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NARUTO -ナルト- / 岸本斉史

NARUTO -ナルト-
関係ないけど、世界観って言葉はどうも本来の意味と違うらしいな(´・ω・`)

全72巻読破したってばよ(ヽ'ω`) イヤ、ナガスギダロ

余りにも長過ぎるので、事細かに言及する気は起きないw
「ぼちぼち面白かったよ」というような上から目線の感想なので、きっと世界中のファンから
うずまき螺旋連弾を食らいそうな気がするが、これは変えがたく(`・ω・´)

手放しで面白かったと言えないのは、幾つかどうなんだろうかなぁと思う点があったから。


微妙な点

まず第一はやはりナルトが最初から九尾持ちだったからかなぁ。

物語の根幹であるのでしょうがないんだけれども、「落ちこぼれ」が頑張って云々いう割に九尾のチャクラがなかったらどうしようもないこともあったりで、この辺がちょっとモヤった。

第二は長い

とにかく長い。3つめに挙げる点と絡んで来るが、とにかくキャラクターほぼ全員の見せ場を作る為、白化(或いは行動の擁護)の為にページをさきすぎて読んでてダレた(ヽ'ω`)

ガイ先生のところはちょっと良かったけどw 体術設定をあそこで使ったか。

第三は理想主義過ぎるというか、全てのキャラの罪を浄化する為の二重、三重の話の構造がくどすぎる

全ての始まりであるキャラも自らの信じる善の為に原罪を犯し、その力に取り込まれ、そこから何層もの悪が生まれるというか操られるという構造は最終的に原罪に全ての悪を押し付けられるけど、そこまで全キャラを浄化して救済する必要はないんじゃないかなと思った。

全然違う漫画だから較べるべきではないとは思うが、九尾つながりで「うしおととら」を想起し、紅蓮のような終わり方をするようなドス黒い存在が欲しかった。アレはそれに近いけど、結局原罪以降の存在だからなぁ。あ、暁のアイツとかは浄化されない存在だったかw でもちょっと小者過ぎるw

第四は第三と似てるかもしれないけれども、そんなに話を大きくしなくても良かったんじゃね?という点

原罪はおろか、六道仙人まですらも到達させず、マダラ辺りが白化しないラスボスとして終わっても、それはそれで良かったかなと思った。というかそれ以降は本当にくどいw

話を壮大にし過ぎてしまったために相対的に色々と他の部分が矮小化してしまった気がしないでもない。全ての争いの元は兄弟神の争いに見せかけて原罪だったという点はまあ悪くはないけど…

兄弟神の争いで止めておいても良かったしなぁ…

ちっちゃいところで、シリアスな戦闘シーンに無理にギャグを入れなくてもいいだろってちょっと思った(´・ω・`)

六道仙人もわざと崩したりする必要もない気がした。

あいつもあっさり改心しすぎだろと思ったw
イザナミこええ(・∀・)

あとはこれはこの漫画に限ったことではないが、週刊で読まずに単行本でまとめて読んだので、「この展開…前にも見たような気がする…( ;・´ω・`)ゴクリッ 違うキャラで同じ展開が繰り返されてる!?」

「これはイザナミでも、万華写輪眼でもない。この術は邪吽斧万華眼だヽ(`Д´)ノ」
などと思ったり。やっぱり週刊漫画は週刊で読むべきなのだろうか。
jump01


良かった点

不満点はあるものの、当然良かった点もある。

まあ取り敢えず、ラストバトルは奴とだなというのはほぼ予測出来ていたわけだけれどもアソコのアレをああいう形で使ったのは良かったかな(・∀・)

でもまあ、あのエピソードって結構後で急に入ったような気がしたので、あれはもうちょい早い段階で仕込んだ方が良かったような気がした。

ナルトと父ちゃん母ちゃんとのお話辺りもええ話やった(・∀・)
この話と我愛羅絡みの話でほとんどこの物語の柱の一本は語り尽くされてるような気がする。
それ以降はキャラを替えてその話を繰り返しているように思えた。

俺氏も
「人」というものについて考えてみる-3
銭ゲバ 最終回(2)
辺りで人間の精神の仕組み的なものや人格障害というか歪みというものについて考えたことがあるので、
ナルトや我愛羅を始めとした孤独・他者からの存在価値(愛)の付与なき存在 or 愛するものを奪われる->歪み
という流れが非常にロジカルに描かれている感じがして、今までの漫画にはない印象を受け、新鮮に思えた。

