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幽玄漫玉日記・御緩漫玉日記 / 桜玉吉

幽玄漫玉日記

『月刊コミックビーム』1998年1月号より連載開始。前作『防衛漫玉日記』の連載終了後、桜玉吉は病院で軽いうつ病と診断される。

投薬治療後、規則正しい生活の末に断薬するも、その生活は漫画家にとって致命的な問題を抱えることに気づき、

という結論に達する。

その結果、他の食い扶持を稼ぐ方法を考えるが、挫折。ヒロポンとの話し合いにより、有限会社玉屋を設立する。

『幽玄漫玉日記』の初期は主にその設立・奮闘が描かれる。後は内容的に前シリーズ『防衛漫玉日記』と大した違いはない。ただ一回~数回丸ごとの企画系は徐々に減っていき細切れな日記が続くことが多くなる。

そういえば、ぱそみちゃんが出て来た。 

以下は主な内容。5巻くらいまでは比較的明るい回が多いような気がする。

  • 玉屋設立に関わるエトセトラ
  • O村の応募愛人との密会を尾行
  • 強化研修蟲旅行
  • アソビニ店舗内店舗出店
  • ロンドンナイト
  • アスキー株購入
  • ヒロポンのデート尾行?
  • シュベール人生気くばり標語
  • あぶく銭ヽ( ・∀・)ノ
  • 鬱再び(´・ω・`)
  • ラジウム温泉
  • フロートカプセル
  • 月傘下にて浮かぶ
  • ヒロポンの引っ越し
  • 和解? ぱそみちゃん初登場?
  • 座禅そして復活
  • ヒロポンの部屋の模様替え
  • 箱根で麻雀
  • まんがの森でサイン会
  • アパシー号購入
  • 沖縄にてO村風俗遊びを尾行
  • 同人誌作成
  • 木枯し紋次郎
  • 三浦半島でカヤック
  • 引っ越しを思い立つ
  • 伊豆の物件探し
  • フキおばさん
  • またまた鬱とどうぶつの森
  • 鬱ともがき(´;ω;`)
  • そんな夜はなかった(´・ω・`)
  • 読もうコミックビーム

御緩漫玉日記

『月刊コミックビーム』(エンターブレイン)2003年11月号から連載。念願叶って手に入れた伊豆の一軒家での生活を描く日記漫画。

伊豆での生活(現在)と多摩川?仕事場(過去)の話が入り乱れる作品。最終的には解離性同一性障害のような症状に陥って、この漫画は強制終了する。

第一話で『幽玄漫玉日記』の頃からの念願の伊豆の物件を購入する。
不動産屋さんがしりあがり寿の漫画のキャラに見えるのは気の所為だろうか。

初登場時は脳内彼女と書かれていたが、この後も何回も出て来て別れ話等々もしているので実在? 少なからずモデルは存在するであろう白鳥さん。

新しいアシスタントとして登場する牛田トクコ。巨乳(・∀・)
この子は実在したんだろうか。一応、中華料理屋の話や彼氏の話が出ているので、こちらもモデルは存在するんだろうか?

以下は主な内容。

  • 伊豆の物件購入
  • 新しいアシスタント・牛田トクコ
  • 伊豆の生活 ムカデ登場
  • O村AV独り占め騒動
  • 漏らし出す昔の彼女の話とエアコンの水
  • 中華料理屋
  • 隣人ヤクザ
  • 急性腹膜炎 白鳥さん初登場?
  • 入院生活
  • 奥の先住者
  • 奥村勝彦に改名
  • よん様の眼鏡
  • "奥村勝彦"の呪い
  • 喘息
  • トクコのエロ話
  • 石田ミッチャン
  • 寿司屋のバイト
  • ラフな裸婦デッサン
  • 骨折とSM
  • グッズあれこれ
  • ターボが壊れた(´・ω・`)
  • 読もうコミックビーム

俺氏は『御緩漫玉日記』も全部読んでいたと思い込んでいたが、三巻は読んでなかったことに気づいた(ノ∀`)

三巻の【神様がいた頃】を読んで、桜玉吉はマザコンではなくてシスコンというか、お姉さんとの関係性から年上の女性、叱ったり意見を言ってくれる女性を好きになる傾向を持つようになったのではないかなとふと思った。ヒロポンには"マザコン"と言われていたけれど。

