カテゴリー: 漫画

ショート・アラベスク

手塚治虫の短編漫画集。

アラベスクってなんだっけと思ってぐぐったら

1.アラビア風意匠,(アラビア風の)唐草模様,アラベスク.
2.アラベスク 《バレエのポーズの一つ》.
3. a【音楽】 アラベスク 《アラビア(模様)風の装飾的な楽曲》.
b (文学で)きわめて手の込んだ表現上の技法(の型).
arabesqueの意味

アラベスク(arabesque)は、モスクの壁面装飾に通常見られるイスラム美術の一様式で、幾何学的文様(しばしば植物や動物の形をもととする)を反復して作られている。
アラベスク

ということらしい。
まあ3-bの意味か短編を幾何学的文様の一つとしてなぞらえてる感じ?


「刑事もどき」はなんとなく石ノ森章太郎の「佐武と市捕物控」を彷彿とさせた。
まあ段袋が佐武ほど優秀じゃないので全然違うけどw

「苦情銀行」、「一族参上」、「角」、「ヒョーロク記」、「蛸の足」
「現地調査」、「声」、「反射」、「笑う男」、「ゲーム」、「紐」は
藤子不二雄が描いていたら違和感ないけど、手塚治虫作品と言われると
( ´・ω・)エ?って思ってしまうような感じの大人向けな短編。もしかすると
手塚治虫の方が先なんだろうか?1969~1974年の頃の作品のようだけど。

「夜の客」はオチがすぐわかってしまうので、ちょっと駄目だと思ったw

「成功のあまきかおり」はなんとなくオチはわかってしまうが、
内容的にくだらなすぎて、これはこれである種面白いw


凄く面白いというわけではないけれども、肩肘張らずに読み流せる
手塚治虫作品集としてみれば楽しめると思った(・∀・)

海月姫

海月姫

作者は 東村アキコ。二巻まで読んだ。

あらすじは一部削除して

イラストレーターを志して上京したクラゲオタクの月海(つきみ)が住むのは、風呂・トイレ共同、男子禁制の昭和レトロな外観のアパート「天水館(あまみずかん)」。住人は皆腐女子で、天水館に住む資格として「オシャレ人間は天敵」「人生に男を必要としない」などというモットーを立て更には自分達を“尼〜ず”と称し、外部との接触を避けてまったりと楽しいぬるま湯のような日々を送っていた。

みたいな感じ。

ぼちぼち面白かったけど、多分、人を選ぶと思うw
表紙の後の2ページ目で笑うか嫌になるかで大体決まりそうな気がする。
内容は全然違うが、何か「お父さんは心配症」を思い出す感じの動きを
する漫画のように思えた。

二巻までしか読んでいないので、内容を語るのはあれだが、
腐女子達の砦に月海と偶然知り合い助けてくれた”おしゃれ人間”という異物が
紛れ込み、月海と尼~ずに化学変化を起こしつつ、自らもまた変わっていくと
いう、異界者来訪譚的感じ。

関係ないけど異類婚姻譚や異界訪問譚って言葉はあるけど異界者来訪譚って
言葉はないんだな…( ;・´ω・`)ゴクリッ うちのブログしかヒットしない…
現代の漫画・ドラマ・映画はどっちかというと異界者来訪譚(異類来訪譚)の
パターンが多いと思うのだけれども、それを分類する言葉はないのかな?


二巻では天水館の地上げ問題が始まってちょっとやいのやいのしてる所で
終わったけど、今度上映される映画もそれの解決くらいまでの内容か。

月海を能年玲奈が演じるらしいが、興行収入はどうだろう。
「ホットロード」よりは幅広い層が見そうな気がするが、原作の売上は

10巻までの累計発行部数は220万部を突破している

で現在14巻まで出ているということなので、とんでもなく間違っている
であろうレベルの単純計算で220万部/10*14=308万部としても
4巻/700万部の「ホットロード」と比べると半分以下なので、これまた
とんでもないレベルの単純計算で24億/2.2=10.9億くらい行けば
いい感じか。まあ配給会社や宣伝費によるとしても10億行きゃあいい方か。
普通のスイーツ系映画でもそのくらいのが多いし。

蔵之介は菅田将暉ということなので、なんかちょっと違うような気が
するけど、平泉成の慶一郎もなんか違う気がするし、まあいいかw
そもそも能年玲奈自体、月海をやるには痩せすぎのような気もするし。
読んでる間は全く気が付かなかったが"クラ"之介なんだなw

他の面子はばんば(池脇千鶴)、ジジ(篠原ともえ)、まやや(太田莉菜)、
千絵子(アジアン 馬場園梓)ということらしい。太田莉菜って知らないけど
「ホットロード」で宏子役をやっていたらしい。別に能年玲奈と同じ
事務所ではないようだが…偶然の配役なんだろうか? 年齢的に合っているのか
わからないが稲荷翔子役が片瀬那奈というのは良い配役だと思った。
適役過ぎるw