まあ、その半面、それが強く印象付けられた為に、我愛羅以降の物語がやや冗長な繰り返しにも思えてしまったのだけれどもw

ガイ先生とロック・リー絡みも好きだった(・∀・)

穢土転生は漫画内で禁術だったけど、漫画としてもやや禁じ手のような気がしたw
まあそうしないと浄化出来ない人や我愛羅が可哀想というのもあったのかな。
個人的には我愛羅はナルトによって愛を与えられたことによって救われるだけでも良かったような気がするけど。

イルカ先生も良かった。血縁ではない、存在価値を付与してくれる存在。それがナルトを自らの歪み、その根底にある恐怖である無価値観を変え、ナルトもまた存在価値を付与出来る存在、大雑把に言い換えれば人を愛せる人間へと成長させ、それが我愛羅を始めとする他のキャラ達を変えていく流れは非常にロジカルであった。

終盤はほとんどカカシが主人公のように思えた(ノ∀`)
そういえばアイツの名前を逆に読めば正体はすぐ分かったんだなw


尾獣持ち

歪みや人格障害等の見方を延長して考えると、"尾獣持ち"の解釈も出来なくもないなと思った。

歴史上の偉人、天才達は概ね人家障害者乃至強い歪みを持った人達であったと推測する。
特に芸術関連においては。その才能や知能は当然他者よりも秀でていたと思われるが、必ずしも非の打ち所のない完全なものであったとは思いがたい。

彼らはその境遇(家庭環境、"身体"環境)によって自らの"価値"を高く見積もることは出来ず、歪んだ感性と思考ルーチンを備えることによって自らを守ったが、それらは類稀な感性と成り、人とは異なる作品を産み出す素となった。

これに加え脆弱な自己は成長に応じて現れる、自らの"価値"を脅かす者や状態を打倒し打破するために尋常ならざる発想と持続力を発揮する。
(正確に言えば、発揮してその危機をもたらすモノを打倒し打破出来なければ、後に天才と呼ばれることもない。それらは尾獣を制御出来ずに死んでいった人柱力のような者と考える。)

これを漫画に無理に当てはめるとするならば、

  • 孤独な、存在価値を与えられない存在     
    -> ナルトや我愛羅
  • 存在価値の危機を回避する為の尋常ならざる能力、才能
    -> 尾獣のチャクラ
  • 人格障害、歪み                  
    -> 歪んだ思考、心の闇の部分
  • 本当に恐怖するもの
    -> 自らを無価値と思わせるモノ、端的には孤独

みたいな感じで、実際の世界における"尾獣"またはその力とは作品や偉業のような顕現した結果やそれを成し遂げた行動力と考えることも出来なくもないなと思った。
そういう風に考えるとナルトの尾獣持ちもいくらか首肯出来なくもない……か?

でもよくよく考えてみると芸術系の天才とかは死後になって初めて才能を認められた人も多いことを踏まえるとこの牽強付会にはやっぱり無理があるか…(ヽ'ω`)

ナルトや我愛羅が自分の心の闇と向き合った後に心の安定を得るというのは、人格障害や歪みを持った人間が、本当に自分が恐れていたモノ-その多くは自らを無価値と思わせる全てのモノ-を認め、それを恐れていたことを受け入れた時に、良き人格に昇華する、又は少なからず全方位的な無差別な攻撃性が弱まるのと似たような感じはするんだけどねぇ。


ここまでうだうだ書いてきて、良い表現がふと思いついた。

この漫画は良い意味でも悪い意味でも余白がない(´・ω・`)

凄く色々描き込んでいて、理路整然としていたりするんだけども、それがこう、読者の思考というのか推測が入り込む余地が少ないというところが読後の違和感の原因かもしれない。

行間すらも但し書きがぎっちりと込められてるような…
その辺が俺氏的にアレだったんだな。まあでも十分楽しめたからいいんだけども。

作者の岸本斉史は単行本のおまけページで色んな描きたい漫画のネタを書いていたけれど、なんかナルトの続編みたいなの描いてない(´・ω・`)? アニメの方も観てないからよくわからないけど無限月読が発動してどうとかCMしてるし……

どういうことだってばよ…( ;・´ω・`)ゴクリッ

秘密探偵JA 1巻/望月三起也

「各国のスパイ網が張り巡らされ、密輸団が暗躍する国際都市"ホンコン"……。その表側は観光都市としてにぎわっている…。その裏側にドロアシタウンと呼ばれるきたない町がある。」