初体験の野エロの彼女も一歳年上、元奥さんも三歳上、ぱそみちゃんと白鳥さんは歳下だが姉タイプ(実在するかどうかは不明だけれどもw)なので、そういう傾向があるのかなぁ?
トクコはタイプが違うけど、あれはアシスタントなので、また別の話だな。


2chの桜玉吉スレか何かの過去ログを読み、全然関係ないネタに食いつき、寄り道して時間を費やしてしまった…_| ̄|○
餅月あんこと新宿ジャッキーの流出事件とかヒロポンの反体制?スタンスのブログとか……

まあ何はともあれ桜玉吉の日記シリーズには全部を目を通したぜ(`・ω・´)

昔、『のんきなとうさん』と『ブロイラーおやじFX』は買って読んだ筈。
『のんきなとうさん』はともかく『ブロイラーおやじFX』は酷かった記憶があるw

『なぁゲームをやろうじゃないか!!』は読んだことがないのでいつか読みたい(・∀・)

しあわせのかたち・防衛漫玉日記 / 桜玉吉

※購入当時のお話
やられた…お金もないのに、50%引きセールだったので結局全部購入してしまった…_| ̄|○ オノレ,エンターブレインメ

最初は
「『しあわせのかたち』を久しぶりに読んだろか、3000円くらいだし(・∀・)」
というだけだったのだが、

購入段階で
「『防衛漫玉日記』は2冊で1000円くらいだから……まあこれくらいなら一緒に買っちゃってもいいかな(´・ω・`)?」
となり、

『防衛漫玉日記』を読み終わった頃には
「『幽玄漫玉日記』も3000円くらいかぁ…でもなぁ無駄遣いしちゃうのもな……ああでも『防衛漫玉日記』と『幽玄漫玉日記』は昔ゴニョゴニョしてただで読んだから、いつかはお金を払わねばならないと思っていたから…50%引きだし……今がその時か( ・´ω・`)」
となり、

『防衛漫玉日記』を読み終わった頃には
「『御緩漫玉日記』は処分しちゃったけど昔買って読んだからいいかなぁ……ああでもこれも買うと、前に買った『漫喫漫玉日記 深夜便』・『伊豆漫玉日記』・『日々我人間』と日記系は全部揃うのか……」 ポチッ

結局、7000円くらい吹っ飛んだわ…(>'A`)> ムショクナノニ

しかもkindleよりもBookWalkerで買った方が微妙に安かった(ノ∀`) マアタイシタキンガクデハナイケドモ


しあわせのかたち
桜玉吉の代表作。『ファミコン通信(ファミ通)』で連載されていた。

『ファミ通』は『ファミリーコンピュータMagazine(ファミマガ)』、『マル勝ファミコン』、『ファミコン必勝本』と並ぶ4大ファミコン雑誌の一つとされているが、俺氏の周りでは『ファミ通』と『ファミマガ』の購読者が多く、『マル勝ファミコン』はごく少数、『ファミコン必勝本』は皆無であったような気がする。

一概に自分の住んでいた一地域のみで全てを決めつけて語るのは愚かであるとは思うが、少なからず俺氏の周りでは『ファミ通』がスタンダードだったと思う。『ファミマガ』はウソ技がいけなかったわけではなく、誌面の内容からだとは思うが、歳を経て皆卒業していったようにも記憶している。『ファミ通』以外の三誌は次世代ゲーム時代(PS、SS、64、3DO)に路線転換に失敗し、休刊(という名の廃刊)した模様。

まあ、そんな感じだったので俺氏と同年代かちょっと下辺りの30代後半のゲームキッズ達の多くは『ファミ通』を読んでいたので、必然的にこの漫画と作者の桜玉吉の認知度はかなり高かったのではないかと思われる。若い人達は余り想像出来ない時代背景かもしれないw

今回改めて読み直して気づいたが俺氏は後半部分をほとんど読んだことがなかった(ノ∀`)
連載終了が1994年3月なので、そこから逆算して考えると大学受験とか大学に入って呑んだくれていた頃なので、『ファミ通』からはもう遠ざかっていたのかな。スーファミも持ってたけど、MDとSSの方をやっている方が多かったのも関係あるのかも…( ・´ω・`)

当初は実際のゲームの内容をパロディにした漫画であったが、ゲーム開発会社の版権管理が厳しくなったからか、次第にゲームからは離れて行き、後の日記シリーズと同様の桜玉吉と編集者や友達との日常が描かれる漫画になっていった。

