カテゴリー: 男はつらいよ

『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』を観た

男はつらいよ 寅次郎頑張れ!

これも借りてきて観た。

とらやに下宿している青年良介(中村雅俊)と近所の食堂で働く娘幸子(大竹しのぶ)の橋渡し役を寅次郎が買って出る。その青年は娘にゾッコンなのだが、自分の気持ちを相手に伝えることができずにガス自殺未遂までやる始末。その惨めな姿を見るに見兼ねた寅次郎が大活躍するのだが、寅次郎は青年の姉藤子にホの字になり、平戸島にある藤子の店を手伝うまでになる。

この頃から寅さんが主役ではないというか一歩下がった位置になって来てる(´・ω・`)?

今回の夢アチャラカはとらやの面々がお金持ちになっている設定。
なんだか目覚めた後に物悲しい思いに囚われそうな夢だった(´・ω・`)
現実での泥棒役の人は誰だろう。つーかどんな所で寝てるんだw

OPのサイレントはサックスにみかんをインしたお(・∀・)


中村雅俊演ずるワット君こと島田良介が好青年すぎるw
現実に居たら嫉妬するか惚れてまうやろ(*´・ω・)

押し売り通報騒動はちょっと無理がある強引な展開かなぁ。
米倉斉加年を何度も出すためなんだろうか。
まあこの後仲良くなる為の騒動という意味もあるんだろうけれど。

珍しく地元で外食すると思ったら、福村幸子(大竹しのぶ)を
登場させるためか(ノ∀`)

驚愕の事実…源公ですら彼女持ち…だと…( ;・´ω・`)ゴクリッ

電線音頭Σ(゚∀゚;)
電線マンが人気があった頃の映画か。

寅さんの恋愛コーチなんて役に立つのだろうかと甚だ疑問であったが
ワット君のデートが予想を上回る結果でワラタw
とらや炎上も吹いたw そう言えば昔の家ってああいう風にガス管が
部屋が来ているところがあったな。今の家にはもうないのかな。


逃げるように故郷へ帰った良介を心配した寅さんが長崎に来て
ようやくマドンナ島田藤子(藤村志保)とファーストコンタクト。
今回もマドンナはおまけだったか。

藤村志保って人は知らないと思ったが、出演作を見てみたら、
1966年版「白い巨塔」の東佐枝子(東教授の娘)や「大魔神怒る」の
千草領主の后である早百合(大魔神のトリガー)とかやってた人かΣ(゚∀゚;)
つい最近も尾野真千子の「足尾から来た女」で福田英子(鈴木保奈美)の
母親役で出てたのか。ドラマの内容自体はアレだったけど、あれは(´・ω・`)
その後でなんか怪我でもしたんか。
「軍師官兵衛」のナレーション交代 藤村志保さんが骨折、絶対安静で

さくらがマドンナ等の対外者に電話して寅さんが出て驚くというのはお約束かw

寅さんを留守番に二人で上京するのはおかしな話な気もしたが、
連絡がないからとすぐさま帰って来た寅さんの異常さで全てが吹き飛んだw


いつも通りの失恋…(´・ω・`)
救いとしてのラストの大空小百合の一座と同道で終わり…と。

やっぱり今作でも寅さんは脇役だな。ちょっと物足りない。
あの時、さくらが良介に連絡を取ろうとしなければ、良介と幸子の幸せは
なかったけれども、寅さんの幸せは終わらなかっただろうな。そうなっていたら
いずれは情が移って上手く行っていたのではなかろうかと思ったり思わなかったり。

毎回そういうわけでもないけど、基本的に寅さんの幸せとマドンナやその他の
主役級ゲストの幸せはトレードオフなんだよね(´・ω・`)

言ってみれば、異界の住人的な存在で普通の生活の人達の世界に投入されて
化学変化を引き起こして周りを幸せ(ある種の安定的結果)にするけれども、
自分自身は決して幸せになれない幸せの触媒なんだよね(´・ω・`)

だから男はつらいよなんだよね。

『男はつらいよ 葛飾立志篇』を観た

男はつらいよ 葛飾立志篇

見逃していた回を借りれたので観てみた。

今回のアチャラカ?は西部劇。
タイガーキッドかっこいい(・∀・)
タコのやられ顔が無駄に面白いw


いきなり順子役の桜田淳子が出て来たΣ(゚∀゚;)
と思ったら、メインじゃなくて冒頭と途中でちょろっと登場するだけだった。
このパターンも定着して来たのか。

桜田淳子は未だに統一教会なのかな。
辞めてたら記事になってそうだけど、見当たらないな。

母を亡くした順子に寅さんは優しいな(・∀・)
さくらの「兄はお金持ち」発言も良い。・゚・(ノД`)・゚・。

雪さんの話でしんみりしたのに、タコの悪乗りで台無し。
売り言葉に買い言葉で言わなくていいことを言って寅さん出奔(´・ω・`)


行き先は雪さんのお墓のある寒河江かΣ(゚∀゚;)
お坊さんの大滝秀治の講釈を受けて神妙な面持ちだけど、
きっと長くは続くまい(・∀・)

とらやでは今回のマドンナ・筧礼子(樫山文枝)が下宿人に。
御前様の親戚ってどんだけ居るんだろうとふと思ったw
樫山文枝って人知らないなぁと思ったらNHKの朝ドラ「おはなはん」の
主役だった人なのか。観たことないけど、確かに人気があったはず。
単純に比較は出来ないけど、数十年前の能年玲奈みたいな感じか。

キッチャテンでのファーストコンタクト。
地元であっても綺麗な女の人にはコーシーを奢るええかっこしーだな。
考えてみると今回はファーストコンタクトからそのまま話が進行してるな。
寒河江の方で尺を取り過ぎたからかな?

