カテゴリー: 映画

『最後の忠臣蔵』を観た

最後の忠臣蔵

元禄赤穂事件から16年。赤穂浪士の生き残り・寺坂吉右衛門は大石内蔵助から「事件の真実を後世に伝え、浪士の遺族を援助せよ」との命を受け、ようやく最後の遺族を探し出したことで浪士の十七回忌法要が行なわれる京へと向かう。その道すがら、寺坂はかつての盟友・瀬尾孫左衛門と再会する。討ち入り直前に逃亡した瀬尾だが、実は彼にもある目的があった。

忠臣蔵そのものはそれほど好きではないけど、「或日の大石内蔵助」みたいな
作品が好きな俺氏向きの内容だった(・∀・)

吉右衛門(佐藤浩市)は辛い命を受けたなぁと思って観ていたが、
孫左衛門(役所広司)も辛かったろうなぁ(´・ω・`)
つーか、ふざけんな大石内蔵助ヽ(`Д´)ノ

前半はなんか可音(かね・桜庭ななみ)と孫左(まござ)の恋愛物っぽくって
観るの止めようかと思ったが、吉右(きちえ)と孫左が再会した辺りから
ちょっと面白くなった。

動揺を隠せなくなってから橋の下に居る時辺りまでの孫左の表情が
何とも言えない味があり、主君の命を受けて生き延びざるを得なかった
哀しき二人の会話に涙を誘われる。・゚・(ノД`)・゚・。


可音役の桜庭ななみは頑張ってたと思った(・∀・)
なんかのドラマで観たと思ったら、恋して悪魔〜ヴァンパイア☆ボーイ〜かw
さかなくん似のジャニーズの子と堀内敬子と伊東四朗とマッチ棒さんが
出てたドラマだな。あれはつまらなかった記憶がある(ノ∀`)
テレ東のリミットの主役もやってたか。あれもドラマ自体がどうも…
今のところ代表作は「三菱地所を、見に行こう。」ということで(・∀・)

この作品の山本耕史はなんかいやらしい感じがしたw
伊武雅刀と田中邦衛も出てたな。田中邦衛はなんだかもう弱々しかった(´・ω・`)


話の転換点で挿入されている人形浄瑠璃の演目は曽根崎心中らしいが
詳しい内容は知らない。心中物ということだから男女の色恋沙汰の話
なのだろうけど、この映画でかぶせる部分はやはり可音と孫左ということか。

ラストの孫左の行動は予想されていたことではあったけれども、
その理由は何かというところで判断に苦しむところではある。
単純に忠義立てとも言えるがそうであるのであれば、あの人形浄瑠璃は
何だったのであろうかと。強引だが或る意味で結ばれる相手を
制度的に殺したと解釈出来なくもないから心中と言えなくもないし、
そちらの使命を果たしたからこその行為とも言える。

単純に考えるとあのラストだから「"最後の"忠臣蔵」なのかと思えてしまうが、
孫左は大石家の用人なのでそれは違うのだと思う。言葉遊びになってしまうが
"討ち入り"行列に参加出来ず、"嫁入り"行列を主導する、つまり孫左にとっての
可音の嫁入りとは大石内蔵助にとっての吉良邸への討ち入りであり、己の主君の
命を果たす「"最後の"忠臣蔵」なのではないか。

もっと言えば「"もうひとつの"忠臣蔵」と呼ぶべきものなのかもしれない。

ラストシーンはあそこまでがっつりやる必要があったのであろうか?
吉右が家に入って行くシーンを外から撮って吉右の慟哭とかで終わっても
良かったんじゃないかな。まあ映画だから映像で見せろと言われれば
そうなんだけれども。


結構出来は良かったとは思うけど、間延びするところも多々あり、
素養なき我が身には人形浄瑠璃の語りがラリホーの呪文のように
眠りにいざなおうとしたりしたので、最終的にはまあまあという
評価になってしまった(ノ∀`) 決して悪くはない。

『深呼吸の必要』を観た

深呼吸の必要

沖縄のとある離島に、さとうきびをただひたすら刈り取るアルバイト“きび刈り隊”に応募して来た都会暮らしの5人の若者・ひなみ、修一、加奈子、大輔、悦子が降り立った。「言いたくない事は言わなくてもいい」。これが、彼らが1ヶ月余り寝泊まりする平良家の唯ひとつのルール。

つまんないとは言わないけど普通というか「あ、そー(・∀・)」って感じかねぇ。
下手に恋愛要素を入れて来ないところは良かったけれども。
個々人の描写が深くないのも見やすいと言えば見やすいけど、
それ故に話に深みがないかな。あっさりめ。

色々とステレオタイプなキャラ設定や展開なので、出演者とかその風景やらが
気に入れば良い映画と思うかもしれないが、そうでないと「またこういうのか(´・ω・`)」
という感想になる気がするw


立花ひなみ役の香里奈が若くて、ちょっと本上まなみ風で、タンクトップから
腋が見放題なので好きな人にはそれはたまらないかもしれない(・∀・)
この時20歳でこれが映画初出演みたいだな。

川野悦子役の金子さやかは役どころとしては頑張っていたが余り好みではないので
どうでも良かったw 去年引退したのかな?事務所を辞めただけか?