最終的に心身ともに疲弊した桜玉吉はカァビィに誘われカァビィ星に行ってしまった(´・ω・`)

このコマは俺氏が好きで友達の前でよく真似していた「ほふふ」。


防衛漫玉日記

当初はファミコミで違う題名で掲載されており、事業統廃合?の時にコミックビームにて改題して連載を開始したらしい。

主な内容は以下の通り。秋田書店から転職してきたO村とヒロポンがメインメンバー。金田一もそこそこ出て来る。
なんやかんやで全体的に面白いが、2巻の最後の方はやや壊れ気味(´・ω・`)
ネットでは"『防衛漫玉日記』の終了後に離婚した"とあるので、その辺の絡みでまた疲弊してしまったのであろうか?

ヒロポンも壊れているが、何処までが本当なんだろうかw

  • 船舶免許の取得
  • 自動二輪免許の取得
  • ワカサギ釣り
  • サイパン旅行
  • 似顔絵描き
  • バンジージャンプを賭けた麻雀対決
  • 日記
  • テレクラ
  • スノーモービル
  • デート券を賭けた三番勝負
  • 代アニ潜入入学
  • どこだっていいじゃねぇか(´・ω・`)
  • 釣り
  • Webサイト作成
  • 地球防衛隊解散を賭けた釣り堀勝負
  • 描き下ろし
  • その他対談

『幽玄漫玉日記』、『御緩漫玉日記』は別エントリにしよう(´・ω・`)

インベスターZ 1~15巻/ 三田紀房

インベスターZ

全部で120円くらいだったかな。16巻以降は通常価格だったか半額程度だったから買わなかった(ノ∀`)

明治の豪商・藤田金七により創設された、北海道札幌市にある授業料無料の中高一貫の進学校・道塾学園にトップの成績で入学した財前孝史が道塾の資産を運用する投資部に入ってなんやかんやするお話。

正直あんまり面白くなかった(´・ω・`)

投資に関するHowTo漫画として見れば、現実の企業の話や実在の人物が出て来たりしてそれなりに面白いような気がしないでもないけど、漫画のストーリーそのものが微妙なのでトータルで言うといまいちだった。

ストーリーは孝史が投資部の先輩に反発しながらも成長していく軸と現藤田家当主の孫・藤田美雪が友達二人と投資をする軸、美雪の兄・慎司が帝王学というかより広いビジョンでの投資を学ぶ軸が順番に展開される感じ。財前家と藤田家には因縁があり、孝史と慎司は投資部の存亡を賭けた投資三番勝負を始める。15巻で二戦目が丁度終わる。


全体的にいまいちと思った理由の一つは俺氏がこの人の絵柄が苦手だからかもしれない(´・ω・`)
福本伸行や青木雄二の絵は全然平気なんだけれども、なんかこの人の絵は受け付けない。何故だ。
あとは主人公が中学一年生なので、俺氏みたいなおっさんからすると感情移入することもなく荒唐無稽な印象のみを受けたからかなぁ。

時々展開されるトンデモ理論とかもちょっと受け付けなかったなぁ。第一巻の金とは何かみたいなところが酷くて、そこで読むのやめようかどうしようか迷ったくらい。二巻だかのつまらない映画の話を読んでて「120円だしなぁ…あんまり面白くなりそうにないしなぁ……損切りするか(´・ω・`)?」と思ったw

お(・∀・)っと思えるような名言はあるにはあったが、それはバフェットとか実在の人間の言葉だから、別にこの漫画で読まんでも、専門の本を読めばいいしなぁ。まあ、それを知るきっかけ程度にはいいのかな?


全く投資のことやBtoB企業のことや、その他諸々のことを全く知らない人とか投資に興味がある人だったら面白いのかもしれない。

『ウォルト・ディズニーの約束』を観た

中々良い内容だったが、
これを伝記映画と言っていいものかどうか(・∀・)?
これを真実の映画とか言い張るなら、さすがに捏造映画として分類せざるを得ないかなぁw

物語は『メアリー・ポピンズ』の作者であるパメラ.L.トラヴァースの現在と過去の二軸で構成される。

現在の軸は気難しい毒舌家のパメラが困窮の為に嫌々ながらも「メアリー・ポピンズ」の映画化を認める(契約書に署名する)までの話、過去の軸はギンティと呼ばれていたパメラが何ゆえにそう育ち、歪み、特定の事象を嫌うようになったのかという話、この2軸の話が交互に展開され物語は進んでいく。

