カテゴリー: 映画

『雨に唄えば』を観た

雨に唄えば

サイレント映画全盛の時代、俳優ドン(ジーン・ケリー)と大女優リナ・ラモント(ジーン・ヘイゲン)はドル箱の映画スターであり、大スター同士のカップルともてはやされていた。しかし実際は、リナが一方的にドンに惚れているだけであった。そんな中、ドンは駆け出しの女優キャシー(デビー・レイノルズ)と恋仲になってしまう。
やがて世界初のトーキー「ジャズ・シンガー」が大成功をおさめたことにより、ハリウッドにトーキーの波が押し寄せる。

俺氏はミュージカルとか好きじゃないのだけれどもこれは良かった(・∀・)
まあやっぱりちょっとミュージカルシーンが長すぎる気がしないこともないけどw
キャラ設定が良いのか全体的なセンスが良いのかはたまた両方かわからないが
観ていてすぐに引きこまれた。

コズモ-のMake 'Em Laughとトーキー初挑戦の監督の奮闘シーンがお気に入り(・∀・)
パーティーのショーでキャシーが出て来た後の間も好きだw


IMDbのTriviaには
沢山のトリビアがあって読みきれないヽ(`Д´)ノ
まあ取り敢えず、幾つか。

  • この映画の内容程出演者たちは仲良くもなく、ドン役のジーン・ケリーが暴君でキャシー役のデビー・レイノルズもコズモー役のドナルド・オコナーも色々と参ってたみたいw
  • 映画内でリナ役のジーン・ヘイゲンの声をデビー・レイノルズが吹き替えをしているが、実はそれはデビー・レイノルズの声ではなくてジーン・ヘイゲンの作ってない本当の声を当ててたり、デビー・レイノルズの歌声も吹き替えられていたりしたらしい。ややこしいなw
  • 最初にプレミア試写される映画は実際にジーン・ケリーが出演した映画「三銃士」の映像を白黒化と音声カットし、リナ役の出演シーンを追加したものらしい。但し、1シーンだけ元の映画の女優が出ているらしい。

デビー・レイノルズは結構可愛かった(*´・ω・)
まだ存命で去年も映画に出てるだとΣ(゚∀゚;)

ジーン・ケリーも良かったがドナルド・オコナーが更に良かった(・∀・)
ジーン・ヘイゲンも良い嫌な女っぷりで良かった。


ドンとコズモ-の動きがまんまコント55号ぽかったので、コント55号が真似たのか
と思ったが、そういう記述は見当たらなかった。まあでも萩本欽一、坂上二郎が
直接的な影響を受けていなくても東洋劇場の先輩経由での影響があったのかも。

関係ないけど、

萩本が「尊敬するコメディアン」としてチャップリンの名を挙げていたことから、1971年1月にフジテレビの番組企画で、当時スイスに隠棲していたチャップリンに面会している。実のところ、萩本は「世界で一番有名な人だから」という程度の意識で彼の名を出していたに過ぎず、このときはチャップリン映画も2本しか見たことがなかったという。

これは酷いw


やはり後世に残る映画には残るだけの理由があるな( ・´ω・`)

『スティル・クレイジー』を観た

スティル・クレイジー

スティル・クレイジー(Still Crazy)は1998年制作のイギリス映画。1970年代に活躍した架空のロックバンド、"ストレンジ・フルーツ"の20年後の復活を描く音楽コメディ。

ぼちぼち面白かった(・∀・)
クドカンの「少年メリケンサック」ってこれの翻案なんだろうか。

御都合主義的展開といえばその通りだが、コメディなのでそれほど気にはならなかった。
結構最後はあっさりとした終わり方だった。イギリス映画の特徴なんだろうか、最近観たイギリス映画もこんな感じの終わり方だった。ただの偶然かもしれないけどw

駆け回る羊を初めて観た(・∀・)


字幕のフォーマットのことは知らないが、おそらく「!」に変換されるべき値の指定が間違ってるのか「@?3 ”!”@」という間違った値が表示されてた。半角ダブルクォーテーションで括らなければいけないところを全角にしてるとか一括変換するはずだったものをし忘れたとか(´・ω・`)?