この後のとらやの面々の会話、特に寅さんとおばちゃんのやり取りが
面白かったw


眼鏡男子・寅さんもなんか気色悪くて笑えたw
祝い?の品も方々から集まって来るし、寅さんはどういう存在なんだw

田所教授(小林桂樹)が現れた辺りから話の展開が早過ぎるような。
やはり寒河江シーンの影響か。

東大生のコスプレの寅さんと源公で吹いたw
無理があり過ぎるw

今回も「寅次郎子守唄」みたいなパターンかと思いきや、
どちらかと言えば「寅次郎夢枕」っぽい感じなのかな?
早とちりしやがって…(´・ω・`)

寅さんの勘違いを知って追いかけたさくらの諦め切れない
感じが切ない…(´・ω・`)

早とちり 知らぬは寅の 馬鹿りなり(´・ω・`)

ラストは爽やかと言えば爽やかかなw

『男はつらいよ 寅次郎と殿様』を観た

男はつらいよ 寅次郎と殿様

あれれ…今作はあんまり合わなかったな(´・ω・`) ビミョウダッタ

OPの夢お芝居は鞍馬天狗のパロディ。鞍寅天狗と言うべきか(・∀・)
藤堂宗清(殿様)役の嵐寛寿郎が鞍馬天狗をやっていたからかな?
タコ社長の偽按摩と源公の掛け声にワラタw

今回のヒロインの名前がマリコだからじゃないが、夢お芝居内の倍賞千恵子を観て
やっぱりテレ東の大江麻理子アナは"さくら"に似てるんだなと思った。
倍賞千恵子似ではなくて"さくら"に似てる。まあどうでもいいんだけどw

OPコントはカメラマンネタ。ヤバイと気づいて逃げる寅さんの様子が面白かったけど、
前回の映画ネタと似てたような。


今回は冒頭からすぐ帰って来てこいのぼりで一悶着。ちょっと前にあった
ミニピアノネタと同じく満男への気遣いがまた仇となったか(ノ∀`)
必死でこいのぼりを下ろそうとする博とそれを気づかせまいとする
とらやの面々の努力虚しくバレてしまうのだけれども、すぐには旅に出ず。

何とかこのままとらやで話が展開するかと思いきや、犬の"トラ"の件で
また一悶着。この件に関しては寅さんは悪くはないと思うのだけれども、
売り言葉に買い言葉でおいちゃんの口から酷い罵詈雑言が放たれて、
あえなく寅さんはまた旅に(´・ω・`) ソレヲイッチャーオシメーヨ

旅先の宿でマドンナである堤鞠子(真野響子)とほんのちょっと関わる。
でも別段恋に落ちたからという風ではなくて、親切心とカッコつけからの行動だったな。

その後、殿様と出会って、執事の吉田六郎太(三木のり平)が出て来たり、
"マリコ"探しで右往左往したり、御前様(笠智衆)も結構出て来たりで場面場面の
面白さはあったので、その辺は良かったのだけれども、メインのストーリーが
どうもいまいちだったような。


子供の結婚に反対して駆け落ちされた感じで喧嘩別れし、その後子供が死亡して
その伴侶に会いたくなるという展開は映画でも漫画でもよくあるので、まあいい。
今まで興信所を利用せずに、突然、寅さんに頼んだというのも、車寅次郎という
人物を見込んだ、東京の人間だ、ということでこれもいい。

でもどんなに殿様が浮世離れしていたとしても人探しを依頼する際に下の名前だけで
探させようとすることはさすがに有り得ない気がするw 暗愚にも程があるw
後々の手紙や訪問時の服装、やりとり等を踏まえれば一定以上の知能があることは
わかるので、その部分の不整合は今ひとつ納得がいかない。殿様だからというより、
加齢により痴呆が進んでいるというのであれば多少は納得出来ないこともないが
それだと殿様設定は要らなくなってしまうので、おそらくそれはないだろう。

これだけだったら、これは後の"マリコ"探しをよりドタバタにするようにする為の
多少の無理筋かなと思えたけど、その後に都合が良すぎる感じで鞠子がとらやに
来たところで、あまりにも雑なご都合主義的な話だなぁと思ってしまった。
鞠子が旅先のお礼に来るということ自体はなくもないけど、ほとんど寅さんと
関わったわけでもないのでちょっと不自然な気がする。今までのマドンナ達の
ように談笑したり心の交流があったのであれば、まだ説明はつくけれども。

