カテゴリー: 映画

『羅生門』を観た

羅生門 (1950年の映画)

結構面白かった(・∀・)
絶賛にならないのは最後の坊さんがなんで信じたのかなというモヤモヤと
俺氏が元々芥川龍之介が好きで「藪の中」や「羅生門」を知っていて、
期待値が上がってしまっていたがゆえである。

まあ新たに杣売りと坊さんを追加して、上記二作を組み合わせて新しい
テーマを付与したところは面白いなぁとは思った。原作を新しい層で
ラップすることによって新しいテーマを付与するという手法は今でこそ
それなりにあるとは思うけど、この当時では斬新だったろうな(・∀・)

でも最後は適当に付け足したように思えなくもないw
上記の部分に比べると整合性というか関係性が薄いような。
まあ最後の部分がないと話がしまらないから蛇足とは言わないが。

あと最初の杣売りの話で山を歩いていくシーンとか皆の証言で冗長なシーンが
あって、もうちょっとカットしてもいいんじゃないかと思ったり思わなかったり。
最後の証言のgdgdも長かったなぁ(・∀・)

杣売りって何かと思ったが

(そま)とは、

  • 古代・中世の日本で国家・権門が所有した山林のこと。
  • 上記の杣から伐り出された木のこと。
  • 上記の杣において働いている人のこと。近世・近代の日本では転じて林業従事者一般の意味で用いられるようになった。

ということだから、まあ薪売りと考えていいか。


やっぱり三船敏郎はかっこええなと言わざるを得ない(・∀・)
まあ男臭いカッコよさなので現代女性に好まれるかどうかはわからんが。
リメイクするなら役所広司(自転車に乗ってない方)か阿部寛か長瀬智也辺りだな。

杣売りは志村喬か。
「白痴」の大野、「醜聞」の蛭田となんかいつも微妙なポジションの役をやっているな。
「静かなる決闘」の藤崎パパはまだ良い役だったのか。

金沢武弘を演じている森雅之は美形だけど知らないな。
真砂を演じている京マチ子も知らないような。
色々出ているけど、俺氏の産まれる前の作品ばっかりだからわからないな。
…などと寝ぼけた事思いながらWikipediaの森雅之の項目を眺めていると

『虎の尾を踏む男達』『續姿三四郎』『羅生門』『白痴』『悪い奴ほどよく眠る』など、黒澤明の映画作品に欠かせない演技派二枚目俳優でもあった。

とある。
「白痴に出てたのかぁ、何役だっけ(・∀・)?」と「白痴」の項目を見に行って思い出した。
主役の亀田欽司じゃないか_| ̄|○ マッタクキガツカナカッタ…

本間文子演じる巫女がなんか怖かったで((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル


本作の完成時、世間の評価もぱっとせず、大映社長(当時)の永田雅一も、「この映画はわけがわからん」と批判していた。しかし本作がヴェネツィアに出品されてグランプリを受賞すると、永田は一転してこれを自分の手柄のように語った。黒澤は後年このことを回想し、「まるで『羅生門』の映画そのものだ」と評している[1]。

まあなんていうか、人間そんなもんだよね(・∀・)

『犬飼さんちの犬』『ねこタクシー』を観た

犬飼さんちの犬

サモエド犬は可愛かったけど、映画は糞だな(・∀・)
なんか「阪急電車」と似たような感じだw
こういうの好きな人は好きなんだろうけども。

犬飼さん一家に感情移入出来る要素もなく、かと言ってサイドストーリーの
島石鹸絡みの店長や鳥飼さんにも別に感情移入出来る要素はない。薄いキャラと
安い感動エピソードを散りばめて最後は皆めでたしめでたし大団円は飽きたw
演技云々の前に脚本が駄目なんだろうな。

これと「ねこタクシー」と「幼獣マメシバ」は同じ監督・脚本なんだな、
道理で等しくつまらんというか合わない映画だと思った(´・ω・`)

鳥飼さんはどっかで見た顔だと思ったら木南晴夏か。
鳥飼さんのおじいさんはでんでん。

ちょっと冷たい感じがするバスコダガマ本社社員の菊田は徳永えりか。
あまちゃんの若ばっぱや。

小日向文世が一人二役で弟役をやっているけど予算の関係かな?

そういえば佐藤二朗が「幼獣マメシバ」の芝二郎役で出てたな。


ねこタクシー

「犬飼さんちの犬」の後に続けて観たから、もう苦行以外の何物でもなかった (ヽ'ω`)
まあ猫は可愛いかったけれども。主役がカンニング竹山で奥さんが鶴田真由、
娘が山下リオ…あまちゃんのGMT徳島の子か。

この映画もチープな感動というか浅い話を散りばめてくるけどやっぱり合わんw
娘が簡単になびいてきたり、保健所の宗形の行動もおかしいしw
視覚障害の女の子を出して来て色々言わせたのは無理筋を正当化する為に思える。
そういえば動物取扱責任者って実務経験なしで取れるんだろうか。

脚本的にも演技的にも感情移入出来る要素がなかった。
早く終わってモードで観てたからか竹山が教師を辞めた理由と
戻りたい理由を聞き逃した気がする(ノ∀`)
それがわかっていたらもう少し感情移入が出来たんだろうか。