そういえば何故huluは地域で米国を選んでも中国映画やイギリス映画が交って来るのだろうか合作とかでもなさそうだが。まあ別にイギリス映画でも特に問題はないんだけどもw

なんで歌のシーンの字幕ってないんだろうか。日本語字幕じゃなくて英語字幕でいいからつけて欲しいものだ。


この作品も知らない俳優ばっかりだった(´・ω・`)

キャラ的にはビーノ(ティモシー・スポール)が笑えたw
レイ(ビル・ナイ)も良かったな。

トニー(スティーヴン・レイ)が一番可哀想な気がしたw
レイとレス(ジミー・ネイル)とブライアン(ブルース・ロビンソン)に最後の盛り上がりを持っていかれるし、カレン(ジュリエット・オーブリー)とうまく行きそうでもない。最後の最後で脇役に転落した感じw

ルーク(ハンス・マシソン)は最初はアレでクレア(レイチェル・スターリング)といちゃついているだけの駄目な奴かと思ったら、会見の時にちょっと変化が見られたな。ルークがツアーの序盤で批判めいたことを言った時のレスの返しが良かったw

アストリッド(ヘレナ・ベルイストルム)もなんやかんや言ってレイを愛してる感じが良いキャラだった。

そういえば中盤以降にヒューイ(ビリー・コノリー)のシーンで一瞬だけお姉ちゃんのおっぱいが映ったよ(*´・ω・)

「ALL OVER THE WORLD」と「The Flame Still Burns」という歌が結構良かった気がする(・∀・)

ラストのコンサートシーンはちょっと長過ぎるかも。


青春真っ盛りの若い人よりかは中年以降の朱夏のおっさん達向け映画かなぁ(・∀・)

『ベルベット・ゴールドマイン』を観た

ベルベット・ゴールドマイン

ニューヨークの新聞記者アーサーは、かつてロンドンを席巻した伝説のロック歌手 ブライアン・スレイドについての調査を始める。ブライアンは狂言暗殺をし、それ以来ファンからも失望され行方不明になっていた。実はアーサーは若い頃ブライアンの熱狂的なファンであり、彼は70年代のロンドンを回想する。

それはロック青年から、マックスウェル・デイモンという架空の人物を演じグラムロックの頂点まで上り詰めたブライアンの歴史であり、彼と共に愛憎の日々を過ごした“ワイルド・ラッツ”の元ボーカリスト カート・ワイルド、そしてアーサー自身の人生の記憶でもあった。

これは基礎知識や外人さんの顔識別能力が高くないと混乱して話が分からなくなると思う。
という俺氏は混乱した(ノ∀`) 狂言自殺の実行犯はジャック・フェアリーかと思ってたw
普通に観てたら「なんだこの衆道映画(´・ω・`)」という感想しか残らない可能性が高い。

ストーリーやらデビッド・ボウイやグラムロックとの関わりについては他の人のレビューが沢山あるので、ちょっとネタバレ風味になるが、その辺の前提や登場人物の補足を書いてみる(・∀・)
まだ勘違いしてる部分もあるかもw


まず第一に知っておくべきはオスカー・ワイルド
アイルランド出身の詩人、作家、劇作家。

耽美的・退廃的・懐疑的だった19世紀末の旗手のように語られる。多彩な文筆活動をしたが、男色を咎められて収監され、出獄後、失意から回復しないままに没した。

この作品内で最初に選ばれた変わり者或いは最初の宇宙人。
象徴であるアクセサリーを最初から持っていた。
著作に「幸福の王子」や「ドリアン・グレイの肖像」がある。
アーサーが授業を受けている回想で扱われてる作品が「ドリアン・グレイの肖像」?