後から参加してくる辻元美鈴(久遠さやか)は必要あったんかのう。
あの事件絡みとそれ以降の戦力として必要だったんだろうか。

先輩風を吹かす田所(大森南朋)がうざったかったなw
西村大輔(成宮寛貴)に痛いところを突かれて沈黙するシーンは良かったw
大森南朋って麿赤児の子供なのか。

結局、何から逃げて来たかが判明したのは池永修一(谷原章介)、大輔、
美鈴だけ。まあ土居加奈子(長澤まさみ)も田所も明確には判明しては
居ないが、加奈子は過去から、田所は現実から逃げているのかな。
加奈子の場合はキビ刈り隊に参加したことが新しい何かへの挑戦だった
のかもしれないけれども。ひなみや悦子は暗い影は無さそうだったなw

事件以降結束が強まるけど、なんかふーんって感じ。
ベタだけどもおじいかおばあが倒れる方が妥当なような気がする。
修一と美鈴の設定はそっちでも活かせたはずだし。


まあ腋フェチ向き映画かな(・∀・)

『プルメリアの伝説 天国のキッス』を観た

プルメリアの伝説 天国のキッス

角川のアイドル映画なんて目じゃないくらいのアイドル映画だったw
松田聖子自体は好きじゃないんだけども、かなり笑わせてもらったので
楽しめたw 映画としてはどうかと言えばアレだけどw

松田聖子の歌やら劇中劇等々、まさしく松田聖子のPVと言って過言ではない。
なんとなく角川映画と違って山口百恵とかの映画やドラマの系統と似ている
ような気がした。すれ違いや勘違い等による展開が非常に古臭いw


ハワイ在住の令嬢早坂恵美子ことエミー(松田聖子)とその見合い相手である
国吉明(山下真司)と貧乏なサーファー寺尾慎治(中井貴一)の三角関係なお話。
正確に言うと明は当て馬なのでエミーと慎治のラブストーリーというべきか。

御曹司役のさわやかな山下真司が出てきただけで笑ってしまったw
こんな役もやってたんだな。中井貴一のさわやかな役もちょっと笑えるけど
ポジション的にはその辺の役をやっているからな。佐田啓二の息子だからか。

卑怯な明が「これは俺たちの戦いだ」とか言うシーンがあるんだけれども
どうみても戦いというもんじゃないだろwと思った。
狂った果実」を思い出したw


妹役の中里博美という人は現在は尾上博美という芸名らしい。
ちょい役等で出ているようだけども、知らないなぁ。
仮面ライダー龍騎の一話に出てるらしい。

プルメリアって名前は植物学者のCharles Plumierの名前から
来ているらしいんだけど、女神の話って何処から出てきてんんだろうか。

|ω・`)。oO(最後まで朝丘雪路を松金よね子だと思っていたのは俺だけじゃないはず…)

『早春物語』を観た

早春物語

17歳の高校生・沖野瞳は、春休みに写真部の撮影で、ひとり地元の鎌倉を巡るうち、梶川という中年男と出会う。数日後、瞳は東京で、別れ際に教えられた梶川の会社を訪ねる。そして、誘われるままパーティに同伴し、梶川の大人の魅力にほのかな恋心を抱く。しかし、亡き母の命日に、母のアルバムから梶川の写真を発見してしまう。瞳の母はかつて、梶川に捨てられたのだった。瞳の中で、梶川への疑念と恋心が交錯する……。

「いつもの角川アイドル映画だべ(・∀・)?」と思って観始めた所為か思いの外、楽しめた。
面白いかどうかは人によると思うが映画としての作りはきちんとしていた。

原田知世演ずる沖野瞳が大人の恋に憧れて背伸びしている様が観ていて
気恥ずかしくもあり楽しいところであった。

原田知世の発声がなんかあれだなと思いつつも薬師丸ひろ子もこんな感じで
発声していたような気がするのでこれは角川映画ゆえのものなのかな。


舞台が神奈川県鎌倉なのでその辺の土地勘があるとより楽しめるというか
「あ~あの辺かぁ(・∀・)」と何となく親近感が湧く。

オープニングで空撮されている学校が何処であるか最初はわからなかったが、
134号沿いで建物やプールの配置からすると鎌倉高等学校かな?
soushunop

梶川(林隆三)と瞳が初めて会った場所は杉本寺なのかと思っていたが
西御門の方にある来迎寺なのか。上司の家も西御門みたいだし。

長谷の大仏→杉本寺→来迎寺って結構な距離だなと思ったが
自転車だったらそんなに遠くもないか。


瞳のお父さん役に田中邦衛、その恋人役に由紀さおり、
瞳の友人役に仙道敦子が出ていたが、あんまり話には関係しない。
瞳の精神的成長に寄与している部分はあるがそれほど大きくない。

喫茶店のマスターは演技があれだな、本職の人をそのまま映画に
出しちゃったパターンか、しょうがないなと思って観ていたが、
キャストを見たら小林稔侍だったw ヽ(`Д´)ノオイ、ネンジ


病院の待合室?でのやり取りを観て、これ原作読んだことあるわと思ったが、
どうも原作と映画はかなり違うらしい…あのシーンのやり取りだけ同じだったのかな?

ラストの空港シーンは「探偵物語」よりもこっちの方が好きかも(・∀・)
なんだか清々しい。「麻雀放浪記」以降、必要以上に清々しいENDが
好きになっているのかもしれないw

母が通った軌跡とは内容的にほとんど違うが、瞳の軌跡が薄い感じで
重なりあって、最後の見送りにおいて集束する感じがなんか良かった。

|ω・`)。oO(林隆三を最後まで古谷一行だと思ってたのは内緒)