人間の証明
ジョニー・ヘイワード(ジョニー山中)が
「お母さん、怖いよ。お母さんが僕を殺しに来るよヽ(`Д´)ノ」と
叫ぶシーンで有名な「人間の証明」を観た。
嘘や、そんなシーンはない( ・´ω・`) ソレハヤセイヤ セリフモチャウデ
原作だともうちょい重厚な感じなのかなと思うけど、なんかダイジェストぽかったw
元々映画化を前提に書かれた作品らしいんだけれども。
なおみ(范文雀)、新見隆(夏八木勲)、小山田武夫(長門裕之)辺りが脇役過ぎてワラタw
特に男性二人はもっと深く話に関わってくるのかと思ったけど、そんなことはなかった。
その他にもハナ肇、竹下景子、坂口良子、峰岸徹、地井武男、大滝秀治、佐藤蛾次郎等々がちょい役で出てたようだけど、あんまり覚えてない(ノ∀`)
恭子の息子・郡恭平(岩城滉一)は下手だったな。
鶴田浩二は分かったが、三船敏郎には気づかなかった。
角川春樹と森村誠一も出ていたらしいw
八杉恭子(岡田茉莉子)、棟居刑事(松田優作)、ケン・シュフタン刑事(ジョージ・ケネディ)の三人だけで話の大半は成り立ってたような気がする。
ニューヨークロケは斬新なような気もするけど、そんなに必要だったのかと言うとそうでもないような気がするw まあ未だ敗戦の影を色濃く残した内容であったことと撮影当時にはまだあったであろう海外の物を珍重する、ある種の憧れが残っていたことを踏まえるとロケは妥当な行為だったのかもしれない。
他所のレビューで見かけた豪華な二時間サスペンスドラマという表現がしっくり来たw
幾つかうーん(´・ω・`)と思ったところは
- ファッションショーシーンが長すぎる。
- デザイナー大賞でのコメントが好意的に受け入れられたことが謎。
- 中山タネをいつ殺したんだろう。
- なおみの夫・小山田武夫は必要だったんだろうか?別に独身でも良かったような。
ファッションショーシーンが長すぎたので、てっきりその辺がメインかと思い、
ジョニーがNYでデザイナーか何かで雇われる→八杉恭子のゴーストデザイナーになる→金銭的に揉めたかジョニーが自分の名前で活躍したいと言い出した→だから殺された。
という展開だと勝手に理解して観ていたが、全然違った(ノ∀`)
更に勘違いしていたけど
- 横須賀のバーで八杉恭子とウィルシャー・ヘイワードが出会い恋に落ちる。
- ジョニー・ヘイワードが産まれ、恭子の生まれ故郷の霧積へ行く。(早口言葉っぽい)
- 闇市の事件が起きる。恭子は警官を呼んでくるが、棟居は逃げたと思う。恭子はレイプされる。
- 恭子は失踪、自殺しようとした所で郡陽平に助けられる。そのまま恋仲に。
- ヘイワード親子はアメリカに帰る。
- 恭子はデザイナーとして成功しつつある。
- ジョニーが突如現れる。
で良いのかな?最初はレイプ事件の後に霧積に行ったと思っていて話がつながらないと混乱してたけど、これなら話がつながる。
人間には誰しも麦わら帽子のような大事な物を持っているのだけれども、それを汚されてしまったり、失ったりしてしまったら、いつまでもその物に固執せず新しい大事な物を見つけて生きていくべきなのですと八神恭子は主張したかったんだろうか。そこにかつて失った古い汚れてしまった麦わら帽子が出て来たから、犯行に及んだのだろうか。
タイトルの「人間の証明」って何処にかかる話なんだろう。
最初は
- 八杉恭子が自らが昔読み聞かせた西條八十の詩を聞くことで人間としての心を取り戻し、犯行を自供する。
- 棟居が父の仇であり、いともたやすく日本人を射殺するケンを理性によって一発の銃弾によって許す。
- 八杉恭子が救われた後に父を見捨てたのではなく、警官を呼びに行ったことを知り、許す=逮捕せずに自殺を見逃す。
みたいな感じのことを指しているのかなと思っていたが、
シナリオの最後には
ニューヨーク・マンハッタンの高層ビルの遠景。
その下にも、様々な人間の証明がある。タイトル流れて。
とあるのでそういう意味でもないのかな。
劇中に出てくる"母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?"という詩が
