カテゴリー: 映画

『ホテル・ハイビスカス』を観た

ホテル・ハイビスカス

「ちゅらさん」や「深呼吸の必要」があんまり合わなかったこともあり、沖縄系映画だから
これも合わないかなと思って観たが、結構良かった(・∀・) まあ短編のつなぎ合わせ
みたいな感じなので純粋な映画と呼ぶにはどうかとは思うけど。加えて言えばこれは
映画じゃなくて「野田ともうします。」みたいに短編ドラマシリーズにした方が良かった
ような気がする。


美恵子役のテンションが高すぎてうるさかったり、何言ってるかわからないシーンもあり、
阿藤快風のなんだかなぁモードになりかけたが、観ているうちに徐々に引きこまれていった。
それなりに歳を取っている人が観ると「ああ、子供の頃、こんな意味不明な感じの生き物
だったような気がする(ノ∀`)」と懐かしさや気恥ずかしさが渾然一体となった不思議な
気持ちに襲われるかもしれないw

子供三人でキジムナー探しに行く途中の砂浜で大声で言葉遊びをしているシーンや
家族三人で歌を歌いながらタライで洗濯してるシーン、大抽選会シーンを観ていたら
なんだか自然と笑みがこぼれた(・∀・)

「お盆どぅーい」でしんみりしたり(´・ω・`) こういう表現の方がわざとらしく反戦を
前面に押し出した押し付けがましい映画よりも遥かに心に染み入るような気がする。


あまちゃんでGMT5の喜屋武ちゃん役をやっていた蔵下穂波が出ているということだったが、
意外とちょい役であんまり出て来なかったなぁ…と最後まで思っていた。そして観了後に
Wikipediaの項目を眺めていて、ようやく主人公の美恵子こそが蔵下穂波だったということに
気づいたのは内緒( ;・´ω・`)ゴクリッ

ずっと亀島奈津樹演ずるお姉さんのサチコねぇねぇが蔵下穂波だと思っていた(ノ∀`)サーセン

まろうどとして物語のキーを握ったりするのかと思っていた能登島(和田聰宏)が
大抽選会以外で全く活躍しなくてワラタw

お父さん役の人は役者が本業じゃなくて音楽演奏が本業なのかと
ぼけっと眺めていてあることに気づく。

長年師と仰いだ故照屋林助の父林山師に弟子入りし、古典音楽を学ぶ。
後に人間国宝の島袋正雄師にあずけられる。
また民謡の方は登川誠仁師に師事。
照屋政雄詳細 | 三線販売と沖縄三線教室

「美恵子の大冒険」で出てきたキジムナータンメーは本業が民謡歌手だったのか。
って去年亡くなっているのか(´・ω・`)


これは原作が漫画らしいけど、ちょっと読んでみたくなった(・∀・)
電子書籍では出てないのかな?

『新幹線大爆破』を観た

新幹線大爆破

ある朝国鉄に、本日東京駅を出発した「ひかり109号」に爆弾を仕掛けたと、脅迫電話がかかってきた。犯人は今でいう「負け組」となった三名のグループで、新幹線に爆弾を仕掛け、誰も殺さず殺されずに巨額の身代金を得ようと完全犯罪を計画したのであった。終盤まで、犯人グループと警察当局・国鉄とのスリリングな駆け引き、そして乗客乗員らのパニックが続く。

色々としょぼかったり、突っ込みどころはあったけれども
期待せずに観たせいか俳優陣が良かったせいか結構楽しめた(・∀・)

1975年公開だから約40年前の作品。懐かしい日本の風景なども
観ることが出来て良かった。最近の車にしても何にしても
スタイリッシュというかカッコイイ路線過ぎて愛嬌がないな。
昔の車はダサいかもしれないけどなんか可愛い。
SLみたいにいつか0系新幹線が観光列車として復活しないかな。
( ゚Д゚)ハッ これが中年男性の懐古趣味というものなのか…


他の高倉健作品だともう少し高倉健に感情移入出来る部分があるんだけど、
この作品だとそうでもないw いつもより悪い人やで(・∀・)

