ボールド装飾?
P279
撃破きれた → 撃破された?
P283
立ち向こう → 立ち向かう?
P306
救いげあ → 救いあげ?


ぼちぼち面白かったけど、466ページということでちょっと長かったw

睡眠時無呼吸症候群 ほんとは怖い「いびき」の話

著者 舛谷仁丸。

タイトルの通り、睡眠時無呼吸症候群の本。

この症状は睡眠時の上気道の閉塞によって発生する症状らしい。
この閉塞は舌が大きいとか顎が小さい、鼻の中が湾曲している?というような
先天的な原因以外に、肥満による首周りの脂肪増加、睡眠時及び加齢による
筋力低下などによっても引き起こされるらしい。

交通事故等の外部的な生命の危険以外に高血圧、心疾患、糖尿病、脳卒中等の
内部的な生命の危険とも関連があるらしい(´・ω・`)

検査や治療法についても書いてあった。
CPAP治療って鼻づまりとか酷い人にも使えるんだろうか。


「やっぱり睡眠は大事だよね」と小並感たっぷりの感想しか浮かばなかった(ノ∀`)