ホンコンのドロアシタウンには「両親のいないひとりぼっち」のオンブとその面倒をみる「この町の善良な人々の守り神」飛鳥次郎が暮らしていた。同時期、日本では変心薬と呼ばれる薬を飲まされ、操られて騒動を起こす変心人間達が急激に増加していた。I国の謀略と察知した日本秘密防衛機関"J組織"の大佐は調査を命令し、その結果、ホンコン駐在の諜報員S3号がホンコンに変心薬の工場があることを突き止めた。大佐は変心薬工場の破壊を指示し、S3号のもとへS6号を派遣した。

S6号はホンコンに到着したがS3号と接触することは叶わず、S3号が協力者と成り得る少年と報告していた飛鳥次郎を探そうとすると、そこにスラックスを引っ張る子供が…

無料配信で1巻だけ読んだ(・∀・)
あらすじを書こうと思ったが、余りにも展開が速いので、あんまりうまく抽出出来なかった(ノ∀`)
まあ少年探偵物というか少年スパイアクション物かな。

オフィシャルページのあらすじの方が全体を表していていいんだけれどもちょっとネタバレがw
まあすぐにわかることだからいいんだろうけどw
月刊望月三起也 » 秘密探偵JA『香港の黒い霧』


1965年の週刊少年キング第2号から連載開始ということは約50年前の作品かΣ(゚∀゚;)
内容的には今見ると古臭く感じる部分もあるとは思うが、当時は最先端なスパイ漫画
だったんだろうなぁ(・∀・)

おそらく着想等々の元ネタは007なのかな。007の小説は

フレミングの小説「007シリーズ」は1953年の第1作『カジノ・ロワイヤル』に始まって、フレミングが没する1964年まで書き継がれる。
(略)
本格的に売れ始めるのは1950年代後半で
(略)
1950年代後半以降、膨大な量の007亜流の小説が世界各国に氾濫した。

ジェームズ・ボンド

みたいな感じだけど、何時頃和訳されていたのかわからない。

映画は

第1作 007 ドクター・ノオ 1962年
第2作 007 ロシアより愛をこめて 1963年
第3作 007 ゴールドフィンガー 1964年
第4作 007 サンダーボール作戦 1965年

ということなので、映画の方の影響があるのかな?

他にも何かあるか当時のスパイ物事情をぐぐってみたが、よくわからなかった(ノ∀`)
『夕焼けの詩』(『三丁目の夕日』)でスパイグッズみたいな話があったなぁと
ぐぐってみたら、スパイ手帳なるものがヒットしたが、どうやらこれは1969年が最初らしい。
スパイ手帳

スパイ手帳が流行るきっかけになったのは『スパイ大作戦』という記述もあった。
『スパイ大作戦』の日本放映は1967年4月8日とあるから、この漫画より後だな。
やっぱりジェームズ・ボンド系の流れなのかな。スーパースパイだしなぁ。

十人の敵を四発の弾で倒すってのはなんとなく忍術物の流れがあるので
これは作者が組み込んだオリジナリティかな。


なんというメタ発言(・∀・)
ja_01

ははぁ、昨今の騒動も変心薬が原因なのかな( ・´ω・`)
ja_02

スーパーハイテクマシンやないか(・∀・)
dokushin

オンブ、カワイソス( ´・ω・)
onbu


全部で十五巻くらいあるのか…( ;・´ω・`)ゴクリッ
俺氏は全巻読破ミッションを遂行出来るのであろうか…(ヽ'ω`)

※以前に全巻購入したが、まだ続きを読み始めていない…_| ̄|○

『釣りバカ日誌2』を観た

釣りバカ日誌2

重役たちの無能さに、嫌気が差した一之助。ある日、前原運転手(笹野高史)に東京駅まで送らせて、ついに消息不明となる。心配した一之助の妻・久江(丹阿弥谷津子)が、伝助に捜索を依頼。魚心あれば釣り心。そこは釣りバカ。独自のアンテナを発揮して、太田八郎(中本賢)の運転する車で伝助が向かったのは、釣りのメッカ愛知県伊良湖岬。