決して本編がつまらなかったというわけではないが漫画の本編よりも、
作者のあとがき漫画の続きの方が気になるのは内緒(ノ∀`)

鉄の旋律

作者 手塚治虫。
「鉄の旋律」「白い幻影(まぼろし)」「レボリューション」を収録。


「鉄の旋律」

あらすじは

主人公のダン・タクヤはある事件に絡み、マフィアに両腕を奪われる。血の滲むような努力の末に自由に動かせる鉄の義手を手に入れたタクヤはマフィアへの復讐を開始する

みたいな感じ。

えーと…救われないなぁって感じのお話(´・ω・`)
スッキリしませんわぁ。


「白い幻影(まぼろし)」

幸せなカップルが或る日、海難事故に遭ってしまう。男は行方不明になり、残された女の網膜には最後に見た男の姿が焼き付いて離れない。初めはそれを見ることを恐れていた女であったが…

これはまあ、この終わり方でいいよね?しょうがないよね(´・ω・`)?
という感じのお話。ドラマにしてもまあありっちゃありかな。
まあでも内容的に20分くらいしかもたないだろうけどw


「レボリューション」

ある女性が出産に際し、意識不明に陥った。憔悴する夫の願いが通じたのか、妻は意識を取り戻した。歓喜する夫ではあったが、愛する妻の様子がおかしい。妻は夫のことを知らぬと言い張り、違う名前を名乗った。夫は混乱しつつも、妻の主張を確認すべく、妻の故郷や母校を訪ねるのだが…

まあ、ぼちぼち面白かったかな。最初はパラレルネタかと思ったが違った。


手塚作品に限らないが古典に分類されるような年代の漫画の感想は難しい。
これらの古典をベースにして新しく漫画やドラマを作っていたりしていて、
それらを見ることによって間接的に視聴している可能性があるから。
単純にこれだけを見て「何処かで見知っている」「ひねりが足らない」と
言うのも愚かだが、昨今の煮詰めた濃いストーリーに慣れ親しみすぎて
いると、これらの古典はシンプルでさっぱりしすぎている風に思えるのも事実。

故に難しい(´・ω・`)
まあ面白いは面白いんだけどもw

轟世剣ダイ・ソード

轟世剣ダイ・ソード

講談社漫画文庫 全4巻。作者は長谷川裕一。
4巻だからさらっと読めるかと思ったら文庫本換算か…_| ̄|○ ナガカッタ…
単行本だと7巻。

マンガ図書館Zで読めるようになったみたいだよ(・∀・)
関係ないが18禁の方に「ドウラ」というピンク長谷川裕一作品もあった。


あらすじは

主人公・百地王太はじめ中学生550人が学校ごと剣と魔法の異世界「泡の中央界」へ飛ばされる冒険ファンタジー漫画である。

という感じで、相変わらずの長谷川裕一節炸裂だった(・∀・)

「マップス」と比べてしまうとスケールが小さく、やや物足りなさを感じるが、8つの神の武器というwktkな設定や長谷川裕一節は健在なので十分楽しめた。

解説等にも書かれているが、主人公やその周辺の人物数人ではなく550人の中学生が学校ごと空間転移するというのは中々珍しいかったかな。

「漂流教室」みたいに殺伐とした話にならないのはやはり長谷川裕一ならではか。
ご都合主義とかぬるいと言われると否定は出来ないがw 550人の設定をああいう風に消化というか活用するとはちょっと思わなかったな(・∀・)

俺氏は立体的な想像力が弱いので今ひとつあんな風に変形出来るのかよくわからなかった。実際に玩具にするのは大変そうだな。
ダイソードの最終形態や聖杯をみてたら、「マップス」のアレを
思い出した(ノ∀`) ナマエガオモイダセナイ

主人公のプチハーレム、微エロ展開は今作品でも健在(・∀・)
理由はわからないが「ガルフォース」を思い出した。

ガブ・マオリとデクショは良かったが、ジオナスがちょっとキャラ的にというか存在的に弱かったのがちょっと残念だったかもしれない。

4巻の作者のあとがきにもあるが、この作品は連載していた「コミックコンプ」が休刊してしまい、「キャプテン」に移籍したらしい。

「キャプテン」での連載は順調に進んだが、元々他誌から移籍した作品であるという事情もあり、1996年に同誌編集部は新作への切替を打診、そこで単行本第6巻相当まででとなる1996年9月号のACT41で雑誌連載を打ち切り、最終巻である第7巻を書き下ろし1997年1月に刊行することとなる。

「キャプテン」もこの後休刊してしまったらしい…( ;・´ω・`) チョウジンロック?


長谷川裕一が戦隊物の脚本とか設定をやったら、どんな作品になるんだろうかとふと思った(・∀・)