カテゴリー: 映画

『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』を観た

男はつらいよ 寅次郎相合い傘

以前より「寅さんはリリーと結ばれて欲しかった」という声を聞いていたが、
リリーが初マドンナである「寅次郎忘れな草」を観た限り何故にそんなに
リリー支持派が居るのかが不思議であったが今作を観て少し納得がいった(・∀・)


夢アチャラカはパイレーツオブカツシカン(・∀・)
音楽のアレンジがかっこいいw
何となくいつもよりさくらが綺麗だった(*´・ω・)
今回はあんまり現実とリンクしてないというか
映画を観ながら寝てたという流れのせいか、
いつものような起きてからのドタバタ感はなかった。

OPコントがサイレントじゃないΣ(゚∀゚;)
というかコントじゃないΣ(゚∀゚;)
さくらが自転車に乗ってるだけやΣ(゚∀゚;)


冒頭程無くリリー(浅丘ルリ子)がとらやを訪れるも寅次郎不在。
リリーは離婚したことを告げてそそくさとドサ回りへと北へ出立。

その頃、とらやの四角い顔のプリンスが何をしていたかというと
本州の北の果ての青森で変な男・兵頭謙二郎/パパ(船越英二)と
連れになり、やや困り気味。突然蒸発したパパを心配している
だろうととらやに電話してパパの家への連絡を頼む寅次郎。
長距離なので詳細も居場所も告げぬまま用件だけを頼んで電話は切れる。
おいちゃん、おばちゃん、こっちで10円玉出してもしょうがないで(・∀・)

とらやからの連絡を受けた兵頭家は騒然となり、兵頭の妻がとらやへ訪れる。
兵頭の妻から居場所を尋ねられるも答える事も出来ずに困惑するとらや一同。
そんなこととは露知らず、呑気な二人は今は無き青函連絡船に乗って北の大地
北海道へと渡る。函館の夜、屋台ラーメンでリリーと再会する寅次郎。

寅次郎、リリー、パパの三人旅面白い(・∀・)
これだけで映画を一本撮って欲しいくらいw
パパが売り子で寅次郎とリリーがサクラのシーンから
荷馬車のシーンの辺りは特にいい。

小樽の話は謙二郎が主役。寅次郎とリリーは好き勝手なこと言ってるw
やっぱり船越英二は上手いな。この喫茶ポケットの辺りとか。
なぜ息子の英一郎はあんなに糞な俳優なんだ… (ヽ'ω`)

その後、謙二郎の嘆きに噛みついたリリーに寅次郎が噛みつき、
売り言葉に買い言葉、楽しい旅は終わりを告げる(´・ω・`)
寅次郎の台詞が酷い(´・ω・`)
まあリリーも悪いよね(´・ω・`)


などとしょんぼりしながら観ていたが、とらやへの寅の帰還と
リリーの再訪の流れはもうコントだろw
その後の寅次郎のリリーに対する気遣いが異常すぎるw
タコ社長の印刷所に騒音のクレームを入れたり朝風呂沸かしたり。

寅次郎がリリーと腕組んで歩いているシーンに出くわした御前様、動揺しすぎw
笠智衆が拝んでる姿は「善魔」以来だな。

今回はお茶の間トークはなくて寅次郎ワンマンショーだけだったな。
パパがメロンを持ってきた時に話した”定年”がお茶の間トークだったんだろうか。
この後のメロン騒動の「理由を聞こうじゃねぇか」で吹いたw
メロンのことでgdgd言う寅次郎に切れるリリー、そして逆ギレ逃走する寅次郎w
寅次郎が怒るのももっともだが、リリーの意見の方がより妥当な気がするw

逃げ込んだ先で雨降りに気づく寅次郎、とらやへと戻り、四の五の言ってから
傘を持ってないであろう仕事帰りのリリーを迎えに駅へと向かう。
全く以て面倒くさい男だw

駅での短いやりとりはいいねぇ(・∀・)
なんか観ていて心がほっこりして、心の底から「もげろ」って思った( ・`ω・´)

このまま楽しい時間が続くのかなと思ったけれど、良かれと思ってさくらが結論を
急いでしまって……まあ最終的には「寅の馬鹿(´・ω・`)」ということに。

今回のラストは劇中に出て来てなかった函館のキャバレーの慰安旅行と合流。
前もラストにどっかの慰安旅行と合流したような気がするけど、それは劇中に
出ていた人達だったような気がする。