実際に作成された映画の『メリー・ポピンズ』(どうも日本では書籍は"ア"ありで、映画は"ア"なしらしい)を観たことがある人であれば、ギンティ編で引っ越す時に陽気なお父さん(コリン・ファレル)が掛け声か何かで言う"銀行"という文字を観て、これからの不吉な展開を予想せずには居られないだろう(´・ω・`)

だって,
(無邪気なギンティ + 面白いお父さん + 優しそうなお母さん) * X

=> 歪みまくったパメラ・トラヴァース + 『メアリー・ポピンズ』(『メリー・ポピンズ』)
となるなら、Xは絶対に不幸な出来事に違いないし、『メリー・ポピンズ』で一家の長である銀行員のバンクスさんが幸せになったのなら、現実の銀行員であるギンティのお父さんはきっと不幸に違いないから…

まあ予想通りにギンティ編はどんどん観てて辛くなっていく(´・ω・`) ホンマツライデ ナシハアカン,ナシハアカンナッシー


パメラ・トラヴァース役のエマ・トンプソンは名前も知ってるんだけども、ハリーポッターシリーズを観たことがないので、観たことのある出演作は『メン・イン・ブラック3』のみだった(ノ∀`) チナミニエージェントOラシイ

ギンティのお父さん役のコリン・ファレルもお母さん役のルース・ウィルソンも知らない(´・ω・`)
ウォルト・ディズニー役のトム・ハンクスも良く知らないwww 『ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生』の主人公のお父さん役くらいだな。つーか、あれって本当の息子が息子役で出てたのか。

脚本家のドン・ダグラディ役をずっと『フレンズ』のチャンドラー(マシュー・ペリー)だと思って観ていたが、ブラッドリー・ウィットフォードという全然違う人だった(ノ∀`)

リチャード・シャーマン役のジェイソン・シュワルツマンも知らない人だが、クレジット無しで『銀河ヒッチハイクガイド』 に出ていたらしいw エキストラ?

味のある運転手・ラルフ役のポール・ジアマッティも知らない(´・ω・`)
ダウントン・アビーのシーズン4のハロルド・レヴィンソンらしい。コーラの兄弟?


以下はネタバレを含むヽ(`Д´)ノ
感想としてはここからが本編かもしれないw
良い話ではあるけれども、なんとなく綺麗過ぎてて、今ひとつ脈絡がないというか説得力に欠けるというか雑な展開があったりで作り話臭がプンプンと漂う作品であったw

だから「これはきっとフィクションなんだよなぁ(・∀・)」と思いながら、他の人の感想などをぐぐる。ちょこちょこ読む。
なんか皆実話とか言ってるけど、本当かよΣ(゚∀゚;)?

そりゃありえんやろと思い,IMDbのTriviaやらその他のブログ記事をグーグル翻訳を使って読む…
(相変わらずの英語能力なのでちょっと勘違いしてるかもしれない(´・ω・`))

9 'Mary Poppins' facts 'Saving Mr Banks' did not get right
Saving Mr. Banks: true story? Fact and fiction in Walt Disney, P.L. Travers movie.
Saving Mr. Banks Left Out an Awful Lot About P.L. Travers
Ûoroto Dizunî no yakusoku (2013) - Trivia - IMDb

Disney already owned the rights when Travers went to L.A.(ディズニーはトラヴァースがLA行く前から権利を所有してたよ(・∀・))
工エエェェ(´д`)ェェエエ工

それ以外にも

  • ディズニーはトラヴァースをディズニーランドへ招待したけど、案内はしなかったよ。サイン済みのカードを配ってたのは本当だよ(・∀・)
  • トラヴァースはダンスしなかったし、気に入っていたのは凧揚げの歌じゃなくて『二ペンスを鳩に』やで(´・ω・`)
  • プレミアで泣いたのは感動じゃなくて、ガチ切れで泣いたらしいよ((((;゚Д゚)))
  • プレミア後にトラヴァースが手直しするように言ったら、ウォルトは「だが断る(・∀・) 船は出てしまったんだよ。」とつれなかったみたい(´・ω・`) ダマサレタ
  • なんかトラヴァースは映画版の続編を書いていたらしいよ
  • トラヴァースは独身ではあったけれども、バイセクシャルで、養子(カミラス)を育てたよ(・∀・)
  • しかもその子は双子で、片方だけを養子にもらって事実を隠していたから、後でバレて息子激おこだったらしいよ(´・ω・`)
  • トラヴァースが帰国後にウォルトは説得に来てないよ。ウォルトが子供時代に苦労してたのは本当だよ。
  • 映画ではプレミアからハブられて直にウォルトを訪ねたけど、実際には電報で来たことを知らせたらしいよ。
  • トラヴァースは映画を褒めながらも、しきりに“the real Mary Poppins remained within the covers of the books."と言及してたらしい。まあ映画と小説は別物というのはよくある話で。
  • トラヴァースが7歳の時に父を亡くし、その頃から文筆に目覚めたらしい。
  • お母さんが自殺しようとしたのはお父さんの死後らしい。 パメラ・トラバース