耽美とは

耽美主義(たんびしゅぎ、aestheticism・唯美主義、審美主義とも)は、道徳功利性を廃して美の享受・形成に最高の価値を置く西欧の芸術思潮である。これを是とする風潮は19世紀後半、フランス・イギリスを中心に起こり、生活を芸術化して官能の享楽を求めた。1860年頃に始まり、作品の価値はそれに込められた思想やメッセージではなく、形態と色彩の美にある、とする立場である。

耽美主義

という風に定義されているらしい。この作品自体は耽美主義ではないんだな。

つまるところ、この作品の起点的存在であるオスカー・ワイルドは耽美主義の男色者であるということ。


グラムロック(glam rock)は、主にイギリスで1970年代前半から中盤にかけて流行した、ロック・スタイル。由来は、魅惑的であることを意味する英語の"glamorous"から来ている。日本のロックやファッションシーンにも影響を与えた。

一概には言えないが、男性でも濃い(時には装飾的な)メイクを施し、煌びやかで(けばけばしい)、古い映画やSFをモデルにしたような、懐古趣味的な[1]衣装をまとうのが特徴である。キャンプ 的であるともいわれる[2]。また宇宙趣味、未来趣味も混在している。
グラムロック

作品内ではブライアンがジェリー・ディヴァイン(エディ・イザード)と出会った後に傾倒して
いった音楽ジャンル。傾倒というよりジェリーの売り出し方として誘導されたと言うべきかも。
 

デヴィッド・ボウイ(David Bowie, 本名 David Robert Hayward-Jones, 1947年1月8日 - 2016年1月10日)は、イギリスを代表するマルチ・ミュージシャンであり、俳優としても長いキャリアを持つ。本国イギリスではビートルズ、ローリング・ストーンズ、クイーンらと並んで、20世紀のイギリスを代表するロック・スターの一人である。

作品そのものには関係して来ないがブライアン・スレイドのモデルとされるアーティスト。
タイトルである「ベルベット・ゴールドマイン」もこの人の楽曲から来てるらしい。
ぐぐった時に表示された画像を観たが作品内に出てくるあの人とほぼ同じだなw
wikipediaの内容を読んでいてビジネスゲイだったのかなと思っていたが、ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイ、40年前に性的関係を持っていた?ともあるので
どうだろう。これを作品内に取り入れたんだろうか。


登場人物・補足

ジャック・フェアリー(ミッコ・ウェストモアランド)

いじめられっ子? いじめられた後、倒れこんでいた場所でオスカー・ワイルドのアクセサリーを見つけた"変わり者"。後にロンドンへ上京、ゲイの先駆者となる。

ブライアンがインタビューでバイセクシャルであることをカミングアウトする時のキスシーンは幻想或いは過去の回想?この時にアクセサリーの移動が発生している?

ブライアン・スレイド

バーミンガム郊外のタイル屋の子供だった。"一族の疎まれ者"で芸能畑の男と結婚した叔母が住むロンドンへ行くのを楽しみにしていた。ある時、舞台裏で観た男色行為に衝撃を受け、バイセクシャルとして成長する。

後にロンドンへ上京し、「ソンブレロ」でジャックと出会い、影響を受ける。ここで出会ったマンディと結婚し、舞台に立つようになる。セシル(マイケル・フィースト)に見出され、大きい舞台に立つが受け入れられず。その時、カート・ワイルドのパフォーマンスを目にして魅了される。

作品内でセシルが「ラブ&ピース世代を批判し、自分の音楽は時代の孤児に届くと考えていた 性革命が彼なりの革命とも言っていた」と彼について述べるシーンがあるが、これは単純に音楽的性的マイノリティのマジョリティに対する反抗的叫びのような気がしないでもない。

マネージャーがジェリーに変わり、グラムロック系のスター・マックスウェル・デイモンとなり、人気を博す。カート・ワイルドと再会、ユニットを組むが解散。狂言自殺を図った後、人気が急落し、姿を消す。
カート・ワイルド(ユアン・マクレガー)

13の時に兄にフェラチオを強要されつづけ?、事が露見した際に18ヶ月間のショック療法に送られた。後にワイルド・ラッツのヴォーカルとなりNYからイギリスへ来て、ブライアンと同じステージに立った。後にブライアンとユニットを組む。アクセサリーを受け取る。

ステージ上のパフォーマンスで全裸になるんだけども、フランクさんがもろに映ってるがこれはいいんだろうかw
アーサー・スチュアート(クリスチャン・ベール)

一応主人公。10年前にアメリカへ移住してきた。ヘラルド紙の新聞記者でブライアンの行方を追う。彼もまたかつてブライアンに魅了された人々の一人。

色々と良く分かってないこともある。ブライアン・スレイドの行方を追うことに圧力をかけ、カート・ワイルドに喋らせまいとしたのは大統領命令?