何はともあれ、リリーの評価が上がった回であった(・∀・)
まあでも寅次郎とリリーは漸近線のように際限なく近づくけれども、
決して交わらないんじゃないかなとも思った(ノ∀`)

『男はつらいよ 私の寅さん』を観た

男はつらいよ 私の寅さん

夢アチャラカはよくわからない話w
悪徳商人が菜種油や米を買い占めて葛飾村は窮乏の一途を辿っている。
寅次郎が謀反人と言うことでその妹のさくらが悪徳商人達に叩かれてるところに
銃を取った寅次郎が現れ、悪徳商人を撃ち殺す。「同志は立ち上がった」とか
何とか言って∩( ・ω・)∩ ばんざーい的な感じに終わる。共産主義革命(´・ω・`)?

OPのサイレントは子供と虫を獲っていてカップルの女の人の頭に止まった虫を
獲ろうと虫取り網を女の人の頭にかぶせてしまうオチ。


序盤はとらやの面々が九州旅行に行こうとする前日に寅次郎が帰って来てしまう展開。
久々に帰って来た寅次郎に明日から九州旅行に出かけることを言えずにいつもの
微妙な空気になるお茶の間。誰もが告げられずに居る中、餞別を渡しに訪れた午前様により
その役目は果たされた(ノ∀`) 御前様が帰った後、荒れる寅次郎、気まずいお茶の間、
泣くおばちゃん…(´・ω・`) さくらの嘆きにも似た反論とおいちゃんの取り成しの果てに
二階へと上る寅次郎。その後の画面外の説得により寅次郎が留守居をすることに。

この作品は第12作と古いせいか、おいちゃんが妙に寅次郎に優しい。
そして寅次郎も妙にタコ社長に優しいw タコ社長が涙ぐんでたw

寂しさが募って旅行先のとらやの面々に遠距離電話で絡む寅次郎。ついには電話越しに
おいちゃんといつもの口喧嘩をして、とらやを出ていこうとしてふと気づく。
振り返観ればタコ一人(´・ω・`) すごすごと二階へと上がる寅次郎(ノ∀`)

この振り返ったシーンのタコ社長の顔が秀逸だったw
そしてこの後の皆を出迎える為の準備に勤しむ寅次郎、それに付き合ってあげる源公と
タコ社長のシーンと照れくささ故か風呂場の方に引っ込んだ寅次郎ととらやの面々が
会話するシーンが凄く良い(・∀・) スゴクスキ

正直、この作品はマドンナとの話は微妙なんだけれども、序盤からこのシーンまでで
十分映画として元が取れてると思ったw


この後、なんやかんやで同級生だったデベソ(柳文彦:前田武彦)と再会し意気投合して
彼の家に向かう寅次郎。画家であるデベソの妹・柳りつ子(岸恵子)の絵を汚してしまい
一悶着。怒り心頭のままとらやへと帰る。

アドリブなのかわからないが、前田武彦とのやり取りのテンポが早くて面白かった。
内容的に荒削りな感じで、"寅さん映画"の雰囲気とはちょっと逸脱してたけどw
岸恵子は「風花」の時より綺麗に見えた。なぜだろうw

翌日、りつ子が謝りに来て、寅次郎は一瞬のうちに恋に落ちたみたいだけれども、
あんまり納得が行かない。あと"寅"を執拗なまでに"熊"と間違え続けるのがどうも。
あそこまで間違え続けるのは脳に障害があるか精神的におかしくなってる人だと思う。

一条(津川雅彦)とりつ子が居るところを見て早合点して旅立とうとする寅次郎。
誤解が解けた瞬間に満面の笑みで逗留続行w
一条が津川雅彦とは全く気づかなかった(ノ∀`)

今回のお茶の間トークは人間の証とお金というか生きていくことについてかな?