まあ伝記物って色々と脚色があって当たり前なんだけど、ここまで改変してるとどうかなぁ?
監督(脚本家?)の言いたいテーマを押し出す為なのは判るが、あそこまでトラヴァースをデフォルメしてしまうと凄く嘘臭く感じちゃうなぁ(´・ω・`)

その他諸々の嘘臭さのせいか、ラルフって良いキャラなんだけど、あれも存在的になんか浮いてたような気がした。

エージェントのプレミアへのけしかけやお母さんの入水自殺シーンとかもちょっと脈絡がないわけではないがなんか変な感じがしたわ(´・ω・`)

プレミアへのけしかけがなんか変な風に感じたのは、ロンドンまで追い掛けて来て赤裸々に自分の過去と今も尚抱える苦しみを語ってトラヴァースを説得した、彼女とは対照的に善人として描かれているウォルトが彼女をプレミアに呼ばないのはどう考えても話の流れがおかしいことに起因してる気がする。

入水自殺の方も精神状態がおかしくなっているところで愛娘のある種の裏切りが判って絶望してしまったからと言われれば、そんな気もしないこともないが、やっぱりなんか違和感を覚える展開だったかな。


何にしてもギンティが可哀想で観てられなかったわ。・゚・(ノД`)・゚・。 ミテテイガイタクナル
愛するお父さんの頼みとは言え、イネーブラーになってしまうとことか、2ペンスで梨を買いに行くところなんか、もう展開が判ってるから「ギンティ、駄目だよヽ(`Д´)ノ」って気持ちになって非常に辛い。

作品内でメリー・ポピンズが助けに来たのは子供たちじゃなくてバンクス氏であると言及され、この映画の原題も『Saving Mr. Banks』ではあるものの、実際に救われるのはパメラの中のギンティなんだよね。まあ今のパメラこそがバンクス氏であると言えばそうなんだけども。

そういえば、なんでギンティって呼んでるんだろ?
ギンティってなんか意味あんのかな?と思ってぐぐってみたが、特に大した理由はない?

GINTY means: Ginty is British slang for an Irish person.
What is the meaning of GINTY, what is the slang definition of GINTY, GINTY is slang for

英語のスラングでアイルランド人を意味するらしく、ギンティのお父さんはアイルランド人家系なので、その為か。

また、

Ginty is an Irish surname and, less commonly, a given name
Ginty

基本的にファミリーネームで、ファーストネームは一般的ではないような記述があるが、これは後に父のファーストネームである"トラヴァース”をファミリーネーム部分にして名乗ることの伏線みたいなもんだったんだろうか?

そう言えば、パメラが梨を嫌っていた理由はすぐに判るが、”赤”が嫌いな理由が判らなかったというか、完全に失念していたが、上記の英語レビューサイトで父親の喀血に起因するものだみたいなことが書いてあって、「ああ、なるほど(・∀・)」と思った。すっかり忘れきっていたわw

日本語のP.L.トラヴァースのことについて言及しているエントリも中々興味深かった(・∀・)
P.L.トラヴァース年譜
ゲイブラー『創造の狂気』補完計画(4):メリー・ポピンズの頃
メリーポピンズの著者はQLDで生まれました~ 1/2 - QLD 4000
メリーポピンズの著者はQLDで生まれました~ 2/2 - QLD 4000


トータルで言うと良い映画だったけど、細かいところを気にしすぎると何か違和感を覚えてしまうかもしれない。不可抗力とは言えど、自らの過去の行いを、子供だった自分を、その惨めだった環境を許せずに苦しんでいる人向け? ちょっと違うか(´・ω・`)

まあそんなことはともかくも、原作の『メアリー・ポピンズ』を読みたくなってきた(`・ω・´)