高倉健が主役のようではあるが、宇津井健の方が印象に残るかもしれない。
千葉真一と千葉治郎が兄弟で新幹線の運転手をしててワラタw

あとは竜雷太や黒部進や藤田弓子が出てた。北大路欣也や丹波哲郎も出てた。
カメオ出演というのかチョイ役というのかそういう形での出演者も多かった。

途中で起きた火事で、こないだの有楽町火事を思い出したり。
あれは逆に新幹線が止まったんだけれどもw


作品にまつわる逸話が色々と面白いw

当初、東映は実際の新幹線車内や線路上での撮影の協力を当時の国鉄に申し込んだが『「新幹線大爆破」と言う映画のタイトルでは新幹線のイメージが悪くなるので「新幹線危機一髪」と言うタイトルへ変えるなら撮影に協力しても良い』と言う条件を提示され、東映側がこれを拒否。結局国鉄の撮影協力は得られず新幹線の実物大客車セットや模型を使って撮影が行われた。

結局爆破されないんだし、いいんじゃないかとも思うけど、駄目なんだろうか。
国鉄時代だったからかな?「新幹線危機一髪」だとなんか違うもんなぁ。
セットや爆破映像をこの作品で使用した後で他の作品で流用したというのは
やはり制作費の回収絡みということなんだろうか。確かに勿体無いんもんな。

本作は前述の日本国外パニック映画のヒットから製作されたが、日本ではヒットには及ばず、幻の名作として歴史の中に消えていったかに見えたが、日本国外で大ヒットし、特にフランスで大ヒットしたため、フランス語吹き替え版が逆輸入され日本で凱旋公開されることになる。但しフランス語版では、日本人でなければ理解しづらいと思われる犯人側のドラマはカットされ、沖田たちは単なるテロリストとして扱われた。

色々と酷い改変w まあでもそれで売れたならそれでもいいのか…な?
続きを読むと監督は不満そうだけどw


そう言えば最後の方は何で夜なんだと思ったけれども、スピードを落として走行してたからか。
劇中でどのくらいの速さで運行してたかは忘れたが東京-博多間は

区間は東京駅 - 博多駅で、総延長は1069.1km(営業キロは1174.9km)である。
東海道・山陽新幹線

ということなので100km/hでも10時間強かかるし、後の方で80km/hにして
もっとかかってるはずだから夜になっていても当然か。

そういえば何で「貨物5790列車」にのみ本物を仕掛けて、新幹線の方には
同重量の爆発しないダミー爆弾にしなかったのだろうか。

息子よ。・゚・(ノД`)・゚・。と思ったがラストはあれで良かったんだと思う。

ラストまでは良かったんだけど、エンディングテーマ?の音楽が
なんだか陽気な感じで「なんぞこれ(´・ω・`)?」という気分に
最後の最後でなったw

まあ何にしてもこれはこれでありだなと思った。

『十三人の刺客』(2010)を観た

十三人の刺客 (2010年の映画)

開始直後から12人を集めて出発するところまでは「おお、これは面白くなりそう(・∀・)」と
思って観ていたが、伊勢谷友介が演ずる山の民の木賀小弥太が出てきた辺りから全てが
台無しになっていった気がするw

この映画で伊勢谷友介の売り出しをしたかったのかよくわからないが、劇中内で変に
プッシュされた存在になっていて、小弥太の登場や振る舞いによってそこまで時代劇
だったのがなんちゃって時代劇というか時代劇もどきに成り果てた(ノ∀`)

折角、茂手木桜子と稲垣吾郎が猟奇的な雰囲気を醸し出し、役所広司やベテラン勢が
手堅く時代劇に仕立て上げ、若手もそれなりに頑張ってたのに、小弥太の存在で
全てがおじゃんw 所々に挟み込まれたコメディシーンは要らないだろ(´・ω・`)

もう真面目に観る気を無くしていたので徳兵衛とのシーンとかも笑うというより、
ハイハイっていうスルーモードで流して観た。

オリジナル版だと13人vs53人という或る程度現実的な設定をなんで変えてしまったんだろ。
増やせば良いというものでもないのに。アクションシーンはそんなに好きでもないので
戦闘シーンはすぐ飽きた。売りだったんだろうけど、無意味に長い気がする。
13人の俳優に見せ場を作らないといけなかったからだろうか。

お習字のあの字も上手すぎるなぁと思ったり。スタッフ・キャスト全員に実際に筆を
咥えさせて書かせて、読み取れるものを採用するとかしなかったのかな?