この後、りつ子の云々と寅次郎の云々があってそれなりには面白かったけど、
そんなに特筆すべき感じでもないかなぁ。寅次郎を見舞いに来たりつ子さんに
失言を聞かれたタコ社長が怒った寅次郎から逃げ回るところは笑ったけどw

結局のところ、りつ子からはっきりと「友達で居たい」旨を告げられて
寅次郎はまた旅に出るのだけれども、それにしても寅次郎はいつも縁側からの
存在なんだなぁと思ったり。存在的にマドンナ達の人生にふらっと立ち寄って
何かを与えて去って行く縁側の男。玄関から来て順序を踏んで正式な存在に
なることはないような。

源公のおめかし姿がなんだかおかしかった。
この作品は珍しく最後の救い的出会いがなかったな。


マドンナの話はおいておいて前半の話が良かったので結構好き(・∀・)

『悪人』を観た

悪人

保険外交員女性・石橋佳乃(満島ひかり)が土木作業員・清水祐一(妻夫木聡)に殺された。清水は別の女性・馬込光代(深津絵里)を連れ、逃避行をする。
なぜ、事件が起きたのか?事件当初、容疑者は裕福な大学生・増尾圭吾(岡田将生)だったが、拘束された増尾の供述と新たな証言者から、容疑の焦点は清水に絞られる事になる。

映画版を観た限りでは「で(´・ω・`)?」っていう作品。原作はもっと内容が深いのかな?

キャッチコピーは「なぜ、殺したのか。なぜ、愛したのか。」「ひとつの殺人事件。引き裂かれた家族。誰が本当の“悪人”なのか?」。

ということだが、観了後の感想としては
「なぜ、こんな浅い内容に大仰なキャッチコピーをつけたのか( ・´ω・`)?」である。


この内容だと「悪人」というより「愚者」の方がタイトルとして相応しい気がした。
物語を展開させる転機が全て「善悪」云々よりも「愚かさ」に由来してるから。
人を利用し面罵し脅迫しても尚自分が無事で居られるという自己の安全を盲信する佳乃の
「愚かさ」に冷静に対応出来ずに物理的制止を図る祐一の「愚かさ」、介護疲れ故か
催眠商法の偽りの優しさに騙される清水房枝(樹木希林)の「愚かさ」、出会い系で
会っただけの男と簡単に肉体関係になり、何故かそのまま惚れ込んで一緒に逃げる
光代の「愚かさ」。佳乃の父・石橋佳男(柄本明)の行為もまた「愚か」と言えるかもしれない。

佳乃の祐一への一連の口撃は、増尾によって損なわれた自分の"価値"を少しでも多く
取り戻すための悪意または"価値"搾取の為の行為とも言えるが、その増尾の行為を
引き起こしたのもやはり佳乃の増上慢から来る勘違いに起因することを考えれば、
やはり佳乃の「愚かさ」が全ての原因と言える。増尾のキャラは非常に卑怯な
クズではあるが、増尾からは佳乃への接近は図っていないし。

徐々に祐一が母親・清水依子(余貴美子)に育児放棄され祖母・清水房枝(樹木希林)に
育てられた等の擁護的な描写が入れられて、その歪みが明らかになり、佳乃が
その自意識を根幹から揺さぶるようなキーワードを口撃のうちに放ったがゆえに
最終的に犯行に及んだようにも思えるが、やはりその根底には己の歪みに気づかず、
佳乃のような女に執着し続けた「愚かさ」が存在している。

物語だからしょうがないけど、都合の良い「愚かさ」を重ねて展開していくので
観ていてなんだかなぁ(・∀・)(K・A)という気分になった。シリアス物じゃなくて
コミカル物ならその有り得なさ自体が可笑しさへ積み重なって相乗効果を
生み出すんだけどねぇ。


一見、良い人側ポジションに居るように見える、佳乃の父親である石橋佳男(柄本明)も
なんだかなぁと言った感じの人物。人間の性格は必ずしも家庭環境のみで定まるわけでは
ないが、あそこまで歪んだ性格の佳乃が育った家庭環境にはやっぱり何かあるような。
佳乃とも上手くいっている感じではないし、怒った時の振る舞いなどを踏まえると
余り良い人間とは思えない。増尾に向けた怒りは一見すると愛する娘を奪われた怒りの
ように思えるが、その実、娘を所有物として考える支配的な親にありがちな自己の世界の
"価値"を損なわれたことに対する怒りのように思える。それは増尾によって"価値"を
損なわれた佳乃による祐一への口撃行動と大差ない。親子故の類似行動パターンか。

増尾への怒りの内に本人は自覚していないだろうが、娘が出会い系サイトを利用して
売春行為をし、挙句の果てに殺されるという自らの"価値"を大きく損なう事象を
引き起こした佳乃自体への識閾下の怒りも含まれているようにも思えた。

おそらく作品のテーマ若しくは軸の一つであると思われることを指し示す
「あんた、大切な人はおるね?」という言葉を佳男は言うのだけれど佳男は佳乃から
大切な人と思われていたのだろうか?大切な人が存在するのは良いのだが、
その相手からはそのように思われていない、独り善がりな愛情という名の
支配によって佳乃をあんな人間に育て上げてしまったのではなかろうか?
佳男は本当に純然たる被害者側の人間なのであろうか(´・ω・`)?