無理筋が一つ~一つ半ならまだ流せるけど二つ以上あると、お話としては
雑なご都合主義な物に成り下がってしまって観る気が失せてくる (ヽ'ω`)

殿様と鞠子の和解が描きたかっただけで、そのために雑な話になったんだろうか。

殿様との交流も悪くはなかったけど、その路線なら「寅次郎夕焼け小焼け」の
池ノ内青観との方が良かったので、どうしても見劣りしてしまう。
マドンナとのことも取ってつけたおまけのようでいまいち合わなかった。

"民主主義"云々もなんか的外れのようだったけれども、あれは意味もわからずに
「革命だ革命だ」と騒いだ阿Qを模したのかとも思ったけれども、博もなんか
言ってたしな。なんか変な使い方だった。


まあ、たまには合わない話もあるよね(・∀・)

『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』を観た

男はつらいよ 寅次郎純情詩集

寅さんにマドンナが亡くなってしまう回があるなんて…。・゚・(ノД`)・゚・。
昨今の安易な死ぬ死ぬ泣け泣け映画とは違って、しんみりとした切ない物語だった。
多分、中高年が観ることが多いであろう「男はつらいよ」シリーズにはある種適した
内容であったかな。"死"が徐々に身近になってくる年頃だからね(´・ω・`)


小芝居は「アラビアのロレンス」のパロディなのかな?
OPドタバタ劇は荒川河川敷かなんかで映画を撮ってる一団を見物してて
邪魔しちゃう流れ(ノ∀`) サイレント喜劇でも面白いのは寅さんのキャラを
説明するのに言葉は要らないということだろうかw

今回はマドンナとのファーストコンタクトが冒頭からかと思ったけど、
産休教諭の柳生雅子(檀ふみ)はマドンナじゃなかった(ノ∀`)
マドンナである柳生綾(京マチ子)の娘だった。

いつもの寅さんの悪い癖で、家庭訪問に来た雅子の前で良い格好をしようと
ないことないことを吹きまくり博を筆頭にとらやの面々を怒らせる(´・ω・`)
皆に無視されて下手に出ていたが、結局逆ギレ→喧嘩→出て行くの連続コンボw

旅先で大空小百合一座?と再会してどんちゃん騒ぎ。支払うお金がなくて警察に
軽く身柄を拘束されつつ、さくらに精算と迎えに来てもらうことに(ノ∀`)
こうやって展開を書いてみるといつも通りに寅さんは酷いやつだなw


とらやに帰って来た時の「俺もあの時は若かったから…」ってアドリブなんだろうか?
少なからず、そのリアクションとして"笑う"というのはなかったらしいけど。
アドリブだったら確かに吹いちゃうかもしれないw でもそうだとしたら元の台詞は
何だったんだろう?「馬鹿だったから」だと寅さんにしては殊勝すぎるような気もするし。

ここでようやっとマドンナの綾とファーストコンタクト。まあ娘とのやり取りを
ファーストコンタクトと考えて、これは或る意味でセカンドコンタクトになるのかな。

今回は御前様の出番が多かったような。なんとなくいつもよりコミカルな感じで。
そういえばBSプレミアムの「男たちの旅路」に笠智衆が出てたな。あのドラマは
水谷豊が寅さん並に歪んだ人格障害風キャラで面白いw

満男が描いた似顔絵ワラタw 今のところ意思表示をするポジションではないけれども
寅さんのことが好きなのか。


綾の中の人の京マチ子って「羅生門」の女の人か。
失礼ながらもまだ御存命ということで驚いた。

壇ふみってクイズ番組かなんかの記憶しかないけど、色々と出ているんだな。
「あしたのジョー」の白木葉子役もこの人だったのか。「ねらわれた学園」の
看護婦役だったらしいけど、覚えてないな(´・ω・`)


今回の話の肝はとらやでの"お店"の話に沸くシーンかな。
それと終盤のとらとさくらが"お店"の話を駅でするシーンか(´・ω・`)

寅さんが綾に何故人は死ぬのかと問われて即興で答えるシーンも良かったな。
俯瞰ポジションで観ている視聴者達には笑えるも切ない回ですな、しかし。

芋の煮っ転がしを急かす寅さんと感情を抑え気味に対応するさくらのやり取りは
なんだか「となりのトトロ」のサツキとメイのやり取りのようであった(´・ω・`)
寅さんがメイの方だったけど。

前回同様にテーマは"色恋"ではなかった。強いていえば"愛"だけども
それは"恋愛"というよりも、人の存在の肯定という意味合いで付与される
"価値"の別名としてのものだろうな(´・ω・`)


やっぱり寅さんは中高年向けの娯楽作品だなと改めて思った作品であった(・∀・)
若い人が面白いと思って観ることも決して悪いことでもないけど、若い頃は
「寅さんつまらない、何が面白いかわからないヽ(`Д´)ノ」という感じで忌避しておく方が
良いのかもしれない。歳を食ってからの方が味わい深くなるような気がする。