監督の三池崇史って名前を聞く割にそんなにその作品を観た記憶がない。
映画だと「着信アリ」と「ゼブラーマン」と「妖怪大戦争」くらいかな。
他のラインナップを見てみると、あんまり合わない人かもしれないw
俺氏にとっての第二の森田芳光的存在かもしれない…( ;・´ω・`)ゴクリッ
テレビでの「ケータイ捜査官7」は結構好きだったけれど。
ヽ|l#● ● l|ノ <ケータイは投げるものではなーい!
それの絡みで窪田正孝が出ているのであろうか。
今続編を作ったら「スマホ捜査官7」か。それともDroidくんを採用した
「Android7」…或いは「安堂ロイド7」…いやそれはコケたドラマか…。

冒頭で斉韶に手篭めにされてしまう牧野千世って谷村美月だったのか。気付かなかったw
吹石一恵も出てきたけど、あんまり必要なキャラじゃなかったな。

山田孝之や沢村一樹も出ていてが古田新太の役が印象に残ったかな。
裏切ってばっくれるのかと思って観ていたからかもしれないw

波岡一喜が悪人じゃなかったのが新鮮だったw


なんか勿体無い作品のような気もする。役所広司と市村正親の無駄遣いのような気がする。
小弥太とコメディシーンを除いたシリアスバージョンだったらもっと面白かったろうな。

まあこれが監督の求めたオリジナリティーや面白さなのだろうから、
しょうがないんだろうけれども(ノ∀`)

オリジナルはどんな感じなのかちょっと観てみたい。

『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』を観た

蛭子バスを見たから「男はつらいよ 私の寅さん」を見逃したんだけど…( ´・ω・)
BSジャパン、もう少し考えてよヽ(`Д´)ノ
「二十四の瞳」かなんかをやった時みたいに翌週2本連続にして欲しかった…
さてどうやって見逃したものを観るかな…TSUTAYAにまた入るのも面倒だしな…


男はつらいよ 寅次郎恋やつれ

マドンナは第9作目の柴又慕情に出てきた歌子さん(吉永小百合)の再登板。

いつもの夢始まり→OP裏のドタバタは変わらないものの、真のマドンナが再登板と
いうこともあってか、話の作りがいつもとはちょっと違った。

仮のマドンナとも言える絹代(高田敏江)も出てくるが、物語開始時点で寅さんとの
出会いや親しくなる過程は既に終えており、寅さんがこれから告白でもしようか
という状態。それで告白をする前においちゃんおばちゃんさくらの了解を得る為に
土産を持って柴又へ帰って来るところから本編は始まる。

普通の人と寅さんの感覚のズレから、皆が(・∀・)→(´・ω・`)となり、そこから
逆ギレした寅さんとおいちゃん達の喧嘩が勃発。いつものてんやわんやヽ(`Д´)ノ
なんやかんやでさくらとタコを伴って絹代さんへの元へと舞い戻る。

当然のことながら、寅さんの恋は実らず、そのまま旅に出た寅さんはそこで
歌子さんと再会。歌子さんの哀しい現況を知るも、気休めというかいつもの一言だけを
残してまた旅に出る。

その後、柴又のとらやに帰って来た寅さんはいつもの過剰反応でまた出ていこうと
するけれども、歌子も柴又に戻って来たことを知って舞い上がる。
この舞い上がり状態の寅さんのセリフが酷かったというか面白かったw


いつも通りの一時の幸せの果てに寅さんのスタンドプレーからすったもんだし、
マドンナの問題が解決すると共に寅さんの幸せな時間は終わりを告げる(´・ω・`)

今回の話はマドンナである歌子の問題解決に重点が置かれていたようにも思えた。

劇中でさくらに「それは歌子さんの幸せじゃなくてお兄ちゃんの幸せじゃないヽ(`Д´)ノ」
みたいなことを言われて自覚したのか新しい生活に挑戦しようとする歌子さんの前から
ひっそりと姿を消す寅さん(´・ω・`)

最後、とらやへ届いた歌子からの手紙の後に寅さんが行ったのはどこぞの海岸(ノ∀`)
登が居なくなったからこういう終わり方になったのかな。
まだ歌子への恋心を失ってないからそっちに行ったんだろうか。

何にしてもいつもちょっと違う作品であった(・∀・)
歌子が来た時のおかしくなった寅さんとワシントンのくだりがお気に入りだw