清水房枝の家庭もこの事件で崩壊したような感じの描かれ方だったけれども、清水依子が
祐一を棄てている段階で既に崩壊しているし、そう言った行為に走る依子の生育過程は
どうだったんだろうかと考えるとやっぱり何らかの問題のあった家庭環境であったので
はなかろうか?

バスの運転手と鶴田公紀(永山絢斗)辺りくらいか比較的まともなのは。


馬込光代役の深津絵里と増尾圭吾役の岡田将生と石橋佳乃役の満島ひかり辺りが
演技的には良かったかな(・∀・) まあ馬込光代のキャラ設定がなんか変なので、
その部分は他の二人に比べると首を傾げざるを得ないけれど。

あと中途半端な濡れ場は要らなかったw
灯台のシーンや「もっと早く会っていれば」とかもなんだかなぁ(・∀・)(K・A)

灯台のシーン辺りからダれていい加減に観てしまったので勘違いしている可能性も
あるが、最後の祐一の行動は光代を救う為の行動であり、自分とのつながりを
完全に断つ為の、つまりは光代の祐一への好意的な感情すらも断ち切る為の行動
だったのかな?祐一が警察から逃げて来た光代を追って来た警察が灯台に近づいて
来たのを察知して咄嗟にああいう行動を取った…ように思ったけど、自信がないw

何故に光代はああも簡単に惚れ、出頭を止めて逃避行までしたのかが謎であるが、
それ以上に最後にタクシー運転手に尋ねるのはなんでじゃろと思った。
祐一の行動の真意に気付かずに自らの気持ちの混乱の果てに聞いたのか、
「悪人」って何だろうかという作者等のテーマ提示を代弁させられたのか。

樹木希林は「歩いても 歩いても」の時のような鬼気迫る鬼気希林ではなかったので
微妙な感じだったなぁ。


まあ深津絵里、満島ひかり、岡田将生・妻夫木聡辺りが好きなら観たら?程度。

『マダガスカル』を観た

マダガスカル (映画)

ライオンのアレックス、シマウマのマーティ、キリンのメルマン、カバのグロリアは親友同士。ニューヨークにあるセントラル・パーク動物園でそれなりに快適な生活を送っていた。しかし、ある日シマウマのマーティは、野生の世界への憧れから、動物園を脱走してしまう。そしてマーティの脱走を知ったアレックス達も、彼を動物園へ連れ戻そうと、脱走騒ぎを起こしてしまうのだった。結果、脱走は失敗に終わったが、動物達をアフリカ・ケニアの自然へ送り返すことが決まる。そのアフリカ行きの船旅の途中で障害が発生し、4頭が流れ着いた先はアフリカ大陸ではなく、マダガスカルだった。

つまらなくもないけど、面白いかというとちょっと微妙か(´・ω・`)
声を当てた俳優たちの所為か、あんまり主人公サイドに愛着が湧かなかった。
グロリア役の高島礼子は良かったけど、他のは皆、その人そのままだった。
アメリカ版のアレックスはベン・スティラーが声を当ててたのか。
「メリーに首ったけ」の人だな(・∀・)

「マダガスカル2」か「マダガスカル3」のどちらかの最初だけ
ちょっと観た記憶がある。アフリカのお父さんライオンと一緒に居たような。

キャラ的にはペンギンたちの方が魅力があって面白かった(・∀・)
アンタッチャブル時代のザキヤマと柴田が声を当てていたらしいが、
隊長役のザキヤマは良かったかな。まあ大した台詞はなかったけどw

「ペンギンズ」というスピンオフがあるらしいのでそれはちょっと観てみたい。


特に引っかかるところがなかったので、特筆すべきことがない(ノ∀`)