西條八十という日本の詩人のものと知り驚くΣ(゚∀゚;)
ずっと海外の詩人の詩だと思っていた(ノ∀`)
何でそんな風に思っていたのかというと、昔好きだった「マダムとミスター」という少女漫画で執事のピーターの子供の頃の思い出で帽子だかセーターをなくした話があったからw
ぐぐってみたら、この詩は「動物のお医者さん」で使用されていたらしい。
(漫画の中の「詩・小説・戯曲」)
西條八十の項目を読み進んで行ったら
名前は筆名ではなく、本名である。両親は、苦しいことがないようにと、「苦」に通じる「九」を抜いた「八」と「十」を用いて命名した。
と面白い命名理由。
加えて
西條が『砂金』に収録した『トミノの地獄』という詩があり、この詩を声に出して朗読すると「呪いに罹って死ぬ」と噂されている。いわゆる都市伝説が存在する。内容は「トミノ」という少年が地獄を旅するという内容で、これは西條が亡くなった父もしくは妹に奉げる為に書いたとされるが詳しいことは不明。
などという謎の都市伝説が(・∀・) こんなん知らんかった。
何時頃からあったんだろうか。少なからず自分が子供の頃はなかったし、大学の頃くらいまでは都市伝説の本とか読んでたけど見た記憶がない。
ぐぐったら
寺山修司(1935年12月10日 - 1983年5月4日)はこの詩を声に出して読んでからしばらくして亡くなった、という詩なのである。
トミノの地獄とは (トミノノジゴクとは)
とあった。
何で寺山修司が出てくるのかなと思ったら、知恵袋でベストアンサーではない別回答に
寺山修司さんの天井桟敷の映画のなかだったかな~の歌でした。
トミノの地獄について
とあった。ここで寺山修司との関わりが出てくるのか。
詩自体の解釈はベストアンサーの人のもので良いのかな。
更に他のページで
比較文学者、映画史家である四方田(よもた)犬彦氏の著書によると、
黙って心の中で読むのなら良いのだが、朗読してしまうととんでもない凶事がおこるという詩があり、なんとこの詩を声に出して読んだばっかりに、かの寺山修司は亡くなってしまった。
spazioinwind.libero.it/egvocyrh/sakin/
とあったので、この本が出た後に流布したもののようだ。
更にぐぐる。
流行ったの去年じゃなかったですか?
この手の話大好きなんですが・・・都市伝説です。
確かに美しくて怖い詩なんですが、この話を広めたのは四方田犬彦という物書きさんです。
この人が、心は転がる石のように(2004年刊)という本に トミノ地獄の呪いについて書いて、それがネットで広まったのですね。
だからトミノ地獄の話はネット上に何千件とあるけど 心は転がる石のように の発刊以前のものは皆無と思います。
このホムペに書いて
朗読して死んだ、という根拠については
四方田犬彦氏のエッセイ『心は転がる石のように』
の名前を挙げている方が多いようです。
その中の一編『トミノの地獄』には
「今までその掟を破った人に寺山修司がいた。
彼はそれからしばらくして、46歳で死んでしまった」
という記載があります。
このエッセイ以前にすでに噂は存在したようですが
少なくともこのエッセイ(元はウェブマガジン)が
噂の尾か鰭の一部になった感は否めません。
読むと死ぬとされている詩の作者ですが、かなり有名な方のようです。
ということなので発生時期はともかくも少なからずメジャーになったのは2004年発刊の『心は転がる石のように』以降で、どうも2005年辺りがピークなのかな。
ネットの流行りモノを取り扱ってた探偵ファイルでも2005/08/24のエントリで
これを試しているし。
まあ、人間の証明とは何も関係ないな( ・´ω・`)
岡田茉莉子って知らないなぁと思ったが、
「秋刀魚の味」で長男の嫁、「秋津温泉」の新子役だった人か。
前者の役柄はあんまり覚えてないけど、秋津温泉の方ではメインだな。
西田敏行の「浅草ふくまる旅館」の第一話のゲストだったのか…
全く覚えてない(ノ∀`)
まあでもなんやかんや言って、豪華な2サスだと思って観るなら
そんなに悪くないかもねぇ(・∀・)