映画だから話的にはもう一度御子神さんがタクシーを乗りたがってたんだろうけど、
もう冷めた目で観てたから「それ竹山一家が勝手に思い込んでるだけの話だよね?」とか
「つーか『犬飼さんちの犬』のサモンにしても、他の動物映画の動物にしても
全部勝手に人間が都合よく補完して思い込んでるだけの話だよね?」っていう
身も蓋もない思いに駆られつつ観了した (ヽ'ω`)

「『動物を金銭目的で乱用している』のはこの糞映画シリーズだろ(・∀・)?」って思った。
まあ犬猫出しときゃ、ペット好きな人や子供は騙せるからこういう映画が粗製乱造されるん
だろうな。どっちもお薦め出来ない作品だな(ノ∀`) 

『切腹』を観た

切腹

寛永7年5月13日、津雲半四郎と名乗る老浪人が井伊家の江戸屋敷を訪ねてきた。半四郎は「仕官もままならず生活も苦しいので、このまま生き恥を晒すよりは武士らしく、潔く切腹したい。ついては屋敷の庭先を借りたい」と申し出た。これは当時、江戸市中に満ち溢れた食い詰め浪人によって横行していたゆすりの手法であった。

これは中々良かった(・∀・) 原作者の滝口康彦という人の小説は
読んだことないけど、なんだか芥川龍之介を思い出した。

少しグロいシーンがある (ヽ'ω`)
白黒だからまだいいけども…

出所祝い」の時の仲代達矢は全然だったけど、
この映画で演じている津雲半四郎はええのぅ(・∀・) 
沢潟彦九郎演ずる丹波哲郎、斎藤勘解由を演ずる三國連太郎も良い。
千々岩求女演ずる石濱朗はなんとなく唐沢寿明と似ている感じがした。
使い番で井川比佐志や小林昭二が出ていたようだが気付かなかった(ノ∀`)

回想シーンとかかっこよかったりするんだけども、ネタバレになるから多くは書かない。
一つだけ書くとするならば、あの構えはなんだったんだろうかと思ったw
覚書に書かれる内容、映画のテーマについても言及は避けさせていただく(`・ω・´)

どんな映画感想エントリやと自分でも思うがこのまま貫かさせていただく(・∀・)

『しなの川』を観た

しなの川

せんせー、また由美かおるさんが脱いでます(*´・ω・) イーケナインダイケナインダ-
どちらかというと遠目からの全身像やバックショットがメインですな。

これも漫画が原作だけど「同棲時代」に比べたら映画としては成り立っている。
前半部分はアレな感じだが、後半部分はそれなりに純文学風な仕上がりw

ぐぐってみたら、これは第一巻が1973年11月発行で映画の封切りと一緒。
撮影期間等を考えると途中までの展開を踏襲し、なんとか座りの良い終わり方を
させようと結末辺りを変えたのかな。でもなんかナレーションがミスリードの
ような気がしないこともない。

本当のストーリーはどうやらとんでもない展開らしいw
(劇画(106) 上村一夫 18 岡崎英生 2 「しなの川」)

そういえば

番頭の辰之助の進言で、雪絵は長岡の女学校に転校することになった。雪絵は出発前に自分のすべてを竜吉に与えようとして二人は土蔵に入った、が、一足先に土蔵に入った竜吉は、(後略)

の辺りのシーンがないような気がするんだけども(´・ω・`)
竜吉がそのことに気づくのは雪絵が長岡に行って暮れにも帰ってこない時じゃ…


信濃川の流れる十日町で絹織物業を営む高野家の一人娘・雪絵(由美かおる)の半生を綴る物語。年頃になった雪絵は冷たい父に反感を抱きつつ、丁稚奉公の朝田竜吉と恋に落ちたり、国語教師・沖島雄介と駆け落ちしたりするも長くは続かない。

十日町へ戻り、竜吉との心中未遂を経たのち、かつて駆け落ちしてこの地を去った母が住むという佐渡へと向かい再会を果たす。

母の現状にショックを受ける雪絵であったが、過去の打ち明け話を聞き、母がなにゆえに去ったか、その後の父の思いを知った。

母との会話ののち十日町へ帰った雪絵は父との和解を遂げ、恐慌の影響で傾いた家を救うために政略結婚を承諾し、花嫁衣装を纏って婚家へと向かう。

っていう感じって最後まで話の筋を書いてしまってるやないかヽ(`Д´)ノ
まあメインの部分や真面目に観てると吹き出してしまうところは書いてないからいいかw


「しなの川」の項目でCMNFなんて言葉を初めて知った(・∀・)

CMNFは「Clothed Male(s) and Naked Female(s)」(着衣の男性と裸の女性)の略。

雪絵のかーちゃん、浦辺粂子かΣ(゚∀゚;)

朝田竜吉役は仲雅美、つまり「同棲時代」の次郎やないか(・∀・)
この時代というか1970年代って主役コンビを固定して映画を撮るのが
デフォだったんだろうか。

まあ面白いかというと疑問ではあるが、最後はきっちりまとめてみました感はある。
一見雪絵が翻弄された物語のように思えるけど、違う角度から見るとこの物語で
一番翻弄されているのは竜吉のような気がしないでもないw