関係ないが何処かのレビューサイトで"イギリス大統領"という単語を見て「?」となったw
イギリスは大統領制じゃないよね。その人は舞台がアメリカに移ってることを理解してなかったのかな。まあ話が分かりづらい映画ではあるけども。

カート・ワイルドとの一夜、すなわちブライアン・スレイドの最後の目撃情報があった夜の
UFOは何を意味するんだろうか。単純に宇宙人ブライアン・スレイドが"地球を去った”
ことを意味するのだろうか。

最後にアーサーがアクセサリーを手にするのは"選ばれた"のだろうか?
それとも”変わり者”になれということなんだろうか。

最後のカート・ワイルドが「人生はイメージであり、イメージは自分で描け、それが自由だ」みたいなことを言うけれど、ただの象徴としての継承か。
そういう意味ではあのUFOが去った時に、アクセサリーに意味はなくなったのか。

まあしかしなんつーか、結局のところ衆道映画だな(・∀・)

監督のトッド・ヘインズはゲイらしいので、やけにそっち寄りになったのかな。

こう書くと「男の裸しか出ないのかよヽ(`Д´)ノ」と思うかもしれないが、ブライアンの妻マンディ(トニ・コレット)の濡れ場や乱交パーティシーンがあるので女性のおっぱいやお尻もそれなりに拝めるよ(*´・ω・)

最後の方まで観てシャノン(エミリー・ウーフ)に気づいた時に笑ってしまった。


エンディングのMake Me Smile(Steve Harley)が意外と良かった(・∀・)

『未知への飛行 フェイル・セイフ』を観た

未知への飛行 フェイル・セイフ

アメリカの軍事コンピュータが、誤ってソ連に対する核攻撃指令を発してしまう。命令を受けた爆撃機は直ちにモスクワへ向けて発進、帰還可能ポイント=フェイル・セイフを超えてしまう。

観了後の感想は「そう来たか(・∀・)」

事前知識が全くなく、序盤の間中、
「なんだろう、新型飛行機のテストパイロットの話(´・ω・`)?」と
勘違いしながら観てたw 段々話が進んで行くにつれて緊迫感ある
空気に引き込まれていった。

攻撃目的地「モスクワ」でちょっと吹いたw

観ながら、もしもこれがショートショートだったら、ホットラインも
故障してたり、水爆発射装置が故障していたりしてと思ったが、
勿論そんなことはなかったw imdbのtriviaによると
あの金属製の電話機は爆薬を取り扱う会社が爆破の時に実際に使用するものらしい。

Triviaにはその他に

  • 管制室のコンピュータ画面は全て手描きでアニメーションも手描きだったらしいw(世界地図も飛行物体も)
  • 衛星のズームアップ動画は鹵獲したドイツのV2ロケットをニューメキシコから打ち上げた時に装着させたカメラによって撮影された映像を逆再生したものらしい。
  • 本当は音楽も作られていたが、ディレクターの判断でBGMなしでのリリースになったらしい。

というようなことが書いてあった。多分な( ・´ω・`) ←エイゴニガテ

アメリカ大統領の誠意ってどうなんだろうと思ったけれども、
まあ説得交渉の為には賭け金を釣り上げなければならなかったとも言えるか。

エルザの存在だけはなんだったんだろうかと思ったりw
カシオ大佐の設定はまだ一応の話のつながりはあると思えたが。

米国大統領(ヘンリー・フォンダ)、グローチェル教授(ウォルター・マッソー)
通訳バック(ラリー・ハグマン)辺りが良かったかな。


清々しいラストだった(・∀・) ←かなり問題のある感想