そこで一之助は、ワケありの美人・間宮弥生(原田美枝子)と一緒に過ごしていることが伝助にバレてしまい、一悶着となるが


今作はスーさんがとんでもなく酷いw
いつまでも隠居出来ない状態に苛立って居たとはいえw

運転手の前原(笹野高史)から有り金を奪って釣り道具を持って失踪。
旅先でワケありの美人・間宮弥生と出会い、彼女の部屋に泊まりこむことに。

スーさんを心配した妻・久江の依頼により、伝助は会社を休むために嘘の忌引き休暇を申請してスーさん捜索へ。

見知らぬ女性と居るところを発見した伝助に、「この女性は自分の娘」と嘘をつくスーさん。

嘘の忌引き休暇がばれて窮地に追い込まれる伝助であったが、同僚たちの嘆願によってクビを免れる。

その後、スーさんと弥生とその子供と釣りに行って写真を取られたが、弥生の素性の絡みで再びクビの危機に追い込まれる。


最終的に激おこプンプン丸の伝助を懐柔することに成功するスーさんであったが今作の振る舞いは余りにも酷いw

奥さんに弥生のことを問いつめられて伝助に濡れ衣を着せたり、会社で見殺しにするのはどうかと思ったw

弥生とのことは特に誰が何するわけでもなく消化されてしまうところが話的にちょっといまいちな感じがした。やはり上映時間の短さが問題なのかな?
時代なのか、弥生の上司?の発言が酷いw 今ならセクハラで訴えられるな、きっと。

第二作から、スーさんが旅先でマドンナと出会ってどうこうというパターンが確立されたんだな。

そういえば営業三課のOLで山瀬まみがいなくなっていたな。
戸川純は居た。実際の会社でFM-TOWNSって業務用PCで使われていたのだろうか?

関係ないけど丹阿弥谷津子って金子信雄の奥さんで三島由紀夫と劇団をやったりしてた人なのかΣ(゚∀゚;)


佐々木課長(谷啓)は良い人だなって思った作品だった(・∀・)

『釣りバカ日誌』を観た

釣りバカ日誌

釣りをこの上なく愛する浜崎伝助(西田敏行)は、鈴木建設四国支社高松営業所・営業課に勤務の釣りバカ社員。終(つい)の住処と女木島に一軒家を購入、釣り三昧の日々を過ごしていた。

ところが、本社人事部のコンピューターの入力ミスで、東京本社・営業部・営業三課に配属させられてしまう。やがて伝助と、鈴木建設創業者で社長の鈴木一之助(三國連太郎)が、ひょんな事から知り合い、釣りを通じての秘密の関係が始まる・・・

釣りバカ日誌シリーズ第一弾、といいつつ、レギュラー化は決まっていなかったのか、
この作品の設定(最後に高松に帰る)は続編では完全になかったことにされているw

スーさんの髪型もワイルドでぱっと見怖かった。
これはパイロット版だったからだろうか?

やはり石田えりのミチコさんはええのぅ(*´・ω・) アナタトガッタイシタイ
可愛くて色気があって…
合体は全部で3回だったかな?


話の流れは
孤独で気難しいワンマン社長のスーさんと釣りバカ社員の伝助は、偶然昼食時に互いの素性を知らずに知り合う。気さくで人懐こい伝助は自分の好きな釣りの世界へと招き入れる。

スーさんのことを孤独な老人と思い、家に呼んだり職を紹介したりと心優しき伝助夫婦。その優しさに心を打たれて涙するスーさん。伝助夫婦とスーさんの絆は強く結ばれていく。

と、そこまでは良かったけれども、ある時スーさんの正体が判明。
彼我の格差を知ったことによる恥ずかしさに襲われたり、騙されていた、馬鹿にされていたという気持ちになったミチコさんは激おこプンプン丸だし、伝助は職を紹介した時のスーさんの困りようを想像して思いやったりしつつも元気ない様子。

結局仲直りせぬまま、配属はコンピュータのミスと判明し、伝助夫婦は高松行きの新幹線に乗る。その途次、思い直したミチコさんは伝助を促してスーさんへのお別れの電話をかけるのであった。

この作品と次作の大きい特徴は、誰かが何らかの活躍をして話が解決するわけではなく、時間経過で自然解決してしまうところであるw

まあ今作の場合は、別離というイベントが発生して事態が動くので、納得出来なくもないけども。

上映時間が93分という尺の短さが、この作品をこういう形にしたのだろうか?


少しだけ、物足りなさを感じなくもないが、面白かった(・∀・)